ルールーのお気に入り

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お気に入りをツラツラと…

今年の初映画『グミ・チョコレート・パイン 』

2008-01-12 19:54:44 | 恋する映画
散々悩んだ挙句に今年最初に観にいったのは、オタク?な男子高校生たちの恋と青春のストーリー♪
1993年の発売以来「青春のバイブル」と人気の大槻ケンヂの小説『グミ・チョコレート・パイン』の映画化で、ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督・脚本なので、「時効警察」が好きな人にはかなりツボにくるかも。




「あなたのせいなのだから」・・・
リストラされひさしぶりに実家に戻ってきた大橋(=大森南朋)は、高校時代の憧れの女の子から届いていた謎めいた手紙に戸惑う。
昔の仲間に会って彼女が自殺したことを知った彼は、果たしてどういう意味なのか、彼女に自分がいったい何をしたというのか、1986年当時の高校生活を振り返るが・・・



映画の冒頭のあらすじをチラッと書くと、なんともナイーブな恋&青春映画のよう・・・
いやある意味とても繊細な部分を描いているのだけど、ゆるくてナンセンスな笑いと下ネタも満載で、全体的なトーンとしては“ナイーブ”とは程遠い感じです。

でも、クラスで女子たちとたむろってるスカした男子や、毎日くだらない(であろう)話題でワイワイおしゃべりしている女子たちをちょっと小バカにしつつ、「オレはアイツらとは違う」と映画製作やバンド活動に試行錯誤して、でも結局のところすべてに中途半端、すごいことなんて何にもできずにただ悶々と過ごすだけで、クラスから浮いてしまってるのは自分の方・・・
なんていう、反発心や反骨精神はあるもののちょっと「なさけなくてカッコ悪い」高校時代を過ごした男の子には、たぶんメチャクチャ感情移入できて、しかもそういうのもありなんだよと肯定してくれるところが、ものすごい共感とともに救いにもなる映画なんじゃないかなーと思います。

平凡でつまらなかったと思っていた高校時代が、なんとなく輝いて見えるような・・・
何も大勢でひとつのことに一生懸命になったり何かをやり遂げるってことだけが、青春なわけではないですもんね。


わたしの場合、学校はずっと女子ばかりだったし兄弟もいないのであの年代の男子の日常はあまりリアルにわからなかったし、テニスに明け暮れていてマイナーな映画の話やアングラなパンクやロックというのも無縁だったから、そのあたりのエピソードにはピンとこなかったけれど、でも当時からマイナー志向があって、好きなことはわかる人とだけ楽しんでいた傾向はあったので、気持ち的には十分わかる感じでした。

逆に高校時代の彼女の方の焦りのような感覚は、わかるけどわたしにはあそこまで行動する勇気はなかったかも・・・

当時のいろんなエピソードもとても懐かしかったです。
電話したりかかってきたりすると必ず親が先に出て、かける時は緊張するし、かかってきた時は聞き耳立てられていたり、今みたいな携帯電話がなかった時代のそんなアナログな恋愛事情等々。




映画はこうした、今でいうオタク的な男子高校生の青春時代の日常を描きつつ、憧れの女子生徒が実は自分と同じようにマイナーな映画話で盛り上がれる「こっち側」の人で、しかも自分より常に1歩も2歩も先を歩いていて、そしてそれは永遠のことのようで・・・
といった彼女との想い出も並行して描かれていきます。

彼女とのエピソードでは、やはり踏切のシーンが切なかった。
あの時、思っていることが言えていたら・・・という考え方は、わたしもよく陥るので。。

ラストに向かって彼女の謎めいた手紙の真相、彼女の真意がわかっていくところはじんわりと感動しました。。




さえなくてカッコ悪い男子になるために体重を何kgか増やしたらしい、高校時代の大橋を演じた石田卓也、憧れの女子生徒の黒川芽以他、役者さんたちの演技は非常に自然で、かなり良かったです。
わたし的には大森南朋さんをとっても注目していて、こんなどこにでもいるなさけないような役でもなんだかムードがあって良かった~


ということでまずまず楽しめました。
ただ、最初の水飲み場のシーンなど、ブチッと切れたのをつなぎ合わせたような映像が気になって、少しくらくらめまいがしたような??気のせいかな。

それと、ウチの近所では“グリコ”に“パイナツプル”だったんですよね。
でもそれだとあまり意味ないですね。(^^;;;



・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★★(70点/100点満点)
※ツボに来る人は相当気に入る映画のような気がします。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとう (kazupon)
2008-01-12 22:52:16
ルールーさん
はじめまして?なんでしょうか。コメントありがとうございます。いや、さっき観てきて書いたばっかりだったんで嬉しいです!
自分は共学だったんですけど、高校生のころって
ほぼこの主人公みたいなカンジでした(苦笑)
ツレとバンドやってて、いつもそいつの家でダラダラ
音楽聴いたりしてましたし(そのツレは今は某有名
な人のバックやってます)
テニスに明け暮れたってのもいいなーと思いますよ。
多分自分みたいな映画、バンド好きなヤツとはほぼ
接点ないままなんだったんでしょうね(苦笑)
自分ももちろん「グリコ」「パイナツプル」でした!
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踏切り、深夜映画、手紙の真意 (えい)
2008-01-12 23:54:59
こんばんは。

