ある一定のお家に興味があって、中はどんなだろう?見てみたいな・・・と思うという気持ちは解りますが、ここまでの思い入れを持った人がご近所にいたら、ちょっと怖いかな(^^ゞ
それでも、全体的には、結構面白く読むことができました。3つ★
ただ、んんん・・?って処も数か所あって
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
やっと憧れのお家の主と友達になれて、晴れてお家に堂々と入れる様になったものの、タイル貼りであろう、お風呂場には、まだ入ったことがなかった。自分に協力を頼みお風呂に入る計画を建てたものの、その計画を行なう前に、ガラスの破片が刺さり、大怪我をしたことにより、お風呂場に入れる事になって、満足気な彼女。
無事入れて良かったですね・・・。でもね、ちょっと解せないのが、ここまで変質的な執着心があるならば、空き家になっている時に、不動産やさんに借りる気が無い事を隠して、見せてもらうって行動に出ると思うんですよね・・。ここについては、そういう借りる気もないのに、嘘をついて、他人の手を煩わすような事はしない主義って言ってましたが、うーん???。
あと、最後の方の展開は、ちょっと、どうなんだろうか?と思う処もありました。いきなりお姉さんが登場し、彼女目線で語られる部分が出てきたり・・・。
最後に撮影をしているシーンが出てきて、よく解らない感じで終わってしまったところも、今一つ素敵な〆だとは思わなかったかも・・・以上
それでも、土地や場所についての冷静かつユニークな視点が面白かったし、興味が湧いたので、また機会があれば、柴崎さんの別の作品も読んでみたいな、と思います。
小説に登場するエゴノネコアシフシっていうのを調べてみました。
エゴノキにつく猫の足のような虫こぶ。エゴノネコアシアブラムシ」が寄生して出来たものです。
春の庭 2014/7/28 柴崎友香
(内容)第151回芥川賞受賞作。
離婚したばかりの元美容師・太郎は、世田谷にある取り壊し寸前の古いアパートに引っ越してきた。あるとき、同じアパートに住む女が、塀を乗り越え、隣の家の敷地に侵入しようとしているのを目撃する。注意しようと呼び止めたところ、太郎は女から意外な動機を聞かされる……
実は私も、最後のところでお姉さんに視点が変わったのには疑問を持ちました
それでもさすがに芥川賞だけあって良い文学作品だと思いました
何気ない日常を描きつつも、時折アクセントがあって、そこに行き当たると驚いたりもしました。
まさかの大怪我などは予想外だったので驚きました。
ちなみに柴崎友香さんの作品、このほかに私が読んだ中でのお勧めは「フルタイムライフ」と「きょうのできごと」です。
今日は寒いです。夜から明日にかけて台風がやってくるようで、そちらも心配ですね。
本作、表紙の装丁が素敵です。
こういう「何気ない日常を描きつつも・・」っていう内容のお話が私は好きです。
全く想像もつかない、ありえないような世界は映画では好きなのだけれど、小説だと、敷居が高くて、すっと入って行き難いのです。
きょうのできごと、は以前映画は見た事があったのですが、特に印象に残っておらず、ほとんど記憶が残ってないです・・・。
「フルタイムライフ」図書館で探してみます
柴崎さんの作品はだいたい読んでいるのですが、この作品はまず関西弁じゃなかったのが残念でした^^;
柴崎さんの作品と言えば関西弁だったので…
文章はやはり好きでしたが内容はん?というところも多くてちょっと残念でしたね^^;
私が好きな作品は「きょうのできごと」です。
最近「きょうのできごと、十年後」という作品も出たので一緒に読むと面白いかもしれません。
おおー、昔から柴崎作品を読まれていたのですね!
今回の作品は、めずらしく関西弁じゃないとのこと。
もしかしたら、苗坊さんや長年の読者さんにとっては、芥川受賞は嬉しい様な、でもちょっと微妙な心境かしら・・・
「きょうのできごと」
図書館にあったので、今度借りてみます!
10年後の方は、リクエスト待ち順番が、もう19人だったので、いつになるやら・・・