goo blog サービス終了のお知らせ 

お寺探しの旅~自分が求めるお寺とは?~

我々一般人にとって本当に「いいお寺」とは?
色んな情報を集めて、色んな角度から、色んな視点で追求してみたい。

火葬場での様子

2007-03-11 12:18:17 | 相談者の気持ち
みなさま、こんにちは。

今日の練馬地区の朝は、バンバン雨が降っておりましたが、現在はすっかり止んで、いつもこちらのオフィスから見える富士山が、雲海に巻かれて幻想的だったので、早速写真をとってみました。が、所詮チビデジカメ。あまり綺麗に撮れなくてちょっと残念。

そういえば、今朝ニュースでアメリカでは今日から夏時間が始まると報道していた。・・・夏時間?・・・あんまり聴き慣れないから(学が無くてすみません)興味深く見てしまった。なんでも、日本との時差が1時間少なくなるらしい。

そいうえば、私の知人も昨日からサンフランシスコ(時差は17時間→16時間)へ旅立って行った。多分もう、現地には到着しているはずだから、早速夏時間を体験しているにちがいない。だけど、本人は多分気づいていないんだろうな・・・


気づいていないと言えば、昨日うちのスタッフ岩村が、おもしろいことを言っていた。

ご相談を受けた方の葬儀の現場を問題がないかどうか戸田火葬場へチェックしに現場へいってきてくれた。施行そのものは、火葬だけだった(最近、本当に多い!!)ので、特に問題もなく無事に終ったと報告を受けた。

その後の彼女の発言に、私はかなり驚かされた。

「私、思ったんですけど・・・意外とご喪家は、何も気づいていないし、何も感じていないんじゃないでしょうか?」

んっ?どういうこと?

詳しく聞いてみるとこんなことを述べていた。

この度は、菩提寺が群馬にあり、そこから副住職らしき若い僧侶がきていた。そのお寺は浄土真宗本願寺派で、群馬では、そこそこ大きく有名なお寺らしい。喪主は、そのご僧侶とは顔見知りで、姿を見たとたん、友達にあいさつするような感じだったという。

そのご僧侶は、到着して、席に座るなり、足を組んで、ず~っと、携帯でe-mailを釜前の読経が始まる寸前まで打ち続けていたのだという。

我々からすると、まず、その時点でありえない。

そして、もうひとつ驚いたのは、普通、ご僧侶は草履を履くと思っていたが、なんと、その方は、黒革靴に袈裟姿で読経をあげたというのだ。

何かの見間違いじゃない?って思わず聞き返してしまった。

火葬している間中は、そのご僧侶も喪主も同じように足を組みタバコをプカプカ吸いまくり、肩肘を組んだ足につきながら、なんだか話をしていた。
というのだ。

岩村は、その時、実は喪主というか、喪家というのは、僧侶がいいとか悪いとか態度がどうだとか何だとかって、全く気になっていないし、というか、目の前の事で精一杯で何にも気づいていないじゃないだろうかと思ったらしい。

彼女は、私にこう質問した。

「もともとお寺へ何も感じていないし、期待をしていない人が実は多い中で、私たちがやっていることは意味があるのでしょうか?業界を変えることなんて出来るのでしょうか?」

「変えられるかどうかの結果はわからない。でも、一般市民の人へ気づきを与えてあげるきっかけをつくる必要はあると思う。どんなに小さな雫でも、一滴水面に落ちれば、波紋をつくることはできるでしょ。」

と私は答えた。

何も知らないから、いざ、というときに騙されてしまう。「葬儀」とは、日常生活とは全く遠い存在。でも、こちらから能動的に働きかけ、少しでも知識を得てくれたなら、その距離は縮まるはずだ。

