375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

【大会レポート】第41回ニューヨークシティマラソン(レース編)

2010年11月12日 | 大会レポート 2010



11月7日(日曜日)、7年連続7回目のニューヨークシティマラソンに参加する。
2004年の同じ日に、同じ大会を初マラソンとして完走してから7年目。この間どれだけ自分が成長したか、を原点に戻って確認できる機会が今年もやってきた。毎年欠かさずに参加している唯一の大会。過去の自分に勝つことが、毎回の目標となる。

昨年、6回目の出場では、初めて過去の自分に勝つことができなかった。前年のタイムを下回った。全力を出し切ったのであればそれでもよかったが、やや不完全燃焼気味だったので、今回はエントリーする段階から、いくつかの戦略を考えていた。

第1の戦略は、確実に「WAVE 1」で走れるように、完走予想タイムを高目に設定して申し込むこと。「WAVE 2」だった昨年は、混雑でうまく走れなかった箇所があり、特に8マイルの合流地点を過ぎたところでかなりのタイムロスがあったので、今年はスムーズに走れるように好位置を確保するのが狙い。結果はWAVE 1のコラル10。まさに思惑通りだった。

第2の戦略は、仮装による応援効果でアドバンテージを得ること。派手で目立つだけではなく、あくまで「走りやすさ」を主眼としたコスチュームというテーマで5月のNJマラソンの頃から模索していたが、最近になって、ようやく「これは!」と思えるスタイルが確立してきた。

本番に至るまでの練習も、4週間前にシカゴ、2週間前にナイアガラでフルを走ったことで、距離面での不安は解消。当日の気候も低温で快晴。あらゆる面で絶好のコンディションに恵まれ、レースをスタートすることができた。

以下、マイルごとのラップ。

01mile 9分03秒(09分03秒)・・・ヴェラザノ橋上り
02mile 7分56秒(16分59秒)・・・ヴェラザノ橋下り
03mile 8分24秒(25分23秒)
04mile 8分30秒(33分53秒)
05mile 8分30秒(42分23秒)
06mile 8分28秒(50分51秒)
07mile 8分26秒(59分17秒)
08mile 8分32秒(1時間07分49秒)

まずはヴェラザノ橋の上り。昨年は風が強く、帽子が吹き飛ばされそうになったが、今年はそれを上回る強風。しかし今回は帽子ではなく、飛ばされる心配のないネコ耳付きサンバイザーなので、風を気にすることなく走れた。橋の上りと下りを合わせて、ほぼ17分。予定通りの立ちあがりだ。

ニューヨークシティマラソンでは、8マイルの合流地点(ブルー、オレンジ、グリーンの各グループが一緒になる)までを序盤戦ととらえているが、ここまではスタート時と同じようにマイル8分20~30秒台のペースを維持する。4マイル過ぎからはメキシコ、ペルーなど中南米系の多い地域になり、あちこちで「Hello Kitty, Come Here!」という黄色い声援が聞こえてくる。「Come Here!」といわれてもあまりゆっくりすることもできないので、手を振ったりガッツポーズをしたりしてギャラリーのお相手をしていく。

09mile 8分41秒(1時間16分30秒)
10mile 8分15秒(1時間24分45秒)
11mile 8分43秒(1時間33分28秒)
12mile 8分31秒(1時間41分59秒)
13mile 8分39秒(1時間50分38秒)

8マイルの合流地点以降は、クリントンヒルのやや狭い道からユダヤ人居住地区のウィリアムズバーグを通過し、ポーランド系の多いグリーンポイントに至るまでの第2クウォーターとなる。ここも起伏が多いので、下りで飛ばし過ぎてしまうとけっこう脚に来る。本当ならマイル8分15秒前後が理想と思いつつ、なかなかそこまでのスピードには乗り切れないまま中間地点が近づいてくる。

