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夏純さんの《THIS IS IT》レビュー

2009-11-18 | 本・映画・ドラマのレビュー&気になる作品

Lファンにして大好きなメル友である夏純さんが
マイケル・ジャクソン《THIS IS IT》のレビューを
書いてくださいました。
観てないんですけど、何がよかったのか、腑に落ちる気がしました。
夏純さん、ありがとうございます。


夏純さんの
《THIS IS IT》レビュー


《THIS IS IT》観てきました!

マイケルさんのステージってほとんど観たことがなかったのですが、
驚いたのはダンスでした。
オーディションを勝ち抜いた一流のダンサーが集められていて、
それぞれすごく上手い人ばっかり。
でも、その中でマイケルさんだけ、ものすごく細かく体が動かせて、
そしてびたっっ!とストップできるんですね。
ビートの裏の裏まで取れてる感じで、完全に音にシンクロしているんです。

彼と比べたら後ろで踊る全員が微妙に遅い。
常に彼が先に行き着いている。
女性ダンサーよりもさらに華奢で、
最低限の筋肉もあるかないかに見えるのに、
しかも50歳という年齢で、
今思えば体調も決して万全ではなかったはずなのに、
これだけ自在に身体が動くというのはどういうこと??!
と思ってしまいました。
自分の曲だから知り尽くしているし、
マイケル・ジャクソンなんだから踊れて当たり前と言えばそうなんですが…

才能のある人ってこうも違うのでしょうか?
本当にびっくりしました。

そして集まっているスタッフが
みんなすごく幸せそうだったんです。

マイケルさんの脳内にすっかり完成しているショーを、
現実のものとするために、
各分野のプロが持ち場でわくわくしながら仕事をしている。

結局ショーは実現しなかったけれど、
確かにあの時あの場に集まっていた人たちは、
彼のそばにいて夢のような時間を過ごしていたんですね…

ショーが近づき、眠れない日々が続く中、
彼は体調の悪さからも限界が近いことは
わかっていたに違いありません。

でも、彼を尊敬しているダンサーや
スタッフにて囲まれてひたすらリハに集中し、
音楽とともにあるマイケルさんもまた実に楽しそうで、
実生活での息苦しさの陰などどこにもないように見えたんです。

そこには、永遠に失われた幸せな時間が、記録されていました。

夏純


****************************************************************

昔、絶対音感なんて言葉が出てきたとき、
わー音楽で、作曲とかじゃなくて、
そんなふうに秀でたひとがいるなんて
すごいなーと思ったんです、
あと動体視力とかね、
才能以前の動物的優越というか・・
マイケル・ジャクソンは天賦の才能の礎に
そういった、瞬発力というのでしょうか、
能力があったのでしょうか。
あの映画をよかった、という声しか聞かず、
何がよかったのかよくわからずにいたのですが、
夏純さんが言われることでそのことがすっきりしました。
3Dだから本当にライブみたい、というのでは
あそこまで圧倒的に支持されるわけがないと。
でも、本当に彼がかわいそうだなと思うのは
死をもってしか、その賛辞を得られなかったことで、
もし7月のロンドンで、《引退公演》が行われても
訴訟や借金問題で、その栄光は支持を広げられなかった
ことでしょうね。
人間って、瞬間を生きさせてはもらえないんだなあと
つくづく思います。

彼のスタッフも幸せそうだったというのを聞いて、
とてもうれしくなりました。
マイケルもうれしかっただろうし、ロンドン公演を
楽しみにしていたことでしょうね、
と同時に自分には時間がないのに、負債のために
がんばらなきゃいけないという、日常の問題が
脳裏をかすめたことでしょうね。

彼は古今東西の類まれな天才アーティストのひとりだったけれど、
そのこころは普通の人よりずっと繊細だったのでしょう。
彼を支えるひとがどうしてその広かっただろう交際範囲のなかで
みつからなかったのだろうとかわいそうでなりません。
そういうひとと巡り合えたら、人生もまた変わっていたでしょう。

>そこには、永遠に失われた幸せな時間が、記録されていました。

その幸せがきっと観る人を包んでくれるのでしょうね。
誰もが満ち足りているのは、
マイケルからの最後の贈り物かもしれません、
あ、ごめんなさい、マイケルは作品のなかで今日も贈り物を
届けてくれているんですよね!
夏純さん、リハーサル映像のレビューという難しいのを書いてくださって
ありがとうございました。
マイケルにたいする優しいまなざしにも感動しました。



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6 コメント

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Unknown (さく蔵)
2009-11-18 18:06:17
樹さん、こんばんは。
夏純のレビューを読んで突き動かされるように、
今、映画館に行く電車を待っています。
樹さんが仰るように、何が良かったのか、
ストンと腑に落ちた気がしました。
衝動的にどうしても観たくさせ、映画館へ向かわせる文章の力って、すごいです。
それと、気になったキーワードは「華奢」かな
夏純さん、素敵なレビューをありがとうございました!
返信する
Unknown (まろうさぎ)
2009-11-18 21:27:09
夏純さん、素敵なレビューをありがとうございます。
私は彼の音楽をほとんど知りません。曲を聞けば知ってるのかもしれませんが、意識してなかったです。でも、シネコンで予告を見ているだけで、凄い人なのは分かりました。超ド級の才能は誰が見ても分かりますね。
華奢な体に秘められたパワーは、ステージで発揮されることで輝いたんでしょうね。
このレビューを読んで更に見たくなりましたが、もう直ぐ、延長された期間も終わりますよね。見に行けるかなあ。
返信する
コメントありがとうございます〓 (夏純)
2009-11-19 06:51:18
さく蔵さん、まろうさぎさん、温かいコメントありがとうございましたお読みいただき嬉しかったです。

樹さん、拙文を掲載いただきありがとうございました
返信する
Unknown ()
2009-11-19 08:41:11
>>さく蔵さん、まろうさぎさん、

おはようございます。
夏純さんの感想があまりにも素敵だったので、
お願いして、
記事にさせていただきました。
おふたりと同様、L図書更新に微力でもちからになれるなら・・と、
おふたりがそうであるように、
言われて、感激です。
時間が許せば私もその恩恵に与りたくなりました。




>>夏純さん、

今回はお願いを快く許してくださって、ありがとうございました。
おかげで、映画の魅力が、ごらんになった方、ごらんになっていない方を問わず、
伝わったことと思います。
冬にさしかかる、人恋しくなるような寒い日常に、
マイケルは熱狂を運んできてくれたようですね、優しさとともに。
そしていつまでも色あせないんだろうなと思います。
夏純さん、本当にどうもありがとうございました。
コメント欄でお話するのが新鮮です(笑)
返信する
Unknown (さく蔵)
2009-11-19 20:14:00
樹さん、こんばんは。

夏純さん、ごめんなさい!!!
お名前を呼び捨てにしてますーーー(泣)
今、気が付きました。
確か、こうしてお話しさせていただくのは初めてだったと思います。
これからもよろしくお願いいたします。
本当にすみませんでした<m(__)m>
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さく蔵さんへ (夏純)
2009-11-19 21:35:08
こんばんはどうぞ気になさらないで下さいね。コメント欄、緊張するので苦手でなかなか書き込めないんですが…

こちらこそよろしくお願いします
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