最期を迎えるその瞬間まで自分らしくあるためにも、終末期に対する人生設計(ライフデザイン)は、とても大切なことだと旅の案内人は思う。





お寺のイメージ

2007-03-09 19:28:12 | 相談者の気持ち
皆さま、こんにちは。

今日の練馬地区は、気持ちの良い晴れ。

自分は、全く花粉症ではないはずなのに、花粉のせいで、何だか目がショボショボしてちゃんと開かない。と言い張り、目が腫れぼったい理由をとって付けたようにわざわざ言い張る1日だった。

そして、最近、忙しさにまぎれてすっかり女性であることを忘れていたのだが、そう言えば・・・ということで、なんと10ヶ月ぶりに美容院へいってきた。うちのスタッフは朝から「どう?どう?」としつこくまとわりつかれniceなコメントをこちらの気持ちを汲んで述べてくれた。


今週は、40歳後半~50代半ばの一般の8名の方と一人20分~30分位だが、お寺のイメージと葬儀社のイメージをきかせてもらった。

さすがに、年齢層が高いだけあって、葬儀社よりお寺に親近感を感じている人が多かった。

●小さい頃、お寺の境内でよく遊んでいた

と答えた人が半数いた。

「御住職の顔は覚えていますか?」

●覚えている

と答えた人もいた。

「現在もお付合いはありますか?」

●今は付き合いはない。
●代が変わって、何だか関わりが薄くなり、寂しかった

「お寺についてどう思いますか?」
●大変な仕事だと思う。自分は、供養を大事にしたい。

そんな中、一人だけ、他の人とは違うことを話してくれた人もいた。

●お坊さんより、宣教師方が好き。なぜなら、宣教師は、本当に布教だけに力を入れているが、お坊さんは、駐車場や幼稚園を経営して、何がメインなのかよくわからない。だから、檀家の数も少なくなっているでしょ。墓地の横にも住みたくないし。

ほぉ、なるほどな。世代が変わると答えがもちがう。この世代の人達は、過半数以上は、お寺に暖かいイメージをもっていた。

ちなみに、葬儀社のイメージとしては、

●暗い、イメージ
●不透明
●自分に少し身近になってきた。(両親や自分が年取ってきたので)
●事務的にどんどん進んでいく
●急にお願いするとき、自分の意図が伝わるかどうか心配
●請求が思いのほかあるのでは?
●あわてて、不安な感じ

などが挙げられ、どちらかというと冷たいイメージ。

相談員として、一般の人とお寺、葬儀社との間をどのように取り持っていくべきなのか、とても大切な時間をもらったと思っている。

3月18日の市民向けセミナーに参加したいといってくれる一般の人が連絡をくれた。
彼らにも、率直な意見を是非きいてみたい。


「声」をきく。

それは、私たちが将来進むべき道のヒントがたくさん詰まった大切な時間。



お墓探しの旅

2007-03-02 11:35:22 | 相談者の気持ち
皆さま、こんにちは。

今日の練馬地区は、寒さはさほど気になりませんが、これから天気がくずれますよ~あっ、でも持ちこたえちゃうかな~という微妙な感じの霞がかった曇り空です。


先日、こんな相談を受けた。


「時宗のお寺の境内墓地を探しているですが、何処にお寺があるのか教えてもらえませんか?」


え~っ、時宗?

時宗は、他宗に比べて数が少ないので、ご相談者の家の近くにあるかな~・・・とちょっと、戸惑ったというのが本心。

もう、すでにご遺骨があって埋葬しなければならない状況なのかどうか、よくよく話を聞いてみた。

ご本人の話によると、特に埋葬しなければならない。という遺骨があるというわけではない。自分はすでに70歳で、息子たちがいるのだが、万が一の時に迷惑をかけたくないので、今から探しておきたいのだという。

田舎は東北だが、自分は次男坊で東京に住んでいるから、どうしても、関東で。と思ったらしい。

自分でも、都内にあるお寺を2~3件回ってみたけれど、墓地の空きがなかったり、墓地の値段が異常に高すぎたりということで、とても手がだせないのだという。


「どうしても、境内墓地がよいのですか?時宗のお寺は、他宗より比較的檀信徒の絆がとても深く今後色んなお付き合いもでてくるかと思いますし、お寺の数が少ないので、状況によっては、多少足を伸ばさないといけないかもしれませんよ。」

