旅行記 イスラム圏① エジプト(1988年)

私が産まれて初めて海外旅行へ行ったのは、エジプトだった。
子供の頃から、ずっと憧れていたからです。私が小さい頃、自分が海外に、しかもエジプトに行ける日が来るなんて思ってもなかったです。当時はハワイは新婚旅行に行く人がいても、アフリカなんて、特殊な人や、お金持ちの人しか行けないだろうなーって思う時代だったんです。

ところで、エジプトは、遠かったです。今考えても遠い。
南回りで行ったので、バンコク、バーレーン・・・なんだか忘れましたが何度も降りました。

それで、やっとこついた朝のカイロ
ガツーーーーーーーン！と、やられました。
なんかもう混沌としてるかんじ・・・。ビルもあればスラムみたいな処もあるし、車もクラクションが凄い、へ？って処に馬がいたり、それとアラビア語の看板の洪水、時間になると、イスラムのお祈りに来なさい（アッザーン）の音楽が、あちこちのモスクから流れて

自宅の雪のあるところから、いきなり晴天の乾燥した土地に突然変わったのも驚きでしたが、何て言えばいいんだろうか・・・とにかくカルチャーショックでした。

ホテルに到着して、またびっくり。
私は多分２０階以上の建物に登った経験が当時なくて、その「ラムセスヒルトン」なる高級５つ星ホテルは、すっごい高層で、しかもスゴイ立派。こんなホテルに泊まるのも産まれて初めて。とにかく初めてづくしで、呆然としていました。
私以外のツアー客の方々は、３０歳以上の旅慣れた女性が多くて、私だけ若輩もんでした。（エジプトはJTBのツアー参加で行きました）

ホテルには、あちこちの国からいらしている品の良い白い民族服を着た男の方達が多く、すっぽり黒い服を着た女性達も一杯いて、そういう衣装の方々に凄く弱い私。（←惹かれるという意味）しかもみなさん結構強い香水の良い匂いが・・・
こんな状態で、クラクラしていました。

カイロにある、＊ムハンマド・アリ・モスク＊の前庭からは、カイロ市全域が見渡せる様になっていて、それはそれは、壮大な眺めです。

レンガ造りの建物が果てしなく山のように続くサンドベージュ色の町並みの中に、一杯あるモスクの尖塔が並んでいて、それをぼーっと見ていると、いきなり「アッラーフ・アクバル」で始まるアッザーンの声が、あちこちのモスクから重なる様に次々聞こえて来て・・・なんかもう・・・イスラム教信者じゃなくても、涙が出そうになる感じに・・・
アッザーンはこちらで視聴出来ます



＊ピラミッド＊は、ちょっとえ？？？と思いました。砂漠にぽつんと無いんだよ・・・って噂は聞いていたけど、ホントでした。すぐ側にはレストランとかもあって、道路に車がびゅんびゅん走ってる側なんですもん・・・・・
でも、やっぱり嬉しかったですよ！！そりゃもう、子供の頃からずっと憧れていたんですから






一番感動したのは、＊ルクソール＊でした。
ここぞエジプト、私のイメージしていた、その通りだ・・・って。
遺跡も、もうもうもうもう、すっばらしくて、言い尽くせないです。
ナイル川をはさんで、東側と西側に分かれているのですが、両方良いです！
ナイル川の回りには緑が一杯で、砂漠の土の色と緑のコントラストが素晴らしいんですよ！！とにかく目に入るもの全て最高でした。






ホテルは、ニューカルナックホテルだったかな・・・

クラッシックな１９００年代風の英国風ホテルで、古くてぼろいんですが、こういうホテルが凄く好きなんですよ！！！！お食事も大変美味しくて良かったです。お部屋はぼろいんで、お風呂は茶色い水が最初出るし、窓はすきま風すごいです。
でもムードたっぷりで、また行くなら泊まりたいです。

お食事で一番美味しかったのは、有名な＊「フェルフェラレストラン」＊でターメイヤ・・だったかな・・？豆をつぶして丸くまとめて揚げたものが最高に美味しくて死ぬほど食べた。他の料理も凄く美味しかった。私はエジプト旅行で、羊肉が駄目になってしまった。昔はジンギスカンも好きだったのに、連日出るラム肉関係料理で、今では、全く苦手に。




エジプトの人達も、すごく親日家の人が多いし、親切で明るくて好感触でした。
また行きたいけど、結局１回しか行けていません。
あの後、ルクソールで日本人射殺事件が起きて・・・
本当に悲惨な事件で・・・
あれ以後警備が厳重になって、ずいぶん変わったそうですね・・

私がエジプトに来た目的は、遺跡を見たいって事だったのに、行ってみれば、イスラムの国の様子とかに、すっかり衝撃を受けて帰って来ました遺跡も（もちろん凄かったんですが）
それまでイスラム関係には、全く興味も何もなかったんですが・・・
その後、すっかり洗脳された私は、今度は北アフリカの西の果て日の沈む国と言われている「モロッコ」に、一人でフリー旅行に行く事になりました。つづく＾＾
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