ポコアポコヤ

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「図書館の神様」、「温室デイズ」感想 瀬尾 まいこ

2008-01-04 | 小説・漫画他
瀬尾まいこさんの本を3冊読んでみました。読んだ順番としては、「ありがとう、さようなら」「温室デイズ」「図書館の神様」です。

「図書館の神様」(2003/12/18)
面白かったし、読みやすかったです。でも、好きな作品ではなかったかな。3つ☆です。バレーボールに青春をかけ、自分・回りに厳しく、真面目にちゃんと生きて来た清。清みたいな子、学生時代同じクラスや部活だったら、私の苦手なタイプだっただろうなあ・・・(^^; 
あと、清の弟は良い子だなぁ~って思った。「不倫」について、ちゃんとし過ぎていた姉(清)にとっては、現在は不倫って方が良いんじゃ?という弟の考え方も、妙に納得してしまいました。それにしても、不倫相手の男がイヤ!なんつうヤツじゃ!

なんか、最近幾つか読んだ小説に、こういう都合の良い女扱いされていても、なかなか自分からは、別れられずにズルズル行っちゃってる様な内容が結構あって、こういう内容は読んでいてイライラしちゃう。(そういう女の子の心理が解らない訳じゃ絶対ないんだけど、設定として、楽しく読めないの)
「島本理生」さんと、この「瀬尾まいこ」さんって、どこか、何かが、ほんの少しだけ似てる気がする。

題名がなんで『図書館の神様』なのかが、解らなかったです・・。
垣内君のモデルになった方が実際にいるとか@@ ちょっと驚き。

内容(「BOOK」データベースより)
思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。…「垣内君って、どうして文芸部なの?」「文学が好きだからです」「まさか」!…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

温室デイズ (2006/07)

内容に引き込まれ、あっという間に読んでしまったけれど、だからと言って、やっぱり好きな小説ではなかった。3つ☆ 瀬尾さんが中学校の先生をしていらっしゃるだけあって、凄くリアル。
家の子供が、表紙とタイトルが可愛かったのもあったんだろうか、あっという間に読んでしまっていた。最初の数ページを読んだら、家の学校とそっくりだったから、という理由で・・。

温室という表現があったけれど、少なくとも家の子の通う田舎の公立中学に、優しい保健室の先生はいない。教室に入り難い子が通える相談室や、特別室みたいのは用意されてない。でも市には、そういう場所というか施設があるみたい。バスで通わなくちゃいけない場所だけども。

登場人物は、父子家庭の「みちる」(私立に行けるだけの余裕がない)、余裕のある家庭で、美人に産まれついた「優子」、みちるの幼なじみで不良の瞬、パシリの斉藤、教師見習いの吉川。 私は、みちるが強いなぁ!と思った。負けないという彼女のがんばりが、読んでいて切なくて。でも、みちる、君に幸あれー!もちろん、優子もね。でも、優子は生まれつき恵まれた環境にいるから、なんとかなりそうな感じもするけど・・みちるは、自力でなんとかしないとならないから、もっと大変そう・・。

この本では、カウンセラーというものについて、良いこととして描かれているんだけれど、私の回りでは、カウンセラーって何もならなかった・・って子たちや、その親もかなり存在していて・・・。でも実際、救いになった!って学生も沢山いるみたいだし、生徒とカウンセラーする人との相性って凄く重要な訳で、たまたま、残念ながら合わなかったのかもしれないけれども・・。

ラストの方も、改善された訳でもなく、大きい何か展開があるわけでもなく、なんとなく少し希望があるかな・・・って締めくくりになってる感じ。「図書館の神様」のラストの方でも、少し感じたのだけど、やっぱり、現実はもっと厳しいよ・・ちょっと甘い・・かな・・?って思ったのも事実だったりしました・・・。

重松清さんの「きみの友だち重松清」と比べると(比べちゃイカンが)、やっぱり私的には、「きみの友だち」の方に、作者の若い子達への強力な熱い思い(応援)が伝わって来るし、読んだ方としても、なんか後味が良いというか、好きです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ありがとう、さようなら

瀬尾まいこさんの勤務する中学校の生徒とのやりとりなど。
なんか、上の「温室デイズ」の中学生と、こちらの田舎の中学生とじゃ、全然違う印象が・・・。
なんだか、とても、まったりしてるというか、すれてないというか、いまどきこんな中学生が揃っている幸せな?学校が存在してるんだなぁ~と感じました。


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12 コメント

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Unknown (エビノート)
2008-01-05 00:33:54
明けましておめでとうございます♪
今年もよろしくお願いします!!
『温室デイズ』のみちるの姿、頑張れ~と思いましたけど、頑張りすぎてポキンと折れちゃうんじゃないかとハラハラしながらの読書でした。
その中でみちるのお父さんが示した愛情がとっても印象深かったです。
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Unknown (藍色)
2008-01-05 01:59:09
latifaさん、あけましておめでとうございます。
『温室デイズ』難しく重いテーマを描いた物語でしたね。
毎日の切実な学校のこと。大人に対する戒めも含まれていましたね。
重松清さんの「きみの友だち」と私もついつい比べて、甘さも感じたりしました。

今年もどうぞよろしくお願いします。
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お久しぶりです… (takeshi)
2008-01-05 04:28:41
あけましておめでとうございます。あっという間に2008年ですね。
うちのブログ、全く更新されない状況ですが、一応続いてますので…(苦笑)

