Lに捧げるちいさな図書館

≪ L ≫至上主義の図書館へようこそ。司書は趣味嗜好のまま、気の向くまま、あちこちへと流浪しますゆえー♪

満島ひかり主演『川の底からこんにちは』石井裕也監督インタ^^

2011-03-02 | 松山ケンイチ


満島ひかり主演
『川の底からこんにちは』
     石井裕也監督インタ^^


上がる上がるよ消費税、金持ちの友達一人もいない 来るなら来てみろ大不況、そのときゃ政府を倒すまで 倒せ倒せ政府~♪

 シジミ工場の社歌とは到底思えない、アナーキーかつ本音むきだしな歌詞で各地の劇場で爆笑を呼んだ石井裕也監督の商業デビュー作『川の底からこんにちは』。劇中でヒロインが口にする「どうせ、中の下ですから」という台詞は、長引く不況にあえぐ今の日本社会の気分とマッチして、本作はスマッシュヒットに。現在28歳の石井監督は本作で「第53回ブルーリボン賞」監督賞を最年少で受賞。さらに、昨年10月にはヒロインを演じた満島ひかりとの入籍を発表したことでも話題を呼んだ。2月26日(土)に『川の底からこんにちは』がDVDリリースされるのを記念して、日本映画界期待の石井監督が日刊サイゾーに登場。気になるあのことも聞いちゃいました。

――石井監督、この度は入籍に受賞、おめでとうございます!

石井裕也監督(以下、石井) ありがとうございます。

――大阪芸術大学の卒業制作『剥き出しにっぽん』(05)がPFFグランプリを受賞して注目されていた石井監督にとって、『川の底からこんにちは』は念願の商業デビュー作。PFFスカラシップ作品として、企画をプレゼンして製作費を獲得したわけですね。

石井 そうです。ボクの場合は、企画書ではなく、完成した脚本をプロデューサーに読んでもらったんですが、最初の脚本はお蔵入りしました(苦笑)。どん底状態の主人公が開き直ってスゴ味を発揮するというストーリーは『川の底――』と同じだったんですが、最初の脚本では39歳のグラビアアイドルが主人公で、かなりヤバい人という設定でした。生理的にエグい描写もあり、プロデューサーから「これはヤメてくれ」とダメ出しされましたね。けっこう時間をかけて書いた脚本でしたが、今考えるとお蔵入りして良かったと思います(笑)。その後、主人公が男になったり、女になったりして、今の形に収まったんです。

――39歳のグラビアアイドルのサバイバルものとは強烈ですね(笑)。"中の下"というモチーフは最初からあったんですか?

石井 いえ、最初は考えていませんでした。その後、東京で派遣OLやっていたヒロインが故郷でシジミ工場を建て直すというストーリーに落ち着いたんですが、脚本を書きながらプロデューサーと「何かが足りないよね」という話になったんです。「今は面白いだけじゃ勝てない時代だよね」「面白さに、+αが必要じゃない」と。そこで、すでにヒロインの「私、中の下ですから」という台詞は脚本に書いていたので、これじゃないかと。「これをフックにしていけば、ただの面白いだけの作品じゃなくて、もうひとつ上のステージに行けるんじゃないか」と話したんです。それから"中の下"という価値観を前面に押し出した形ですね。プロデューサーからの指摘は重要でした。

――これまでも独特なパワーとテイストを放っていた石井作品を、より際立たせたのがヒロイン・佐和子役の満島ひかりさん。おふたりの出会いは?

石井 最初は、この作品の顔合わせですね。主演俳優のキャスティングはプロデューサーに頼んでいたんです。それでプロデューサーから「この人、主演にするから」と言われ、じゃあ一度会おうと。

――初対面の場で満島さんから「私を使わないと後悔しますよ」と言われたそうですね?

石井 はい、言われました(笑)。顔合わせの席は、ちょっとお互いにケンカ腰でしたね。いや、ケンカ腰という表現は良くないなぁ(苦笑)。でも、まぁ、フツーじゃねぇなぁと。他の作品でも俳優と顔合わせしましたけど、フツーは初対面から、そういう暴挙に走る人はいませんよね。さすがに、開口一番の言葉が「後悔しますよ」じゃないです。それじゃあ、まんまドラマですよ(笑)。

――日刊サイゾーでも『愛のむきだし』(09)で満島さんをインタビューしましたが(参照記事)、非常にユニークな方ですね。いつも、あんな感じなんですか?

