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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

6月6日 中百舌鳥スタンディング行動  ~ ガザ虐殺を止めるまで 

2024-06-09 | パレスチナ
 
 5月に入って、イスラエルは、ガザ地区最南部の都市ラファへの攻撃を開始しました。ガザ全域の人々の命をつなぐ、人道支援物資の受け入れ口となっている検問所がある都市です。その検問所をイスラエル軍が制圧・封鎖したために、国連の支援物資を一カ月以上にわたって搬入できなくなっています。人道支援を担う、国連パレスチナ難民救済事業機関UNRWAや、世界食糧計画WFPは、食料の備蓄が尽きて次々と配給を止めざるを得なくなっています。検問所に足止めされた食糧は炎天下で腐り始め、大量に廃棄され始めています。ガザ全域で100万人以上が深刻な飢餓状態に置かれているのに、その目前の検問所で食べ物を腐らせているという、とんでもない状態を、イスラエルは意図的に作り出しています。
 国際司法裁判所(ICJ)は、ラファでの人道状況の悲惨さを指摘し、5月24日、イスラエルに対してラファでの軍事作戦を即時停止するように命じました。このICJの命令は法的拘束力をもつものであり従う義務があります。しかしイスラエルは国連決議を無視したのと同様、これにも従おうとせず攻撃を拡大しています。
 5月26日には、あろうことか避難民が密集し多数のテントが張られている場所を空爆し、少なくとも45人以上を虐殺、負傷者は250人以上。さらに28日にもラファ北西部の避難所を空爆しました。この一帯は、イスラエル軍が、安全な地域として退避先として指定していた場所だったにもかかわらず、です。
密集したテントに火は燃え盛り、あたり一面火の海となって、逃げ惑う避難民が焼き殺され大やけどを負わされました。犠牲者の大半は女性と子ども達です。水がなくて消火活動も進まず、医薬品が足りないために大やけどした人たちをまともに治療することもできず、次々に苦しみながら死んでいく人たちが増えるばかりです。さすがに、この暴挙に対しては、これまでイスラエルを支持してきたヨーロッパ諸国からも厳しい非難の声が上がっています。
 ネタニヤフ首相は、問題をすり替えて「事故だ」と強弁し、国際的な非難をかわそうとしていますが、ドローンを使って24時間監視しているイスラエル軍が、燃料タンクのある場所を知らないはずがないのです。紛れもなく、無防備な避難民の無差別の虐殺です。停戦協議を踏みにじり、世界中からの非難の声を踏みにじり、国際法をことごとく平然と踏みにじり続けるイスラエルを、なんとしても、止めなければなりません。このような暴虐を許していること自体が、国際社会全体の恥です。
 ハマスを掃討するためだと言いさえすれば何でもできる、何をやってもどんな残虐行為も許される、というのがイスラエル軍の論理です。そのために、ハマスを「残忍なテロリスト集団」だと思い込ませる大々的なデマ宣伝を垂れ流してきました。例えば、ハマスに焼き殺された子どもだと言って発信された映像が、実はAIを使った合成画像だったことが分かっています。安全だからと退避を促したその避難所を火の海にして、子どもたちを焼き殺しているのはイスラエル軍の方です。
 イスラエルはこれまでも常に、自分たちに逆らうものは「テロリスト」と決めつけ、自分たちの蛮行を正当化してきました。昨年には、イスラエルによる家屋の破壊を記録していたベルギー人の人権活動家が「テロリスト」と認定され強制送還されました。2年前には、13歳の少年が刑務所で性的暴行を受けたことを告発したパレスチナの人権団体が「テロリスト」組織に認定されています。イスラエルにとって、自国の不正や暴力を告発する者、植民地支配に抵抗する者は、すべて「テロリスト」なのです。
昨年の10月7日の出来事についても、パレスチナ側からの攻撃は、12カ所の軍事拠点と前哨基地を標的としたものでした。双方からの激しい戦闘の中で、民間人が巻き込まれ犠牲になったのは事実だとしても、最初から民間人や音楽祭を狙ったテロではありません。しかも、イスラエル軍のアパッチ・ヘリのパイロットは、「上空からは軍用車両と民間車両の区別がつかず無差別に攻撃した」と証言しています。イスラエル軍が自国民を巻き込んで無差別に攻撃したと、イスラエルのパイロットが証言しているのです。これはハマス側の情報ではなく、イスラエルの新聞「ハアレツ」が報道した内容です。人質がいると知りながら、イスラエル軍は人質もろとも建物を砲撃してそこにいる全員を皆殺しにしたという、イスラエル人女性の証言もあります。イスラエル軍が自国民を虐殺したという事実を隠し、その犠牲者も含めて、全ての責任を、全面的にハマスになすりつけ、テロリストのイメージを定着させるために、ありとあらゆるデマを捏造してバラまき、ネタニヤフ政権はそれを「報復」の口実にしてきました。
