375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

【大会レポート】第35回サンフランシスコマラソン(The Wipro San Francisco Marathon)

2012年08月06日 | 大会レポート 2012



7月29日(日曜日)、サンフランシスコマラソンを走る。

カリフォルニア州のレースは2010年のLAマラソン、2011年のディズニーランド・ハーフに続いて3度目。過去は2度ともLAの都市圏だったが、今回はまったく未知のベイエリアということで、現地在住のラン仲間(特に空港送迎から観光・打ち上げ案内まで仕切ってくれたW姫)に助けられた面が大きかった。

今年の年間計画では、フルの本命は10月のミルウォーキー・レイクフロント・マラソンに照準を合わせているので、その10週間前に当たる今回のレースではFinish Timeよりも内容を重視することにした。うわさに聞く激坂コースをイーヴンに近いペースで走れるかどうか。事前に現地のラン仲間から得た情報を頼りに、コース地図やエレヴェーション・チャートで自分なりにシュミレーションしてみたものの、やはり実際に走ってみないことには見当がつかない。とにかく撃沈だけはしないように後半に脚を残すレースを組み立てていくしかないだろう、という結論に達した。

午前5時30分、WAVE2からスタート。夜が明けていないので、まだ体が眠っている感じ。フロリダのディズニーワールドマラソンもそうだったが、真っ暗なうちにスタートしてしまうと足元が危なくてしょうがない。段差や障害物が突然現われ、思うようにスピードも出せないので最初の1マイルから9分近くかかってしまった。 

Mile 01: 8分57秒(08分57秒)
Mile 02: 8分37秒(17分34秒)
Mile 03: 9分02秒(26分36秒)
5K地点通過: 26分57秒 
Mile 04: 分34秒(35分10秒)
Mile 05: 分37秒(43分47秒)
Mile 06: 分41秒(53分28秒)

スタート直後の序盤戦はフィッシャーマンズ・ウォーフからゴールデンゲイト・ブリッジにかけての北岸沿い。右手の沖合いに有名なアルカトラズ島が見えるかといえば、もちろん真っ暗で見えない。2.5マイルを過ぎたあたり、フォートメイソンに入ったところで最初の急な上り下りがあり、心臓に軽く刺激が入る。ここを過ぎると多少空が明るくなってきて、いよいよ前半戦のハイライト、霧に煙るゴールデンゲイト・ブリッジが右手前方の視界に入ってきた。そして5マイル過ぎ、金門橋へ向かう急勾配の上り。まだまだ先は長いので少しペースを落とし、できるだけ脚を温存するイメージで上りきる。急勾配から緩やかな勾配となり、そのまま巨大な橋を渡っていくのだが、いかんせん視界が悪く、景色は全然見えない。それだけならまだいいのだが、肝心の距離表示も橋の途中で見かけた6マイルを最後に行方不明になってしまった。

Mile 07: *表示見つからず
Mile 08: *表示見つからず
Mile 09: *表示見つからず
Mile 10: (ここまで1時間27分12秒)
Mile 11: *表示見つからず
Mile 12: *表示見つからず
Mile 13: *表示見つからず
中間地点通過: 1時間54分19秒

7マイル、8マイル、9マイルと距離表示が見つからないため、全くペースがつかめない。体感ではおそらく8分台後半くらいだろうか。金門橋の往路では何人かのラン仲間を見つけエールをかけ合う。往路が終わるとヴィスタポイントの展望台で折り返し、そのまま復路に向かう。その途中、先行していた前村さんの背中が見えてきて、しばらくすると追いつき、一気に追い抜く。このあたりになると体も軽くなってきたような気がする。しかし金門橋を渡り終えてしばらくすると、またしても急勾配の上りが延々と続き、ようやく10マイルの表示。それを過ぎると今度は転げ落ちるような下り・・・と徹底的に脚を使わせられる。そこからゴールデンゲイト・パークに向かうコースも上ったり下ったりで、公園入り口の中間地点にたどり着く頃には、すでに20マイルも走ったような感覚になった。前半ハーフは1時間54分19秒で通過。単純に2倍すると3時間48分台。後半少しでもペースダウンしようものなら3時間50分を越えてしまうような展開になってきた。

