375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

【大会レポート】第35回キアワ・アイランド・マラソン(2012 Kiawah Island Golf Resort Marathon)

2012年12月16日 | 大会レポート 2012



12月9日(土曜日)、サウスカロライナ州のキアワ・アイランド・マラソンを走る。

2012年の全米プロゴルフ選手権(PGA Championship)が行なわれた会場として、ゴルフファンには馴染みの深いキアワ・アイランド・ゴルフ・リゾートが主催するマラソン大会。フルの参加者は千人を少し越える程度だが、アメリカ50州のほぼ全域からマニアック指向の強いランナーが集まり、玄人筋には評価の高い大会として知られている。

当日の予想最高気温は23℃。タイムを狙うにはちょっと厳しい面もあるが、もともと冬のリゾート・ランを楽しむ目的でエントリーしていたので、そういう意味では理想的なコンディションの中、今年最後のレースがスタートした。

スタート地点はゴルフ・リゾートの中心部サンクチュアリ・ホテル近くのシーフォレスト・ドライブ。そこからリゾート内のドライブウェイとバイクトレイルをあちこち行き来しながら戻ってくる周回コース。途中4ヶ所で折り返しがあり、すれ違うランナーを応援しながら走ることができるという点では、飽きずに楽しめるようにコース設定されている。

Mile 01: 8分42秒(08分42秒)
Mile 02: 8分15秒(16分57秒)
Mile 03: 8分18秒(25分15秒)
Mile 04: 分13秒(33分28秒)
Mile 05: 分13秒(41分41秒)
Mile 06: 分09秒(49分50秒)

このレースは3時間15分から10分おきに「プロフェッショナル・ペーサー」が用意されていたので、自分は3時間35分のペーサー、ライアンを視界に入れながら走ろうと考えていた。

しかし最初の1マイル、ライアンのペースが思いのほか速く、2マイル目ですでに視界から消えてしまった。なんのことはない、自分のペースが遅すぎたのである。前回のミルウォーキーでは最初から突っ込んでいけるだけの走り込みをしていたのだが、今回は10月下旬にホームタウンを襲ったハリケーン・サンディの後遺症で準備が足りないように思えたし、さらには当日の気温が上昇することも踏まえて慎重な立ち上がりを意識したせいもあるだろう。それでも2マイル目からは徐々に体が動くようになってきたので、ひとまずマイル8分15秒を目安にイーヴンペースを刻んでいくことにした。

椰子の木立の間からゴルフ場の鮮やかなグリーンが見えるドライブウェイを走り、4マイルを過ぎると広大な湿地帯に出る。キアワ・アイランドの一帯には、おびただしい数のアリゲーターが潜んでおり、コースアウトしたランナーを狙っているともいわれる。遠征先でワニの餌食になっては洒落にならないので、ここは道草を食わない程度に頑張ったほうが正解であろう。

Mile 07: 分12秒(58分02秒)
Mile 08: 分10秒(1時間06分12秒)
Mile 09: 分23秒(1時間14分35秒)
Mile 10: 分15秒(1時間22分50秒)
Mile 11: 分17秒(1時間31分07秒)
Mile 12: 8分07秒(1時間39分14秒)
Mile 13: 分13秒(1時間47分27秒)

中間地点通過: 1時間48分23秒

7マイル過ぎに最初の折り返しがあり、隣接するバイクトレイルを先行するランナーが次々と走ってくるのが見える。やがて「3:35」のプラカードを持つライアンが現われた。自分とは200メートル程度の差だろうか。思ったほど離れてはいない。これなら今後の展開によっては追いつけないこともない、と希望を持つことができた。

9マイル以降は緑豊かなレジデンシャル・エリアに入る(ここにはリゾート施設ばかりではなく、プライベートな豪邸もたくさんある)。住人たちもこの大会が年に1度の大イベントであることはよくご存知なのだろう。思いのほか賑やかに応援してくれる。

そうこうするうちに中間地点を通過。1時間48分23秒。
ミルウォーキーのハーフ通過タイムより2分近く遅いので、ここから巻き返して自己ベスト更新というのは厳しいところだが、後半もこのままイーヴンで行くことができるなら、最低でも3時間40分は切れるだろうという見通しは立った。

