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『マイ・バック・ページ』妻夫木聡、松山ケンイチ 単独インタビュー2011-05-27

2015-07-30 | 松山ケンイチ

映画『天然コケッコー』などで知られる山下敦弘監督が、
文筆家の川本三郎のノンフィクションを映画化した『マイ・バック・ページ』。
1960年代後半の学生運動と、その中で起きた衝撃の事実を描いた本作で、
理想に燃える週刊誌編集記者の沢田を演じたのは、映画『悪人』の妻夫木聡。
そして若き活動家の梅山を、多彩な作品で実力を発揮する松山ケンイチが演じている。
今回が初共演となる2人が、お互いの印象や作品への熱い思いを明かした。
2011-05-27


『マイ・バック・ページ』
妻夫木聡、松山ケンイチ 単独インタビュー
2011-05-27

インタビューはここから→http://movies.yahoo.co.jp/interview/201105/interview_20110523001.html

記事の中から興味深いところを抜き出しておきます。

松山: 僕が演じた梅山は、革命を起こすという目標に真剣に向かっているうちに、
理想と現実とのギャップがわからなくなっていたように思うんです。
革命のために自分自身を置き去りにして、時には人のいい青年になったり、
理想に燃えるヒーローになっていたり、いろんな人物像を無意識に演じて
しまっていたような気がします。だから、もしも自分が梅山の精神状態に陥っていたら、
正直イヤだなと思いました。周りからインプットされた理論や行動が評価されたとしても、
それが本当の自分の言葉でなかったら意味がない。そんなことを考えさせられた役でした。


Q:松山さんは、本作と同時代を描いた映画『ノルウェイの森』にも出演され、
まったく異なるキャラクターを見事に演じ分けていますが、
二つの作品が芝居に影響したことはありましたか?

松山: まったく別物だと考えてはいましたけど、学生運動をする側と、
その逆側を演じることは、自分にとって面白い試みでした。
立場によって全然違うんだなということがわかりましたし、
二つの役を通じて、60年代という時代が本当に特殊だったのだかもしれないと感じました。
みんなが大きな壁に立ち向かうことによって、その壁が崩れると信じていた時代というか、
今にはない大事なものを持っていた時代だったような気がします。

Q:役者として信じるものとは?

松山: 僕が映画にかかわる上で重要なことなのですが、
題材やキャラクターの面白さで観る人の心を動かしていく映画は、
学校では教えてくれない生活の中での知恵や、
人間らしい感性をたくさん与えてくれるものだと思うんです。
その映画の持っているパワーを信じていきたいです。



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ファンとして、突然面白いかも、と思ったんですけど、
「マイバックページ」の画面に、ワタナベを脳内補完するんですね。
作品のなかに、どんなふうにワタナベが映るだろうとか。
教室の中で梅山がアジるとき、ふっと教室を出てゆくとか、
街で沢田・梅山とすれ違うとか。

あるいはDVDで「ノルウェイの森」を観る時に、
梅山が大学構内のシーンで走って行ったりするといいな、とか、
これはファンだけのお楽しみだな、きっと。

でも、この半年の間に、ワタナベと梅山を通じて、
あの60年代末~70年代初頭を考えさせてもらえるというのは、
とても実りの多いことだろうと思うのです。
特に若い世代のファンにとってはそうなのではないかなと思います。


>学校では教えてくれない生活の中での知恵や、
>人間らしい感性をたくさん与えてくれるものだと思うんです。
>その映画の持っているパワーを信じていきたいです。

本当にそうですよね。
特に、映画館で観る映画は、
観客を画面のなかに引きずりこみますから、
濃密な疑似体験を得られますよね。

今という時代から冷静に見る部分もあるでしょうし、
主人公達の息遣いの聞こえそうな近くまで、
われを忘れて接近してしまう局面もありそうです。

たどり着いた結末に何を思うか、それもまた楽しみです。



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