Mile 14: 分27秒(2時間01分47秒)
Mile 15: 分10秒(2時間10分57秒)
Mile 16: 分09秒(2時間20分06秒)
Mile 17: 分56秒(2時間29分02秒)
Mile 18: 分32秒(2時間37分34秒)
Mile 19: 分27秒(2時間46分01秒)
Mile 20: 8分35秒(2時間54分36秒)

これ以上ペースを落としたらサブ4も危ないので、どこかで挽回したいと思うものの、なかなかきっかけが掴めない。13~14マイルは下り基調で多少脚が回復してきたような気がしたが、15マイルでまた急勾配な上りがあり、さらに17マイルまで断続的な上りが小刻みに続く。ここを過ぎるとようやく下り基調となり、どうにか再び脚が生き返ってきたような感覚になった。頼りになるには直近1ヶ月で300km近く走った練習量のみ。それがなければとっくに気持ちが折れていただろう。

19マイルでゴールデンゲイト・パークを出て、ダウンタウン方面に向かう路上に出る。意識としてはフルマラソンの後半ではなく、中間地点からハーフマラソンが新しく始まっただけなのだ、と自分に言い聞かせること。その自己暗示は意外に効果があり、大幅なペースダウンを防止するのに役立った。

Mile 21: 分17秒(3時間02分53秒)
Mile 22: 分31秒(3時間11分24秒)
Mile 23: 分36秒(3時間20分00秒)
Mile 24: 分36秒(3時間28分36秒)
Mile 25: 分31秒(3時間37分05秒)
Mile 26: 分28秒(3時間45分35秒)

20マイル過ぎで再び転げ落ちるような下り。まだ残り6マイルあるので、ここでも脚を使いすぎないように摺り足走法で切り抜ける。ダウンタウンに入ってからのコースは比較的平坦ではあるものの、南に折れるたびに小さな上り坂があり、決して完全はフラットにはならない。24マイル目(後半ハーフの11マイル目)まで来ると、ようやくこのままイーヴンでゴールできそうな見通しが出てきた。このあたりで地元ベイエリアの日本人ランニング・クラブ(BAJR)の応援があり、エールに応えながら最後の追い込みに向けて若干ピッチを上げていく。25マイルでMLBサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地AT&Tパークを通過。ここまで来ればあと一息。最後の意地で先行する何人ものランナーを追い抜きながら、銀色に輝くベイブリッジ近くのゴールゲイトにたどり着いた。

Finish Time 3時間47分15秒(8:41/mile)。 

この数字だけを見れば歴代10位にも届かない平凡なタイムだが、それにもかかわらず高く自己評価したいと思うのは、その内容にある。

前半ハーフ 1時間54分19秒
後半ハーフ 1時間52分55秒

なんと1分24秒差で前半よりも後半のほうが速いネガティヴ・スプリットを達成!
「激坂コースをイーヴンに近いペースで走る」 という当初の目論見は見事に成功した。

フルで自己ベストを叩き出すには前半からある程度突っ込んでいく冒険も必要なのだが、自分の場合、それはフラットコースでないとできない。少し休んだらあと10週間走り込みを積んで、秋の本命レースで大輪の花を咲かせてみたいと思う。


★EXPO当日はわっきー&ひ。姫と待ち合わせてゼッケンをピックアップ。会場でコスメル前村さん、ミニ~ちゃん+お友だちと合流する。


★ミニ~ちゃん+お友だちと分かれたあと、フィッシャーマンズ・ウォーフのタイ料理店で昼食。


★その後、わっきー姫のドライヴでゴールデンゲイト・ブリッジへ。実は前日にも来ていたのだが、その時は霧でほとんど見えず。しかしこの日は一転して快晴に恵まれ、見事な絶景を楽しむことができた。


★ゴール後、ベイブリッジを背景に記念撮影。(撮影 by ひ。姫)


★ゴール後の美味しいビール。先にゴールしていたオケさん、かなぶん姫と合流。


★LA、ノースカロライナからもお馴染みのラン仲間が集まる。


★地元ベイエリアと全米各地からの遠征ランナーを合わせると実に50人に達した打ち上げパーティ。


★金門橋完成75周年を記念するグッディバッグ、ゼッケンと完走メダル。

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