とたずねると、その方は静かに

「はい。どうしても時宗のお寺がよいのです。」

私としては、お寺の墓地を購入する時には、それなりの覚悟を決めてもらいたい。と思っている。檀家になるということは、そのお寺を維持していくという心積もりを常に持っていてもらいたいからだ。もし、お寺と距離を保ちたということであれば、霊園を購入したほうが、本人たちにとっても、お寺にとっても、トラブルを避ける事になるからだ。

でも、この方の決心は固いようだったので、それなら、ということで、喜んでお寺探しを始めた。

この方には、永代使用料の部分が50万円までという予算があった。

ご自宅が比較的利便性の良い所だったので、電車の路線に不自由しなかった。まずは、東京、神奈川、埼玉、千葉と順番にす50ヶ寺ちかくのお寺に電話をして、墓地の空き状況や永代使用料等を伺ってまわった。

こんなとき、私の中ではお寺の電話対応というのを、お寺を選ぶ時のポイントとして、ものすごく重点を置いている。

はじめての電話でも、ちゃんと話をきいてくれるかどうか。こちらが話をしているのに、畳み掛けて話してこないかどうかなど・・・

断られたり、文句や意見をいわれるのは、全く構わないと思っているが、相手の話をきちんと聞いてくれ、理になかった会話のキャッチボールをしてくれるかどうかで、本当にそのお寺を信じて、今後尽くしていきたいと思えるものかどうかのひとつの目安にはなると思うからだ。

結局、このご相談者の要望に応えられるお寺は、金銭的な問題で、自宅から電車で1時間30分の距離のお寺3件しかなかった。ただ、ご相談者には、お墓は高いけど、話をしていて、とても感じの良かった御住職の連絡先も合わせて伝えることにした。

もしかしたら、御住職とお話して、お墓が高くてもお付合いをしたいと思うかもしれないと思ったからだ。

ご相談者に伝えた事は、

「お墓を探す時は、家を1軒購入するぐらいの気持ちで、自分の足で歩いて探してください。そして、息子さんたちとも、できれば一緒に回ると尚良いと思います。結局、子孫の方々が後を継いでくれるわけですからね。」

ライフデザイン研究所では、こういったお墓を探したいという方には、もちろん無料で相談にのり、ご紹介いる。無料だからといって、手を抜く事もないので、一般市民の方には、どんどん利用してもらいたいと思う。

こちらが、きっかけ作りをし、ご本人が自分の足でお寺探しの旅をし、そして、目的地にたどり着けるよう、ナビをしっかりしていく。

そんな、相談機関でありたいと旅の案内人は常に考えている。




親子愛

2007-02-08 00:48:04 | 相談者の気持ち
お寺探しの旅を読んで下さる皆さん、いつも、皆さんの大切な時間を旅の案内人に下さって本当にどうも有難うございます。

今日の練馬地区は冷たい北風の吹く寒い1日。

自転車を右足、左足と力強くこぐ度に、向かい風がちょっと憎たらしくも思えたが、頭の中は、このNPOのあり方について、あれこれ、思いをめぐらしていたので、寒さそのものは、アクセサリーのような感じがした。


昨日の晩、世田谷区に住む一人の女性から、相談のe-mailを受けた。

e-mailの内容から、高齢のおばあちゃまが、万が一のときに備えておきたいという事前の相談だった。

その時、返信をしようと、じっとそのe-mailを眺めていたとき、質問しなければならないことが、多く生じたので、携帯へ電話をしてみることにした。

電話にでた女性の声や言葉遣いから30代後半~40代前半のように感じられた。
彼女は、突然の電話に少し驚いた様子ではあったが、「ちょっと電波が悪いので・・・」といって、すぐに一般電話の電話番号を教えてくれた。

