名所江戸百景を訪ねて
名所江戸百景を訪ねて
第62景 「利根川ばらばらまつ」

作品中央に流れる川は、利根川。その下流で営まれている漁を描いています。
大きく描かれた投網は、鯉を捕まえるものだと思われます。
左側、松が生えている島は、妙見島です。
利根川

利根川とは現在の江戸川のことです。
江戸川(えどがわ)は、関東地方を流れる一級河川で、利根川水系、利根川の分流です。
妙見島
(みょうけんじま)

旧江戸川にある島です。
最古の記録は南北朝時代。島に妙見堂が建立された記録があります。
江戸時代には、島の北は行徳船の航路となっていました。
また、南総里見八犬伝の舞台としても登場しています。
かつては、構図のようなばらばら松があったようですが、現在はありません。
現在、島の周囲は護岸工事が行われ、コンクリートで覆われています。
描かれた場所は
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。


浦安側より妙見島を撮影してみました。
最後に
自然豊かだった妙見島。
現在はコンクリートで覆われ、産業廃棄物業者の工場やマリーナなどが数十件建っています。

この辺り、地下鉄東西線の車窓から何度も見かけたことがありましたが、まさか島だったとは、今回調べるまで知りませんでした。

島を訪れてみようかと思ったのですが、時間がなかったので今回は遠くから眺めるだけにしました。
しかし、調べてみますと、住んでいる方はいらっしゃるようですが、猫とトラックの数の方が多いとのこと。
猫好きとしては、島を訪れてみるべきだったとちょっと後悔しました。
第61景 「中川口」<<<>>>第63景 「八ツ見のはし」
参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