14mile 8分44秒(1時間59分22分)
15mile 8分56秒(2時間08分18秒)・・・クイーンズボロ橋上り
16mile 8分47秒(2時間17分05秒)・・・クイーンズボロ橋下り
17mile 8分30秒(2時間25分35秒)
18mile 8分34秒(2時間34分09秒)
19mile 8分34秒(2時間42分43秒)
20mile 8分46秒(2時間51分29秒)

プラスキ橋の中間地点は1時間51分36秒で通過。このままイーヴンで行っても自己ベスト更新は厳しい。それならば、ということで、ここからは最低限この大会のコースレコードを上回ることに狙いを定めていく。

14マイル過ぎでは青い幟が目印のH社の声援に応え、後半最初の難所クイーンズボロ橋へ。昨年までは、上りは体力の温存を意識してペースを落としていたが、今年はあえてインテンポで駆け上る。逆に下りは「上りで使った筋肉を休ませる」ことをイメージしながらリラックスして駆け下りていく。その結果、1番街の17~18マイルではフレッシュな脚に戻り、いつもはエネルギーが切れてくる19~20マイルも比較的余裕を持って乗り切ることができた。

マンハッタンからブロンクスに渡るマディソンアヴェニュー橋は、昨年までは足場の良くないカーペットが敷かれていたが、今年は改装工事の結果、ずいぶんと走りやすくなった。

21mile 8分40秒(3時間00分09秒)
22mile 8分39秒(3時間08分48秒)
23mile 8分27秒(3時間17分15秒)
24mile 9分08秒(3時間26分23秒)・・・5番街最後の上り
25mile 8分40秒(3時間35分03秒)
26mile 8分45秒(3時間43分47秒)

21マイル、22マイルと距離が進んでも、不思議と疲れが少ない。なんとなく、今までと一味違うミナコ。やはり2週間インターバルでフルを走ったことが、スタミナアップに役立っているようだ。和太鼓の応援を通過し、ウィリスアヴェニュー橋を渡ってハーレムに突入すると、逆にペースアップ。23マイルを過ぎて、5番街最後の上りにさしかかる。さすがにここはキツいが、それでも例年よりずっとうまく走れている。セントラルパークに突入してからは再びマイル8分台に。仮設スタンドの大歓声の中、最後のスパートをかけて67丁目のゴールゲイトに飛び込んだ。

Finish Time 3時間45分39秒

2008年(3時間47分22秒)を上回る、NYCベストを達成!

前半はそれほどスピードが出なかったが、そのかわり後半になってもそれほど失速せず、前半ハーフと後半ハーフのタイム差が2分27秒とほぼイーヴンな展開。いつもは疲労が増してくる35km過ぎも、マラソン特有の生きるか死ぬかの苦しさをあまり感じることなく走れたのは大きな自信になった。

「フルはフルをもって制す」

新たな格言にたどり着くことのできた一日だった。


★ゴール後、荷物をピックアップした後、NYCマラソン中毒患者の面々と記念撮影。WAVE 1でなければ、こういう人たちとも出会えない。


★ランナーズ誌でお馴染みの福田六花先生も完走。そういえば2008年の東京マラソンでもゴール後にお見かけしていた。


★自己ベストを達成したTomoko姫、そしてミシガンの韋駄天ランナー、いっちいさんとのショット。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
祝、NYCベスト! (あくび)
2010-11-18 03:54:54
充実したレース展開&NYCベスト、おめでとうございます! レース後の皆さんの余裕の笑顔がなんとも良いですね~。来年秋はメドックマラソンに出場しようと考えていまして、かのレースは仮装がお決まりなので、ついに私も仮装デビューとなりそうです。テーマは「アニマル」なんですが、何にしよう~~。いまから楽しみです♪
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仮装マラソンの最高峰? (ミナコヴィッチ)
2010-11-18 13:02:18
ありがとうございます。メドックに行きますかぁ。ミナコもいつかは行きたい大会だけど、エントリーが狭き門らしく…。アメリカから行くとしたらツアーになるのかな。
あくび姫の仮装、楽しみにしてます(^^)
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