子どもの被ばく検査結果
国の原子力安全委員会が、すべて削除
東京電力・福島第一原子力発電所の事故で、
インターネット上で公開されていた福島県の
子どもの甲状腺検査の結果について、
個人を特定できる可能性があるとして、
国の原子力安全委員会が、すべて削除していたことが分かりました。
専門家は、「正確な情報提供に逆行する」と指摘しています。
福島第一原発の事故で、国の対策本部は、
3月に福島県いわき市などに住む15歳以下の千人余りを対象に、
放射性物質が甲状腺に蓄積していないか検査を行い、
原子力安全委員会がインターネット上で結果を公開してきました。
この中には、いわき市の4歳の子どもが健康への影響は無いとされる、
甲状腺に受けた放射線量にして35ミリシーベルトの被ばくをした、
とする記述もありました。ところが、詳しい住所が含まれていたことから、
原子力安全委員会は、「個人を特定できる可能性がある」として、
今月初め、記述をすべて削除しました。
しかし、子どもの甲状腺の検査結果は、ほかには一切公表されていないうえ、
個人の特定とは関係のない、被ばく線量などの情報まで削除されたことから
批判の声があがっています。
災害時の情報伝達に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は、
「子どもの被ばくに過敏に反応されることを恐れて削除したと言われてもしかたがない。
正確な情報提供で対応できるようにしてもらわなければならないのに、
逆行するあり方だ」と指摘しています。
(NHK NEWS WEB)
国の姿勢からは「いのちの大切さ」が
欠落しているようにしか思えないです。
>個人を特定できる可能性があるとして
特定できたらいかんのかい。
ちゃんとその子どもが実在して、
そういう値である汚染をこうむってしまった、
今後国がきちんと見守っていきます、の証じゃないですか。
住所なんて、
いや、そういう部分だけをいくらでも隠せるでしょ、
こどもでもわかる詭弁じゃないですか。
要するに国が負担せねばならない将来的補償の
根拠となる公的なデータを
国が出す必要はないということなのではないですか。
今の時期のデータを端緒として、
これからいろんなデータの開示、収集が求められます。
国の姿勢を注視しなければ。
国の姿勢が真逆ですよね。
最初に避難区域を大きく取って、そこから狭くしていくのならわかりますが、
徐々に避難区域を広げてゆき、
挙句の果てには1軒1軒で判断をくだされるという。
それって避難に関する費用負担を考えてのことであって、
健康のためいのちのため、ではないですよね。
20ミリシーベルトでもあれだけみんなが反対したからこそ、でしょう。
こういうデータの隠蔽はあり得るかも、
ひょっとして改変は・・という不信感も。
>人間は、自分が信じたいことしか信じない、とも言いますが、
>それならなおさら、自分が信じるべき「データ」がほしいと、心から思います。
まろうさぎさんのお話からはすこしハズれれうと思いますが、
避難したひとが、避難していないひとにむかって、
危険を訴えることの是非。を思います。
それぞれが下す決断について、
なんびとも何も言うべきではないと思うのです。
安全デマ、危険デマ、ともによくないです。
データの意味するものも、
客観的な数字をそれぞれが自分の基準で判断したいですよね。
母親の不安を和らげる小児科医のような存在が早急に求められると思います。
情報の不足(隠蔽を思わせる態度)が、かえってパニックをあおるということが、なぜ分からないのでしょうか。
確かに、内部被ばくの蓄積データは少なくて、「安全」とも「危険」とも言えないのでしょう。でも、私たちは安易な「安全」「危険」だけの判断(指示)がほしいのではなくて、自分で判断する材料がほしいのです。
人間は、自分が信じたいことしか信じない、とも言いますが、それならなおさら、自分が信じるべき「データ」がほしいと、心から思います。
ガイガーカウンターを買って測定している関東住みのお母さんを「心配しすぎ」と嗤う人は、何の根拠があるのか、今の安易な「安心」に身をゆだねることの危険性を思います。
(ただ、お母さんの精神不安が子供に伝わってしまう方がより危険、という意見もわかるのですけれど)