探し物は・・・

何かを探して見つからない時、悲しくなるけれど
探すものがあるって、それだけで、すてきなこと 

初めてのコーヒー

2011年11月15日 | 日々のことなど

ベトナムの知人から、コーヒーが届きました。「インスタントじゃないですからね。フィルターを使ってください」と言われたので、さっそく入れてみることにしました。
封を切ると、コーヒーというより、チョコレートのような甘い香りがしました。初めての香り。
ペーパーフィルターを使って普段通りの入れ方で飲んでみると、これまた初めての不思議な味
私の中のコーヒーのイメージとは、かなり違う飲み物です。お茶に関しては、日本茶、中国茶、紅茶などなどまったく違う味わいのものがあると知っていますが、コーヒーで、ここまでの違いは、初めてでした。
改めて、パッケージ↓を見てみると、ベトナム語なので皆目分からないものの、この2番目の動作が気になります。
金属製のフィルターに粉を入れた後、何やら指でつまんでる?

翌日、知人に「これは、何をやっているの?」と聞いたら、「フィルターのふたをねじっている」という答え。フィルターのふた?
ここに至って、やっと、「フィルター」そのものが、特別なんだと気がつきました
ベトナムの食文化は、フランスの影響が濃いことを忘れていました。フレンチスタイルなのでした。
「フィルターは100均で買えますからね」と教えてくれましたが、それは、ベトナムの100均でなら買えるでしょうが、日本では・・・
調べてみたら、通販でも500円程度で買えるので、注文。
届くのを待つ間に、正式の入れ方を勉強することにしました。
ネットで「ベトナムコーヒー」と検索してみると、「へぇ~、そうだったの」ということがたくさん。
ベトナムが、ブラジルに次ぐ世界第二のコーヒー生産国だとは知りませんでした。
フレンチスタイルといっても、今はもうフランスでは使われなくなった昔風のものなんだそうです。
フランスの宣教師が持ち込み、根付いたコーヒー文化は、今や、ベトナム独自のものになっているんですね。
カフェオレのように牛乳ではなく、コンデンスミルクを入れるのだそうですが、コーヒーにコンデンスミルクという組み合わせも考えた事ありませんでした。
知人が選んでくれたTRUNG NGUYEN(チュングエン)コーヒーは、1996年に医学大学生4人が小さな工場からスタートさせたものが、今ではベトナムで有数の会社になり、若者に人気のカフェチェーンを6000店も経営しているそうです。日本の第1号店は六本木に。


今朝、フィルターが届いたので、さっそく正しいやり方でベトナムコーヒーを味わうことに。

ステンレス製のフィルターは、底に小さな穴がたくさん開いています。ここにコーヒーの粉を入れると、当然、穴から少し落ちますが、これもベトナムコーヒーの味わいの一つなのだとか。
次に、これも穴のたくさん開いた中蓋をねじで留めて、粉をフィルターで上下から挟む形に。
カップには、コンデンスミルクをあらかじめ入れておきます。
まず、お湯を少し注いで30秒ほど蒸らした後、フィルターいっぱいまで一気に注ぎ、ふたをして待ちます。

知人が、「ゆ~っくり待ってくださいね。かなり時間がかかりますからね」と言っていましたが、確かに、ペーパーフィルターのようなわけにはいきません。
ときどき、「まだかな?」と蓋を持ち上げて覗いてみながら、待つこと15分。やっと、フィルター内のお湯がなくなりました。

さあ、やっと正式な「ベトナムコーヒー」を。
とろりと甘く濃厚で、チョコレートのような香り。ペーパーフィルターで入れてしまった最初の1杯とは、まったく違う味わいです。
何杯も飲めるような軽い飲み物ではありませんが、出来上がるまでの時間も楽しみながら、ゆったりと過ごすのにいいですね。


最新の画像もっと見る