こちらが尋ねたいことを、ひとつひとつ質問していくたびに、ひとつひとつ彼女の思いや希望が、手に取るように描かれていく。

自宅での家族葬を希望されており、宗教者もお願いしたい。そして、何よりこだわりたいのは、花祭壇。そして、他の費用は抑えたい。花だけは、洋花で照明等を利用して・・・イメージでいうと結婚式のひな壇のような・・・といっていた。

相談員として、葬儀社を選定するにあたって、注意しなければいけない事項や読経していただく場面等を説明し、それでは・・・と電話を切ろうとしたその時だった。

彼女は、急に「あの・・・もう一件、別件で相談したいんですけど・・・」と遠慮がちに言った。

「どうぞ、どういったご相談ですか?」

「実は、母の相談なんです。」

そういったきり、彼女の声はとぎれ、30秒近く沈黙が続いた。私は、もう、しばらく彼女の声を待ったが、何も返答がなかったので、

「大丈夫ですか?」

とたずねた、その時、彼女が声を殺して泣いているのがわかった。

彼女の話では、本当は、おばあちゃまより、お母様の方が医師より、お正月を越せるかどうかわからない・・・と宣告されており、病院に入院中のお母様が、おばあちゃまより先に自分が旅立ってしまうことで、おばあちゃまに万が一のことがあったら、どうしたらよいかと、心配で心配でたまらない様子で、それがストレスになり、体調にまた負担をかけてしまっていて気の毒でならないのだという。

娘としては、少しでもお母様を「こんな風に手配できているから大丈夫だよ。」と安心させてあげたったかった。だから、最初に、こちらにおばあちゃまのご相談で、問い合わせたということだった。

私は、胸をギュ~っと締め付けられたように、熱いものが胸の奥に湧きあがってくるのを感じた。

なんて、優しい人達なんだろう。

そこには、親子3代にわたる思いやりがあった。

なんとしても、このご相談者の思いを叶えて差し上げたい。いや、叶えなければならない。

電話を切ったあと、すぐに必要な情報を集めるために、PCへ向かい、受話器を片手に、プッシュボタンを力強く押した。

:::::::::::::::

相談者には、それぞれ、いろんな背景があり、それぞれ事情も異なる。だから、電話の向こう側にいる方が、何を欲しているのか、とにかく聴く姿勢が大事と考えている。

そして、その後、相談員として、与えられたいくつかの役割を果たさなければならない。

適切な対応。

適切な判断力。

適切なアドバイス。

個人的に、この仕事は、決して営利を目的としては、成り立たないと思っている。本当の意味で中立な立場に立つというのは、非常に難しい。

難しいことは、わかっているが、ライフデザイン研究所では、あえて、この中立であることを常に目指していきたいと考えている。




相談者の本音

2007-01-26 00:56:22 | 相談者の気持ち
現在真夜中の0時10分。

時間が経つのは、本当に早くて、このブログを電車の移動中や、仕事の合間をみて、チョコチョコ書き溜めていたのに、夕方うっかり、保存する前に、×閉じるをクリックしてしまった・・・

ああ~。この時間を返してよ~。

と、気がつけば、今は、もう次の日になってしまった。

一応まだ、昨日の日中についての練馬報告をさせてもらうと、

昨日の練馬地区は、晴れてはいるものの、北風がピュ~ピュ~吹いて寒かった。
でも、心なしか、春めいているように感じたのは私だけだろうか・・・

なんで、春めいているように感じたかというと、単にコンビニの張り紙に、恵方巻き予約承ります。と書いてあったから。

関東では、15年前には、恵方の「え」の字もなかったのに、商売とは、本当に恐ろしいものだ。今では、なんとなく食べないと、なんだか縁起が悪い?福が来ない?ような気がしてならない。


さて、話題は変わるが、ここNPO法人ライフデザイン研究所では、葬儀・仏事の相談窓口を開設しているが、そこには、本当に様々な問合せが入ってくる。

よく、お坊さんたちが勇士を募り、ボランティアで仏事相談を開設しているのを目にする。多分、そこに問合せをする相談者とここライフデザイン研究所に問合せをしてくる相談者では、若干、相談者の質が異なると想像している。

