脂肪細胞の遺伝子の中には豊富な分泌遺伝子の情報
↓
内臓脂肪から放出される化学物質=アデイポカイン
・アデイポネクチン
数少ない善玉アデイポカイン
動脈硬化を防ぐ
肝臓の脂肪酸を燃焼
インスリン感受性を亢進
しかし、脂肪細胞が過剰に増えると分泌が制限される
喫煙も悪影響
テストステロン高すぎたり、低すぎたりしても減少
・レプチン
空腹感を抑制
エネルギーの消費を高める
ホルモンの分泌を活発にする
脂肪燃焼を早める
血圧をさげる
↓
肥満したラットにレプチンを注射すると脂肪燃焼
肥満の原因は、レプチン欠乏症とレプチン感受性の低下
高脂肪食は、レプチンの感受性を低下させる
魚油や有酸素運動はレプチンの感受性を高める
・ビスフォチン
内臓脂肪から発見
肝臓や筋肉、脂肪細胞に脂肪を溜め込ませる
・遊離脂肪酸
内臓脂肪から放出されることが多い
肥満になると血中の遊離脂肪酸が多い
↓
インスリンが過剰に分泌
↓
脂肪が蓄積・インスリン感受性も低下
・TNFα
炎症を誘発
筋肉を分解
インスリンの作用を減弱
・コルチゾール
過多になるとクッシング症候群
中心性肥満、筋肉の分解
「脂肪細胞(adipocyte)から分泌されるサイトカイン(cytokine)なのでアデイポカイン(adipokine)と名づけられましたが、TNFαなど既知のものも含まれていますし、現在同定されていない未知のものも多いと考えられています。
なぜなら、脂肪細胞の遺伝子の中には分泌遺伝子の情報がたくさんあることがわかっているからです。これらのアデイポカインは生体で必要なものばかりですが、脂肪細胞の大きさや数が増えすぎると、インスリンの作用を減弱させる作用を持つTNF(tumor necrosisi factor)-αやレジスチン、血圧を上げる方向に働くレプチン、血液を固まらせる方向に働くPAI(plasminogen activating inhibitor)-1などが増えすぎてしまい、血液中の糖分が増えすぎてしまう糖尿病、血液中の脂肪分が増えすぎてしまう高脂血症とそれが肝臓にたまる脂肪肝、血圧が高くなる高血圧症、血液がサラサラでなくなる血栓傾向など多くの健康障害の原因であることがはっきりしてきました。これらの健康障害は、いずれも長年かかって血管の壁を硬く、厚くして動脈硬化症を進めてしまいます。
一方、動脈硬化を防ぐように働いているアデイポネクチンという成分も脂肪細胞から分泌されていますが、この量は脂肪細胞量が増加するに従い減少することがわかっています(図2)。したがって、脂肪細胞が過剰に増えることは、多くの健康障害の原因になり、特に動脈硬化症を進める多くの原因を作っているわけです」
↓
内臓脂肪から放出される化学物質=アデイポカイン
・アデイポネクチン
数少ない善玉アデイポカイン
動脈硬化を防ぐ
肝臓の脂肪酸を燃焼
インスリン感受性を亢進
しかし、脂肪細胞が過剰に増えると分泌が制限される
喫煙も悪影響
テストステロン高すぎたり、低すぎたりしても減少
・レプチン
空腹感を抑制
エネルギーの消費を高める
ホルモンの分泌を活発にする
脂肪燃焼を早める
血圧をさげる
↓
肥満したラットにレプチンを注射すると脂肪燃焼
肥満の原因は、レプチン欠乏症とレプチン感受性の低下
高脂肪食は、レプチンの感受性を低下させる
魚油や有酸素運動はレプチンの感受性を高める
・ビスフォチン
内臓脂肪から発見
肝臓や筋肉、脂肪細胞に脂肪を溜め込ませる
・遊離脂肪酸
内臓脂肪から放出されることが多い
肥満になると血中の遊離脂肪酸が多い
↓
インスリンが過剰に分泌
↓
脂肪が蓄積・インスリン感受性も低下
・TNFα
炎症を誘発
筋肉を分解
インスリンの作用を減弱
・コルチゾール
過多になるとクッシング症候群
中心性肥満、筋肉の分解
「脂肪細胞(adipocyte)から分泌されるサイトカイン(cytokine)なのでアデイポカイン(adipokine)と名づけられましたが、TNFαなど既知のものも含まれていますし、現在同定されていない未知のものも多いと考えられています。
なぜなら、脂肪細胞の遺伝子の中には分泌遺伝子の情報がたくさんあることがわかっているからです。これらのアデイポカインは生体で必要なものばかりですが、脂肪細胞の大きさや数が増えすぎると、インスリンの作用を減弱させる作用を持つTNF(tumor necrosisi factor)-αやレジスチン、血圧を上げる方向に働くレプチン、血液を固まらせる方向に働くPAI(plasminogen activating inhibitor)-1などが増えすぎてしまい、血液中の糖分が増えすぎてしまう糖尿病、血液中の脂肪分が増えすぎてしまう高脂血症とそれが肝臓にたまる脂肪肝、血圧が高くなる高血圧症、血液がサラサラでなくなる血栓傾向など多くの健康障害の原因であることがはっきりしてきました。これらの健康障害は、いずれも長年かかって血管の壁を硬く、厚くして動脈硬化症を進めてしまいます。
一方、動脈硬化を防ぐように働いているアデイポネクチンという成分も脂肪細胞から分泌されていますが、この量は脂肪細胞量が増加するに従い減少することがわかっています(図2)。したがって、脂肪細胞が過剰に増えることは、多くの健康障害の原因になり、特に動脈硬化症を進める多くの原因を作っているわけです」