見出し画像

リートリンの覚書

名所江戸百景を訪ねて 第117景 「高田姿見のはし俤の橋砂利場」


名所江戸百景を訪ねて


名所江戸百景
第117景 「高田姿見のはし俤の橋砂利場」


画面の手前に流れているのは神田上水です。

その神田上水に架けられ、大きく描かれている橋に関しては、諸説あります。

手前が「梯の橋」で、その奥の橋は、「姿見のはし」という説と、その逆、手前が「姿見のはし」、奥が「梯の橋」という説があります。

橋を渡り進んだ左側の杉木立の森に氷川神社があり、その反対、右側には南蔵院の大屋根が見えます。そのあたりが砂利場主と呼ばれていました。
 

面影橋
(おもかげばし)



東京都を流れる神田川に架かる橋です。



面影橋の由来
目白台から続く鎌倉街道と推定される古い街道沿いにあり、姿見の橋ともいわれていました。
橋名の由来には諸説あり、高名な歌人である在原業平が鏡のような水面に姿を映したためという説、鷹狩りの鷹をこのあたりで見つけた将軍家光が名付けたという説、近くにいた和田靭負(ゆきえ)の娘であった於戸姫(おとひめ)が、数々の起こった悲劇を嘆き、水面に身を投げた時にうたった和歌から名付けられたという説などが知られています。
なお、姿見の橋は面影橋(俤橋)の北側にあるもので、別の橋だという説もあります。
 

高田砂利場村


現豊島区高田南一丁目にあった村です。

この場所の北側一帯は昔、砂利がとれたので「砂利場村」と呼ばれていました。
 

鏡山南蔵院
(なんぞういん)


東京都豊島区高田にある真言宗豊山派の寺院です。

本尊は薬師如来。室町時代、円成比丘が開山したと伝えられています。
 

高田氷川神社




高田氷川神社は、東京都豊島区高田にある神社です。

在原業平も参拝したと伝えられています。
 


描かれた場所は
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。




面影橋の袂から撮影してみました。

江戸時代にはこの場所から見ることができた氷川神社や南蔵院。

現在は、多くの建物が立ち並び、場所から直接見ることはできませんでした。

当時と変わらないのは、神田上水だけのようです。



最後に

橋に関しましては、諸説あって、前景に描かれた橋がどの橋なのか、断定はできませんが、描かれた橋は優美な姿ですね。

現在の面影橋…

フラットな橋は便利ですが、ちょっと味気ないような気がします。





参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

最近の「名所江戸百景を訪ねて」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事