Mile 14: 分16秒(1時間55分43秒)
Mile 15: 分10秒(2時間03分53秒)
Mile 16: 分57秒(2時間11分50秒)
Mile 17: 分18秒(2時間20分08秒)
Mile 18: 分19秒(2時間28分27秒)
Mile 19: 分15秒(2時間36分42秒)
Mile 20: 8分21秒(2時間45分03秒)

14マイルを過ぎると2度目の折り返し。先行するライアンの姿が再び見えてきた。彼との距離は前回とほとんど変わらないように見える。そこで少しでも差を縮めるべく15~16マイル目は少し冒険してダッシュを入れてみた。が、やはり絶好調ではないせいか、これを恒久的に続けるのは無理があり、17マイル以降は普通のペースに戻さざるを得なかった。

18マイル過ぎで3度目の折り返し。ライアンとの差はほとんど変わらず。
たった200メートル先行しているだけなのに、なかなか追いつかない。

Mile 21: 分18秒(2時間53分21秒)
Mile 22: 分13秒(3時間01分34秒)
Mile 23: 分22秒(3時間09分56秒)
Mile 24: 分27秒(3時間18分23秒)
Mile 25: 分36秒(3時間26分59秒)
Mile 26: 分27秒(3時間35分26秒)

21マイル過ぎで最後の折り返しがあり、ここでもライアンとの差は縮まらなかった。しかしある意味では、よく離されずに頑張っているともいえる。この時点では気温が20℃を越えていたこともあって、ペースダウンしていくランナーが圧倒的に多く、さっきまで元気に先行していたランナーが突然糸が切れたように歩き出す場面に何度か出くわした。

自分も一瞬クラッと来たこともあったのだが、暑いといってもまだまだ許容範囲で、どうにか持ちこたえることができた。脚も多少疲れが出てきたものの、フォームを崩さないように意識しながら、落ちてくるランナーを拾っていくことに専念した。そしてあとでリザルトを見ると、最後の6マイルで50人のランナーを追い抜いていたことがわかった(20マイルラップとフィニッシュタイムとの比較で数えることができる)。

結局3時間35分台でゴールしたライアンには最後まで追いつくことはできなかったものの、彼をうまく牽引車として利用した戦術が功を奏し、決定的なボギーを叩くこともなく、ほぼイーヴンに近いペースで大観衆が待ち受けるゴールゲイトに到達した。

Finish Time 3時間37分15秒(8:20/mile)。

自己歴代3位。

3月のB&Aトレイルマラソン(3:35:20)、10月のミルウォーキー・レイクフロント・マラソン(3:34:24)に続き、今年3回目の3時間30分台を記録。
決してベストの状態ではなくとも、条件のいい平坦コースでそれなりのレース運びをすれば、確実に3時間40分を切れる走力は身についてきたようだ。

これで通算40回目のフルマラソンを完走(32回目のサブ4)。
サウスカロライナ州制覇で米国19州に到達。
そしてこの大会が54歳で走る最後の大会となった。

次回は来年3月に予定しているアッシュヴィルマラソン(ノースカロライナ州)。
アメリカ50州の走り旅も、ようやく20州の大台に乗る。

■MEMO■

総合順位 201位/1077人中
男女別順位 153位/602人中
年代別順位 22位/131人中(*AGE 50-59)

前半ハーフ 1時間48分23秒
後半ハーフ 1時間48分52秒
(落差 +0分29秒)


★見事に牽引車の役割を果たした3:35のペーサー、ライアン。


★お揃いのピンクシャツを着たペーサー・チーム。


★歓声に応えながらゴールに向かう4:00のペーサー、ケリー。


★危険なアリゲーターへの注意を促す立て札。


★ワニが近づいていることも知らずに(?)くつろぐゴール後のランナーたち。


★ロッキングチェアに揺られながらレース後のビール。


★参加賞の長袖シャツ、ゼッケン、完走メダル(鳥の図柄が彫られてます)。


★レース後のリフレッシュメント・ランチ。南部特産の白豆スープ付き。

 
★前日のEXPOとパスタディナー、レース後のアワードセレモニー が行なわれたイーストビーチ・カンファレンス・センター。
地元のカントリー・バンドも出演してイベントを盛り上げる。

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