ぼくのところも「グリコ、ちよこれいと、ぱいなつぷる」でした(笑)。

やはり「グリコ」という社名はまずかったのでしょうか。

ぼくも「一に踏切り、二に深夜映画、三に手紙の真意」かな。
こうやって思い出しても、かなりよくできた映画ですよね。

これからもよろしくお願いします。
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kazuponさん♪ (ルールー)
2008-01-13 00:23:16
こんばんはー&こちらこそよろしくです~
それでそうですか、kazuponさんは共学だったのですね。
いいな~なんかそれだけで青春な感じです。(笑)
わたしはずっと女子ばっかりだったので、男子のこういう日常というのは、へ~って感じでしたわ。
お察しの通り、映画&バンド好きな子とは当時は全然接点なしだったので、ホントこのころはどちらもメジャーなものしか知らないんです。(苦)
「パイナツプル」だと同じになっちゃうので、意味はなくなっちゃいますよね。
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えいさん♪ (ルールー)
2008-01-13 00:31:18
こんばんはー&コメントどうもありがとうございます♪
えいさん的には、映画館のシーンは特にツボだったのでしょうね。
わたしなんて上映されていた映画とか、流れていた音楽とか全くわかりませんでした。。(苦)
踏切のシーンは、なんとなく彼女の方が精神的にも相当に大人な感じがしました。
それでもあの時彼が別のことを言っていたら・・・ということを想像すると、なんだか切なくなりますね。
「グリコ」が社名だからなのか、わたしはてっきり大槻ケンジの住んでいたエリアではそういったのかなーと思っていたのですが・・・
あとこれでは「差」がなくなっちゃうから意味なくなるってのもあるかもしれませんね。
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大森南朋さん (パフィン)
2008-01-13 17:32:12
ルールーさん、コメントとTBありがとうございました♪

>彼女の謎めいた手紙の真相、彼女の真意がわかっていくところはじんわりと感動しました。。

主人公より一足先に大人への階段を昇ったかに
みえた彼女の胸のうちをラストに映像で見せるって
やり方にヤラレました~~

大森南朋さんの出演映画は昨年3本観ましたが
この映画が唯一30分以上スクリーンに登場していて
それも嬉しかったです

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パフィンさん♪ (ルールー)
2008-01-15 01:37:47
こんばんはー☆
パフィンさんは大森南朋さんがお好きなんですね!
わたしもめちゃくちゃ注目してます。
「クライマーズハイ」とも「ハゲタカ」とも全然違って、この映画もなさけないんだけどなかなかムードがあって、よかったですよね~
わたしは昨年のその3本の映画というのは観てないんですが、ここのところいっぱい出てますね。

>主人公より一足先に大人への階段を昇ったかに
>みえた彼女の胸のうちをラストに映像で見せるって
>やり方にヤラレました~~

そうそう、なかなか最後にドキュンとさせられてよかったです。
ちょっと個人的に映画観終わった直後に気分が悪くなって、その余韻をあまり感じていられなかったのが残念なんですが・・・
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こんにちは~♪ (ミチ)
2008-04-26 12:43:20
冒頭にいきなり観客に向かって語りかけてくるところから面白かったです。
そういえばシンクロしたりラッパ吹いたりして達成感一杯の青春なんてそうそうあるものじゃないですよね~(笑)
今から思い返してもなんとなく恥ずかしいことの方が多かった青春時代。
でも、楽しかったな~
中学時代は軟庭(いまでいうソフトテニス)、高校時代は硬式テニスであれこれ面白かったし
ルールーさんもテニス一筋だったのかな??

男性のほうがこの映画には共感と郷愁を覚えるだろうな~と思いつつも、私も楽しかったです
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ミチさん♪ (ルールー)
2008-05-02 20:23:33
こんばんは☆
お返事すっごく遅くなりまして申し訳ありませんでした。
もうGW入っていきなりいろんなことがてんこ盛りで、なかなか余裕を持てなかったんですわ。(苦)
ミチさんはGWはいかがお過ごしですか~??

この映画、登場人物たちの心情に共感する人はメチャクチャヒットした映画でしょうね~
それでそうそう、誰もが大勢の仲間と何かに一生懸命になって達成感を感じられた高校時代を送れたかというと、必ずしもそうでない人の方が絶対数としては多いはずですもんね。
でも、ホントわたしもいつかの過去に戻れるとしたら、高校生っていいな~と思いますわ。

でもってミチさんもテニス部だったんですかーーー!
わたしもガンガンに硬式テニスやってましたよ。
一緒につるんでいた友人が、とにかく先輩よりも数段テニスが上手い子で、他の1年生はみんな球拾いとかでコートの周りに後ろに手を組んで立っているのに、そんなの意味ないからって、彼女に誘われて他の練習とか勝手にやっていて、でも先輩たちは彼女が凄い実力なのでなにも言えずで、わたしはいつもヒヤヒヤしながら彼女につきあってました。
今思うと凄い生意気な1年生で、ひええええーって感じですわ。
って、きゃ~映画と全然関係ない話。(^^;;;;;

でも本当に男子はすごく共感するんじゃないかなーと思った映画でした。
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