川上弘美さんの小説を、立て続けに色々読んでみました。
「ハヅキさんのこと」 2006/9/30
子供が、学校の教科書に「水かまきり」って言う川上さんの可愛らしいお話が載ってたと言い、その短編が含まれている本ということで、読んでみました。
この本に納められてるお話達は、創作とも実体験ともつかない短編集を書いてみましょうか・・という依頼を受けて書いたものだとか。
その後の「ざらざら」にまとめられる、「クウネル」に連載する短編の、前身?的な存在だったんですね。
川上さんらしいお話で、楽しく読みました。3つ☆半
沢山お話があったけれど、やっぱり一番好きだったのは「水かまきり」でした。
その他、印象に残った処など・・。
「むかしむかし」
ボールペンを下向きに刺しておく・・という習慣(確かに↑向きに入れっぱなしにしておくと、出なくなっちゃってイライラ~って事ありますよね。習慣にしておけば良いんだ?)
「グッピー」
>そのうちに泣くタネがなくなったので、「絶対泣ける」といううたい文句のついている本を三冊くらい買ってきて読んでみたけれど、これは、泣けなかった。だって、本の中の、死病だったり純愛をつらぬいていたり家庭環境が劣悪だけれどけなげに生きてる、とかいう女の子たちって、みんなわたしよりも幸せそうだったから。どの女の子も、人生的には不幸だったけれど、どの女の子も、誠実な恋人をもっていた。
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これ、解る~!
「だめなものは」
ヤマシタさんの「だめなものはだめ」という言葉で、物を書くという事に対して慎重になっちゃったのかな?
川上さんのリアル体験部分のお話なのかな。
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どこから行っても遠い町 2008年11月01日
最後まで読み終えた後、また最初から読み直したくなる本。
ちょうど「タイニータイニーハッピー」を読んだ次の日だったこともあって
少し似てるかな?こちらは東京のとある町のご近所のつながり・・みたいな。
あちらは30歳前後の若者バージョンで、こちらは、もうちょっと年代が上の50代前後。個人的には、こちらの繋がりの方が、おおっという驚きも有り、ドラマチック感もあり、より一層楽しませて頂きました。4つ☆半
☆以下ネタバレ 白文字で書いています☆
魚屋さんの奥さんの愛人を、奥さん亡き後、同じ建物の屋上に住まわせていたんですね・・・。奥さんは生きていた頃、愛人の元に裸足で駆けて行ったんですね。以上
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「真鶴」 (2006/10)
これは・・・。ちょっと苦手だったかもしれない。
今まで読んだ川上さんの小説と、ちょっと違った風合いで、なんというか、とても生々しい感じでした。
こうしてみると、川上さんの小説って、不倫の話がとっても多いんですね・・・。
ちなみに真鶴には行った事もありますし、普通の町って印象だったので、むしろ全くイメージ出来ない場所の方が、物語に入り込めたかもしれません。
(内容・あらすじ)
夫が12年前に失踪し、3歳だった娘も高校生になった。失踪した夫を今も思いつつ、恋人の青茲と付き合う京。夫の日記に、「真鶴」という文字を見つける。“ついてくるもの”にひかれて「真鶴」へ向かう。
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「風花」 2008年04月02日
「真鶴」を読んだ次の日にコレだったのですが、今度も不倫ものかぁ・・。
面白く無いわけじゃないんですが・・・。
良く調べないで、図書館の棚から適当に選んで借りて来た自分が悪い。
こちらは旦那が浮気(本気?)をしている妻の視点での本。この旦那が、しょうもない男なんですわ!なんでこんなにモテるのか? なんでここまでの事されても、別れたくない!と思うのか?
読みながら、主人公の、のゆりに、ちょっとイライラしちゃいました。
内容(「BOOK」データベースより)
ねえ、わたし、離婚したほうがいいのかな。普通の夫婦を続けていくって、どういうことなんだろう―。のゆり、33歳。結婚7年目の夫・卓哉の浮気を匿名の電話で知らされた。卓哉に離婚をほのめかされて・・・
神様2011
これでよろしくて?
センセイの鞄
「パスタマシーンの幽霊」「ざらざら」感想
「窓の灯」と「ニシノユキヒコの恋と冒険」 感想
どどん!と4作品ですか。読みましたね~
作家さんのまとめ読みもいいですね。私も久しぶりにやってみようかな…
さておき、確かに『真鶴』『風花』はどろっとした雰囲気ですよね。
ちょっとこれまでとは違う感じ。
私はこっちも嫌いじゃないですが、どっちかというといつものまったり感漂う川上さんのが好きです。
川上さん、教科書に載ってるんですね!なんか時の流れを感じてしまいます。とほほ。
私も、真鶴・風花は、嫌いってわけじゃないんですが、いつもの透明感があって、アッサリ・まったり、ほのぼのしている川上小説の方が空きです。
そーなんですよ、まさか教科書に載ってるとは、びっくり・・・。
小説だけじゃなくて、音楽の教科書に、あの曲が載ってる?!って事もあります・・・
真鶴は、二番目に読んだ川上作品で、なんだかぼんやりしてしまいました。「ケーキ美味しそう…」とか思ったりして(笑)川上さんの書く食べ物って、凄く美味しそうじゃないですか?
高校で疲労困憊し…なかなか読めないのですが、文学部に入った事ですし、どんどん他の本も読みます!(^^)
長文すみません!
学校生活、始まって2週間が過ぎた頃ですね。
新しい生活、まだまだ緊張もあったり、気を張って疲れる事もあるでしょうけれども、がんばって!
部活は、文学部に入られたんですねー。
本好きな仲間と、色々な本について語ったり出来て、とても楽しそうですねー
くっしぃさんや、部活の仲間が、最近読んだコレは面白かったーという本があったら、教えてくださいね。
で、なんですとー!
4冊ともお持ちなんですか?!
すごーい。何度も読み返せますね。
そうそう、川上さんの書く食べ物って、美味しそうです! しかも通な感じがするメニューが多いですよね。