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お寺探しの旅~自分が求めるお寺とは?~

我々一般人にとって本当に「いいお寺」とは?
色んな情報を集めて、色んな角度から、色んな視点で追求してみたい。

おまじないの言葉と僧侶という職業

2006-12-07 15:53:34 | お坊さんの気持ち
今日の東京都練馬地区は、どんよりとした曇り空で、超寒がりの私には、手袋にマフラーに、温かいカイロがほしい気温です。


昨日、お檀家6,000件もっていらっしゃるお寺のご住職に、心にジンとくる言葉を教えてもらった。

「とらわれない、こだわらない」

なんでも、般若心経の教えのひとつであるそうだ。

普段、セコセコ必死に生きている自分にとって、なんとも心を軽くしてくれる不思議な言葉だ。

通常、私自身、仕事や生活をしていく中で、他人が羨ましく思えることや、自分自身が卑屈になることは、よくアリガチなことである。

それは、自分自身、もっと良くなりたい、、おいしいもの食べたい、おしゃれした~い!!だから、もっともっと頑張らなくっちゃ。と、よく言えば、向上心の表れだと信じているのだが、それらに、こだわるばかりに、自分を追い詰めたり、他人と比較して、落ち込んだり・・・そして、悲しくなって。

けど、よくよく考えてみると、自分には、寒さをしのいでくれる洋服(お洒落じゃなくても)があって、飢えをしのぐ食べものがあって、たくさんの人の協力をもらいながら、仕事をやらせてもらっている。ということの事実があるのだ。なんと有難いことか。

自分の心の中に生まれる「こうしたい!」という欲求=感情は、自分ではコントロールできない。(考えないように気をそらすことは、できるけど)けれど、それらにとらわれなずに、こだわらないという心構えでいると、とても心が自由になるから不思議だ。


生きていられている。そのこと自体がHappyなのだ。

そのご住職がおっしゃったのは、

「死ぬこと以上の苦は、ないのですよ。あわてず、あせらず、あきらめず、とにかく、ひとつ、ひとつが安心に繋がるのですよ。」

ん~・・・

奥が深い。

このご住職なら、どんな回答をしてくださるのか、どうしても聴きたくなって、「どんな、僧侶がいい僧侶なのですか?」と、たずねてみた。

「僧侶というのは、7~8割方、相手の話を聴くことが仕事なんですね。そして、1対1で、相手の器量力量に合わせて話をすることが大事なんですよ。ですから、一方的に自分(僧侶)の意見を話して押付けてしまうようでは、問題があると思いますよ。それに、口が軽い人、時間を守れない人とのお付き合いには、注意が必要です。後々トラブルを引き起こす原因にもなりかねませんからね。」

なるほど。お寺に身の上相談をされる方は、本当に多いと思う。個人情報の取り扱いに、世間では、神経をピリピリさせながら注意をしている時代だ。

僧侶とは、デリケートで、本当に難しい職業なのだな・・・


ご縁を大事に

2006-11-23 12:46:36 | お坊さんの気持ち
昨日、京都から一人のご僧侶が事務所へお見えになりました。

お年の頃は30代なかばで、ご自身の中で思い描く将来の夢や仏教に対する想い、そして、ご自身が大事になさっていることを聞かせてくださりました。

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京都では、関東首都圏とちがって、葬儀が発生すると、夜中であろうとなんだろうと、僧侶が枕経をあげにむかっていらっしゃる。関東での葬儀に慣れていた自分にとって、お寺が24時間OKだなんて、最初は考えられなかった。

通夜や告別式の時間ですら、葬儀社の担当者が喪家と打合せをしている真っ最中に電話をかけて、お寺の住職の都合をたずね、それから会館の都合とあわせ、ようやく日程を決定している(そうでない葬儀社もあるらしいけど・・・)。

お寺へ午前中電話をすると、ほとんど「月参りにいっています。」といわれる。そのたびに、ああ、身体はって頑張ってらっしゃるな~。とつくづく感心させられる。

だから、お檀家側も、お布施を包むことに対して、何ら疑問をもたないし、むしろ感謝をしているのが、よくわかる。

ずいぶんギャップがあるものだな・・・・

先日の小谷さんの話では、一般の人の中には、お寺との関わりがわずらわしい。と考えている人が増えているそうだ。何がわずらわしいのか。

お金?話をすること?ただ単にめんどくさいのかな?

近隣の人との関わりですら、拒むのだから、お寺側に余程、魅力や感じるものがなければ、難しいのかもしれない。

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京都からきてくださったそのご僧侶は、こうおっしゃっていた。

「ライフデザイン研究所さんが、実際のところ、どんなところかわからない。もしかしたら、自分はだまされているのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。けど、自分は損得関係なく御社が考えていることを信じて、ご縁を大事にしながら、社会へ仏教を伝えていきたい。」

こうして、ライフデザイン研究所の寺院情報案内センターの活動に期待してくださる方がいらっしゃるという事実に感謝をしながら、一生懸命頑張りたいと心からお思いました。

そして、一般の人々に、こんなにあったかい心をお持ちのご僧侶が、ここにもいらっしゃっいましたよ~。と教えてあげたくなりました。