なぜなら、こちらに問合せをしてくる人達は、お寺へ聞けない?聞きたくない?もしくは、言えない?言いたくない?から問い合わせてくるのだ。

お布施のこと、寄付金のこと、しきたりや作法のこと、お墓のこと、納骨堂のこと、住職に対する不満、お坊さんとのトラブルなど・・・

恐らく質問や相談の内容は、そう大きくは変わらないだろうと思う。

ただ、1点だけ違うとすれば、それは、プライドらしきものが相談者の心内に見え隠れする。

お布施や寄付金に関しては、お金に関することだから、なんとなく前もって、知っておきたい。そして、一般常識として恥ずかしくないように。という気持ちはわからなくもない。お寺のお坊さんたちが、どう思うかわからないけど、お布施は、一般人にとって、葬儀社の葬儀費用と同じくらい、非常にわかりづらく、不透明なものだと感じているようだ。

それにしても、しきたりや作法については、菩提寺があるにも係らず、尋ねられることが多いから不思議だ。

私:「どうして、菩提寺に尋ねないのですか?」

相談者:「だって、こんなことも知らないのか?って、日頃の修行不足だと住職に思われるのも嫌なんです。だから、あらかじめ、知識をもったところで、住職との話に望みたいんです。」

・・・・そうなんだ・・・

寂しい話である。

質問の内容は、本当に単純であったが、そこには、お寺との大きな溝を感じた。

私は、お坊さんの相談窓口は、絶対に必要だと感じてるが、NPO法人ライフデザイン研究所のような相談機関も別の次元の意味で、必要であり、社会一般市民にとって、重要な役割を担っていると信じている。






ご相談者の気持ち-返信-

2006-12-17 14:33:02 | 相談者の気持ち
現在の練馬地区は、晴れ。朝はどんよりしていて、この冬一番の寒さかと思っていたけど、クリスマスを前にみんなの気持ちが浮き足立っているのを表しているかのように、すっかり暖かくなった。

昨日のご相談者へ、返信をしたところ、再度返信をいただいた。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

いろいろお調べくださり、ありがとうございます。
家族葬は●●葬祭が良心的とのことで
近々お伺いしてみたいと思っております。


父がすぐに亡くなる・・・ということではないようなのですが
長くはないということは確かでして、
何かと不安がいっぱいなのですが・・・。

はじめメールをするとき、こんなに丁寧にお調べいただけると
は思ってもいませんでした。
メールをするのも躊躇していたのですが、
思い切って相談してよかったです。

親切にお調べいただき本当に感謝しております。

また何かありましたらよろしくお願いいたします。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

ご相談者は、この方に限らず、みんな不安をかかえている。

この方は、菩提寺がおありになると言っていた。

ふと思ったことは、「お寺に相談してもよかったはずなのにな・・・」

けど、お寺とは、お布施を納める=お金との絡みが、どうしてもでてきてしまうのだろう。
お金と関係のない第三者だからこそ、不安はあるけど、相談してみようという気になったのかもしれない。


私たちにできること、私たちがしなければならないこと。
そのメッセージをこの方から、教えていただいた。

相談者の気持ち

2006-12-16 16:42:59 | 相談者の気持ち
本日の練馬地区の朝の天気は晴れ。12月とは、思えない温かさ。

おかげで、気分よく自転車にのって、通勤完了。

ある一人の女性から、葬儀の相談のemailが届いた。

内容は、名前と住所と簡単に2~3行程度のことしか書かれていなかった。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

新潟県の●●市近辺で、家族葬をしてくれる葬儀社があるか教えてください。
だいたいの費用も分かれば知りたいので、よろしくお願いします。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


相談を受ける側としては、葬儀社に問い合わせるにしても、何にしてももう少し情報がほしいところだ。

残念ながら、そのご相談者のお住まいの地域には、こちらに登録している葬儀社がなかったため、その旨を伝え、それでもよければ、相談者の要望にこたえてくれる葬儀社を探してみます。と返答をした。


こんな時、いつも思うのは、相談者の方は、どんな思いで、こちらに相談をしているのか?どんなことをこちら側に期待をしているのか?どんな答えを待っているのか?