 日本の主流メディアの報道は、イスラエルやアメリカにとって都合のいい一方的な情報が多く、間違った情報も訂正されず、非常に偏っていると言わざるを得ません。
 そもそも、ハマスはテロ組織などではありません。2006年、民主的な手続きを経たパレスチナ総選挙で、圧倒的な支持を得て、正式に政権を委ねられた統治機関です。自分たちの意に沿わない政権は認めたくないイスラエルと米国がその承認を拒み、内戦を煽り、クーデター計画さえ策動しました。その結果、ヨルダン川西岸とガザ地区の二つの地に、別々の統治機関が作られるという異常事態が生まれました。
 「ガザ地区を実効支配するハマス」というのは正しくありません。「正当な選挙で選ばれたハマスが統治するガザ地区と、イスラエルとアメリカの謀略によって、ヨルダン川西岸を実効支配するファタハ」というのが事実に即した正確な表現です。
 ハマスの正式名称は「イスラム抵抗運動」。イスラエルによる軍事占領、植民地支配に対して抵抗する組織です。事の始まりは昨年の10月7日ではなく1948年です。パレスチナの人々を武力で追い出し、イスラエルという植民地主義の侵略国家を建国したことが、今の事態の本当の始まりです。ハマスではなく、イスラエルによる植民地支配と軍事占領こそが、争いの根本原因です。人間らしく生きるために、人としての尊厳をかけて、植民地支配と軍事占領に対して抵抗すること、それは国際法で認められている「抵抗権」の行使です。テロではなく、レジスタンスです。この大事なことを抜きにして、今起こっている事態の本質を語ることはできません。
「イスラエルには自衛権がある」「復讐する権利がある」―――私たちは何度もそう聞かされてきました。では、長期にわたって、圧倒的な軍事力によって、何倍も、何十倍も殺され続けてきたパレスチナの人々には「自衛権」はないのでしょうか。黙っておとなしく殺され続けろとでもいうのでしょうか。
 イスラエルは、建国以来、中東の周辺諸国に絶えず攻撃を繰り返してきました。文字通り血塗られた戦争国家です。レバノン、シリア、イラク、イランなど、米国に代わって、アラブ諸国を攻撃し侵略し威嚇することで、米国による中東支配を助け、中東地域の安定と平和をさまたげてきました。
世界中に紛争の火種をバラまき、不安定化させ、意図的に敵対関係を作り出すことによって自国の利害を追求してきた米国にとって、イスラエルは願ってもない便利な存在です。だから米国はその見返りとして、何があっても必ずかばい続けてきました。世界最大の軍事大国=米国とその同盟諸国の庇護によって、いくら国際法を踏みにじろうと、残虐非道な殺戮を繰り返そうと、イスラエルが処罰されることはありませんでした。こんな理不尽なことが、いつまでもまかり通っていいはずがありません。
 日本国憲法第25条にはこうあります。「われらは全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生存する権利を有することを確認する」。―――第9条と並んで、日本国憲法を平和憲法たらしめているこの誇り高い条項を、絵に描いた餅にしてしまってはなりません。私たちが生きているこの時代、この世界でたった今起こっている、この歴史的な大虐殺を前にして、声を上げ行動することによって、平和憲法の意義を再確認しようではありませんか。世界で起こっている出来事から目を背ければ、私たち自身が置かれている本当の状況を見極めることはできません。岸田政権は、アメリカ・バイデン政権に請われるままに巨額を投じて高額の兵器を大量購入し、国民の知らない間に、国内の軍需産業を育成・優遇し、急ピッチで戦争ができる国にしようとしています。そしてそのための改憲策動を進めています。
 無関心と沈黙は戦火を呼び寄せます。パレスチナで今起こっている惨劇が、近い将来の日本の姿となるかも知れません。私たち自身を守るためにも、平和憲法の意義を再確認し、日本が、平和憲法にのっとって国際的責務を果たすよう政府に迫りましょう。日本政府はイスラエル支持を止め、パレスチナ国家を承認すべきです。イスラエル軍需産業との取引・協力を停止し、即時停戦、恒久的な停戦をイスラエルと米国に強く働きかけることを、私たちは日本政府に要求します。
 私たちは、第1・第3木曜日に、堺東、泉北、鳳、そしてここ中百舌鳥で、この行動を続けています。
他にも、大阪駅前で、京橋で、御堂筋で、扇町公園や新阿波座公園で、大阪だけでも少なくとも10カ所以上で、そして東京や広島で、北海道で、日本各地で、連日のように様々なグループ・個人が創意工夫をこらして行動しています。5月18日の御堂筋デモには450人が参加し、世界中にその映像が発信され拡散されました。スタンディングへの飛び入り参加、大歓迎です。どうか私たちの輪に加わって下さい。横断幕やプラカードの写真を撮って広げて下さい。拡散させてください。ご協力をよろしくお願いいたします。


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