石井 いや、逆にボクは取材の場で彼女がどんな感じなのかは知りませんから(笑)。

●石井作品はコンテなし、カット割りもなし!

――ヒロイン・佐和子を演じた満島さんの「中の下ですから」とつぶやく前半のイケてない感じから、社歌をきっかけにシジミ工場を建て直そうとする開き直りぶりへの跳躍がお見事。前半のダメダメ感を漂わせている細かい仕草は、石井監督の演出?

石井 そうですね。前半のキャラクターづくりに関しては細かく演出しました。後半のブチ切れ演技は彼女が得意なことは分かっていたので、東京でのOL生活を前半に撮影して、彼女のテンションをなるべく抑えるように細かく演出しました。逆に後半は、演出はラフなものにしています。前半と後半で演出の仕方は変えましたね。前半抑えていた彼女が後半に感情を爆発させるシーンは、狙い通りに行ったと思います。でも、彼女が開き直る朝礼の場面はこの作品のキモになるものだったので、うまく撮影できるかどうかものすごく心配で、怖くて怖くてたまらなかったんです。

――満島さんはハードルとなるシーンを鮮やかにクリアして、石井監督の期待に応えてみせたわけですね。佐和子がやる気のない従業員たちに啖呵を切る朝礼シーンは名場面ですが、必ずしも石井監督のイメージの通りではないんでしょうか?

石井 もちろん違います。でも、自分のイメージを強要するのは違うとボクは思うんです。映画って、やっぱりみんなで作るものですから。ボクのイメージと違うから、ここはこう直してくれと言うのは違うんじゃないか。こうした方がもっと面白くなるから、こうしてくれという言い方ですね。ボクはコンテを描かないし、カットも割らないし、脚本の読み合わせもしない。とりあえず、現場に行ってから1回やってみようと。そこから、「あぁ、やっぱりダメか」と悩みながら、細かく細かく撮り直して、現場でできるMAX状態に持っていくんです。朝礼のシーン、ボクはすんなりと2テイクぐらいで撮り終えたつもりだったんですが、DVDの特典のメイキング映像を見ていたら、かなりテイク数を重ねているのが分かって、自分でも驚きました。あんまり細かくテイクし直しているので、彼女(満島ひかり)は退屈しかかってましたね(苦笑)。
                                       (日刊サイゾーより抜粋引用)

インタビュー全文はここから


++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

山下敦弘監督と同じ大学卒業なんですね(大阪芸術大学)。
そのあたりのこともインタビュー後半に出てくるんですが、
何せ、この作品、DVDになったら早く観たいと思っていたので
(借りてきたDVDで予告があって、それが面白くて)
インタビューで満島さんとのかかわりもにやにやしながら読みました。

ラストネームのときから満島ひかりさんを応援してきたので、
昨今のご活躍、とっても嬉しいです!!
満島さん、「観るものにトラウマを残せるような女優になりたい」と、
《デスノート~ラストネーム》のとき、テレビの取材で言ってたけれど、
ほんっと、《切れたら怖い女性を演じてる時》、いきいきしてます(笑)
《ブラッディ・マンデイ》の最終回、怖かったですし^^
その満島さんのテンションコントロール、監督がんばったんだ(笑)、
でもって満島さんは退屈した・・(笑)
満島さんの映画が出来るたび、撮影裏話っていろいろ増えそうですね(笑)
ってゆうか、早く《徹子の部屋》に出て欲しいです。
徹子さんにたじたじとなるところも見たい気がするし、
徹子さんを圧倒しちゃうところも見たいですよ(笑)

昨日の過去記事で新発見。
夜神粧裕(満島さん)がキラにむかって「この人殺し!」と叫ぶあの印象的なせりふ、
原作デスノート外伝でニアのセリフだったんだー。

映画『川の底からこんにちは』予告編

http://www.youtube.com/watch?v=j1D41n4C_GM



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「K-POP」アイドル人気、韓国... | トップ | ももの高校卒業式 (゜ーÅ) ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。