そんなことを考えながら、できるだのことはしてあげたい。と願って、返信をする。

返信をした後、何か返事がくるかもしれないと思って、何度も何度もPCの前に座る。

まるで、恋人からの返事をまっているみたい。

そして、今朝、PCをチェックすると、ご相談者からメールが入っていた。

こちらの質問に加えて、ちょっとだけ、心のうちを見せてくれた。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
父が癌でして、来年いっぱい生きれるかどうか・・・
ということを医師に言われました。

家計が厳しく金銭面で余裕がないため、費用面において心配です。
今から大体の予算が分かると、大変助かります。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

不安で一杯なのだ。お父様のご病気の不安。その後に、訪れるであろう「死」への不安。葬儀社への不安。お金の不安。とにかく不安で不安でたまらないのだろう。

こんな時、どんな言葉を伝えたらよいのだろうか・・・

もしかしたら、どんな言葉も偽善になってしまうのかもしれない。
自分にできることは、この相談者の知りたいことをしっかりと答えてあげること。

そう信じて、また、PCの前に座る。





救いの言葉

2006-11-26 17:27:34 | 相談者の気持ち
昨晩、葬儀の相談を受けた。

相談者の年齢は、わからないが、癌で入院されているお母様についてのご相談だった。

eメールでの問合せだから、緊迫感等は、伝わってこないが、そこに書かれている内容から、大きな不安を抱えていることだけは、容易にわかった。


限られた情報の中で、相談者が、何をこちら側に求めているのかを読み取り、返信をする。

このたびのご相談者は、火葬だけの葬儀を希望されていた。ここのところ、ほんとうに火葬だけの相談は多い。振り返ってみると、今週受けた相談は、みんな火葬だけで、無宗教を希望だったな。

葬儀社を選択するときは、火葬だけでも、快く対応してくれる葬儀社を探す必要がある。ある葬儀社では、「火葬だけの葬儀は、はっきり言って受けたくない」といわれた。組織が大きくなればなるほど、そういう傾向が強いようだ。施設の維持費や人件費など、火葬だけを受けすぎると赤字になってしまうからなんだそうだ。

葬儀社にも、葬儀の内容によって、向き不向きがある。だから、案内をするこちら側が、いかに相談者の要望に添えるところを選択するかが、一番のキーポイントである。

私が葬儀社を選択するときに、いつも心に思うことがある。送られる人=対象者の
人生最後の大切な儀式。だからこそ、その方のためにできることを全力でして差し上げたい。そして、送る人=相談者の少しでも役に立てるよう、全力でサポートしたい。の2つである。

長年相談にのっていると、それ以外の雑念はいらないような気がする。自分を忘れるっていうのだろうか・・・。

相談者がお返事をくださった。

**************

早速のご返答ありがとうございます。
諸事情により、家族だけで見送りたいと思い相談いたしました。
たいへん丁寧なご返事を頂き感謝しております。
母の症状はかなり進んでいて、医師の説明ではそう長くないようです。
佐々木さんのメッセージが心強く、不安が少し解消されました。

何かありましたら、またご相談させていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
**************

熱いものが、胸の奥底から、ジワジワと、こみ上げてくるのを感じた。

このご相談者がくださったeメールは、実は、私自身を救ってくださった気がする。

毎日、毎日、24時間、電話やメールがくることに気持ちを張り詰めていると、自分の限られた人生の時間の使い方に対して、考えてしまうことが、まれにある。

だがこうして、ご相談者の言葉が、私を救ってくれ、また、新たな使命感を与えてくれる。

本当に、どうもありがとう。