★今日の思い出のレコード・ジャケットはザ・クラッシュの『ロンドン・コーリング』です。ペニー・スミスによる写真の1979年、3rdアルバムですが、私は80年代に入ってから知りました。1stの『白い暴動』を先に買いました。3枚組の『サンディニスタ!』は定価が高くてなかなか買えませんでしたが、今ではオリジナル作品は全て聴いています。そして、おそらく私の一等好きなパンク・バンドはこのザ・クラッシュだと思います。ピストルズは既に解散していたので当時を知らない。もの凄い衝撃を人々に与えたというお話をお聞きする度に、もう少し早く生まれていたかったな...とも。
MTVでこの「ロンドン・コーリング」のビデオクリップを観たのはいつ頃だったでしょうか。もう釘づけ状態でブラウン管の真ん前で必死で眺めていました。かっこいい!!とサウンドと彼等のルックス、殊にジョー・ストラマーの眼差し、ポール・シムノンの美形さが強烈でしたが、ミック・ジョーンズ、トッパ―・ヒードンの4人から伝わるスピリットが、超平和ボケのシラケ世代の私の心に何かが突き刺さったのだと思います。パンク詩人、ロック詩人が好きです。ジョー・ストラマーは正しく詩人でした。もう亡くなって10年が過ぎましたが、彼等の訴えていた言葉の尊さが、所謂数多のファッション・パンクではない、叫びのような声であったことが今の私には重く深く感じられます。1979年のイギリスは不況のどん底だった。初めての女性首相サッチャー政権が誕生。右派左派、国民が立ち上がり英国を護ったのだと思います。
1982年の来日公演の映像がありました。来日情報は得ていたのですが、まだ門限が夕方6時だった私は行けませんでした。このライヴで、ジョー・ストラマーは「団結」と、トッパ―・ヒードンは「神風」と記されたはちまきをされています。若き青年たちが国のため、愛する家族のために特攻隊として尊い命を失いました。この特攻隊は日本だけのもの。複雑な想いもあるのですが、彼等の青春を無駄にしてはいけないと思います。隣国の反日国はこの映像を観るとまた抗議したりするのでしょうか。馬鹿げています。戦争なんて無くなればいい!でもそんな日は来ない。勝った国、負けた国、其々多くの兵士や人々の命は失われたのです。その人々がどこの国であろうとも、それらの英霊に哀悼の意を表することは、政治的イデオロギーとは別のことだと私は思っています。いつかザ・クラッシュのライヴに行きたい、と思いながら一度も機会は廻らずバンドは解散しました。でも、決して過去のバンドではないのです。ジョー・ストラマーが亡くなる少し前に、ザ・クラッシュはロックの殿堂入りを果たしました。当然ですね☆