仏大統領にオランド氏 ＥＵ・原発政策を転換へ

仏大統領にオランド氏
　　　　ＥＵ・原発政策を転換へ


【パリ共同＝軍司泰史】欧州債務危機への対策が最大の争点となったフランス大統領選の決選投票は６日夜（日本時間７日朝）までの開票で、野党社会党のフランソワ・オランド前第１書記（57）が保守系、国民運動連合（ＵＭＰ）の現職ニコラ・サルコジ大統領（57）を破って当選を決めた。社会党大統領は17年ぶりで、１９５８年発足の第５共和制ではミッテラン元大統領に次ぎ２人目。

　オランド氏は６日夜、支持者を前に「全てのフランス人の大統領になる」と勝利を宣言。欧州危機や原発問題などで掲げた政策転換を直ちに実行するとも述べた。政権交代の影響は欧州、世界に及びそうだ。

　サルコジ氏は、欧州危機を引き金とするフランスの経済悪化が強い逆風となって政権交代に追い込まれた。支持者を前に敗北を宣言、オランド氏に電話し「幸運を祈る」と激励した。現職大統領の敗退は81年以来31年ぶり。

　内務省の中間集計によると、６日午後11時現在でオランド氏の得票率は51・56％、サルコジ氏は48・44％。

　オランド氏は公約で、欧州連合（ＥＵ）各国が合意した欧州危機対策「新財政協定」が成長・雇用戦略を欠くとして「再交渉」を要求。東京電力福島第１原発事故を契機に、フランスが国策として進めてきた原発重視政策を「減原発」に転換するとし、アフガニスタン駐留フランス軍の「12年末までの撤退」も掲げている。

　任期は５年。今月中旬に就任式を行い、直後にドイツを訪問しメルケル首相との会談に臨む予定。メルケル氏は６日、オランド氏と電話会談し、独仏関係の重要性を確認、両者が緊密な協力を図っていくことで一致した。

　大統領選は４月22日の第１回投票でオランド氏が１位となり、２位のサルコジ氏と共に決選投票に進んだ。投票率は約81％とみられている。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（中國新聞）


***************（注）***********************

18歳以上のフランス国民には大統領選挙の被選挙権資格があるが泡沫候補を防止する観点から、大統領選挙立候補者には最低でも500名の推薦人（市町村長、欧州議会議員、国会、地域圏議会等の議員）署名を提出することが求められる[。

3月16日までに提出された推薦人署名が有効であるか否かを確認した後、3月19日の憲法会議で10名が正式に候補者として認定された。右派与党・国民運動連合を離脱し、新党「共和国連帯」を立ち上げたヴィルパン元首相も立候補を表明していたが、立候補に必要な500名の推薦が集まらず断念した。極右・国民戦線のルペン党首も推薦人集めに苦労したが、期日ぎりぎりで立候補に漕ぎ着けた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（wikipedia）



フランスの大統領選が話題になりましたが、
選挙方法すら知らなかったので、あわてて調べました＾＾
直接、国民が選べるのですね。

決戦投票の結果、オランド氏が大統領として選出されたわけですが、
原発推進を強行に進めているように見えたフランスが
ここにきて、減原発に大きく舵を切ったというのは喜ばしいことだと思いました。
その一点しか見えていない、と言われればそれまでですが、
それは地球環境にも大きく関わることであるし、
福島原発事故以降、
世界が安全な未来へと歩いているのを確かめるとほっとします。
その観点からだけでも、世界の政治状況に興味を持てると思っています。

韓国で福島原発事故以降、
初めて、新規の原発建設に踏み出した、というニュースがありますが、
経過を見守りたいと思っています。