問題は「敵が攻めてきたらどうするか」ではありません。これまで「個別的自衛権」「専守防衛」で自衛隊を増強し日米同盟を強化してきましたが、それでは飽きたらずにさらに侵略的な軍隊へと進化させようとしているのが今の戦争法と改憲衝動なのです。
私たちは、「個別的自衛権」「専守防衛」論も「抑止力論」に陥る危険を持っていると考えます。
米軍が「抑止力」「自衛」を理由に果てしない侵略戦争を積み重ねてきたことは周知の事実です。また、「専守防衛」は歴史的にどのような役割を果たしたのでしょうか。日本と自衛隊は、警察予備隊から保安隊、そして自衛隊発足以降、朝鮮戦争、ベトナム戦争、対ソ冷戦、アフガニスタン戦争、イラク戦争で、米国の公然たる侵略戦争を補完し、在沖・在日米軍基地は兵站としての役割を果たしてきました。日本政府は「専守防衛」「自衛」の名の下に、対ソ対決の最前線、「不沈空母」として、対ソ核戦争政策に加担した当事者だったのです。決して容認できるものではありません。
(ハンマー)