こちらで触れている3冊、全て私は読みましたがどれも良かったと思います。
それぞれの登場人物の関係性みたいなのが結構共感できるというか、
個人的には「温室デイズ」の吉川にかなり興味を示しちゃったかな…みたいな。
リアルな学園風景が描かれていて、さすが瀬尾さん!と感じました。

他の作品にも触れたいですが、うちのブログに感想とか書いてるので、そちらで…
私がこの先読みたいな…と思っているのは西加奈子さんです。自分好みの作家さんかな?と。
今年もたくさん素敵な本に出会えればいいですね。よろしくお願いします。
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エビノートさん☆ (latifa)
2008-01-05 17:35:13
エビノートさん、あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。

>みちるの姿、頑張れ~と思いましたけど、頑張りすぎてポキンと折れちゃうんじゃないかとハラハラ
 私もですよー。そんなにがんばらなくて良いよーって何度も声をかけてしまいました・・・

>その中でみちるのお父さんが示した愛情がとっても印象深かったです。
 私もそこは、涙が出ちゃいました。

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藍色さん☆ (latifa)
2008-01-05 17:37:47
藍色さん、あけましておめでとうございます。
 瀬尾さんの作品は、偶然3冊とも(あと以前読んだことがある、数人の作家さんによる短編集も)中学生の内容でした。違った世代が主人公のの話しだと、どんな感じなのかな?と興味があります。

藍色さんも、重松清さんの「きみの友だち」と私もついつい比べて、甘さも感じたりされたなんて、嬉しいな~~~~
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takeshiさん☆ (latifa)
2008-01-05 17:43:16
takeshiさん、あけましておめでとうございます。

さっき、takeshiさんちに訪問して、びっくり!な、なんと、偶然、今年、これらの小説を読んでいらっしゃって、レビューをアップされていたんですね!!
角田さんファンってことで、takeshiさんとは色々お話させて頂いていたのに、沢山本がある中、偶然角田さん以外の本で、手に取った本が重なっていた、ってのが、不思議で、でも嬉しいです。

>個人的には「温室デイズ」の吉川にかなり興味を示しちゃったかな…
 それは、きっと年代も割と近いし、男性同士ってのもあったからかもしれませんよ~^^

西加奈子さん、先日2冊ほど、読んでみました。さらっとした風合いの本でしたよ。takeshiさんの感想も楽しみです!
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Unknown (june)
2008-01-06 21:01:41
latifaさん、あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします♪

私も「図書館の神様」の不倫相手、すごく嫌いでした。そういえば、ずるずる行っちゃう女の子もですが、このダメ男っぷり、島本さんの作品に出てくるダメ男と共通するものがありますね。言われてみると、確かに似てるかも。

でも、私は「図書館の神様」は大好きなのです。不倫相手以外の男の人たちは、みんないい感じだし、垣内くんが、なぜ本を読むのかを演説するシーンのセリフが大好きなのです。あれでぐわっとつかまれました。
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juneさん☆ (latifa)
2008-01-06 22:30:05
juneさん、あけましておめでとうございます~
今年もまた宜しくお願いします~。

わー!!juneさんも、不倫相手の男性、嫌いでしたか!嬉しいな~!
そうそう、そうなんですよー!島本さんの作品に出て来るダメ男と、そのダメ男とずるずる・・・な女の子って図式が、似て感じちゃって・・・。でも、そんなに一杯、島本さんの本を読んで来ているわけじゃないけれども・・・。そういえば、前にリクエストしていた島本さんの「クローバー」が順番回って来たので、近く読む予定です。

そうそう、juneさんちのお子さんが通うだろう小中学校は図書館は毎日開いていますか・・・?
家の子の学校は、週に1,2回昼休みにしか開いてないんだそうです(そういう学校が結構あるらしいのが衝撃でした)私が学生の頃は、図書館っていうのは、常時開いていて好きな時に行ける処って印象だったのに・・・。
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Unknown (june)
2008-01-07 22:53:53
え?学校の図書館って、毎日あいてるのが当然だと思ってました!
子どもが少ないからですかねぇ・・。
子どもたちの通う小学校は、司書の先生がすごく熱心で、毎日あいてます。
普通の図書室の他に、低学年の教室の近くにはじゅうたん敷きの低学年用図書室もあるし、
図書委員会とはまた別に、生徒の運営するもちよりの小さな図書室もあったりします。
(子どもが少なくなって空き教室が多いからできるみたいです)
私も入ってるのですが、母親の図書ボランティアも熱心で、
読み聞かせや、劇の他にも、図書整備に図書室の飾り付けまでやってます。
本を選んでいると、先生や図書委員の上級生がお勧め本を教えてくれたり、よく考えると子供たちは恵まれてたんですねぇ・・。

って、話がずれましたが、なんで図書室の神様じゃなくて、図書館なんでしょう?なぞです。
そして「クローバー」手元にあるんですね。いいなぁ。
私は予約枠が空かないんで、予約すらできてません(涙)。
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こんにちは♪ (ミチ)
2008-01-08 09:24:55
やっとやっとご訪問することが出来ました。
相変わらず後手後手に回ってしまってゴメンなさい。
重松さんのご本も読み易いですが、いつも重くてズシッと来過ぎるんですよね。
それだけリアルということなのかな。
『きみの友だち』も読んでみようかしら。
瀬尾さんと島本さん、似ているのが分かる気がします。
現実はもっとしんどいよって感じるのも似てるかな(笑)

子供のことで毎日気をもんでいたのをつい思い出してしまうのです。
そして、その気のもみ方というのは少々形を変えて一生続くような気がしています。
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