「これでよろしくて?」4つ★
これでよろしくて?同好会 さまざまな年齢や職業の女性が集まって、色々な話をワイワイ話すという、とっても楽しそうな会合。
主人公の菜月の旦那が、しょうもない奴っていうか・・・ 例えば2人で結婚式の事を決めたのに母に色々言われたら、妻だけがそう希望していたかのようにして逃げるとか、義母に帰って欲しいと2人とも思っていたのに、妻だけがそう思ってるみたいな言い方したりする。やだなーこういう人!
その菜月はというと、義妹や、義母のママン(このママンって言葉が妙に合ってて可笑しいんですよね)が家に何日も滞在しても文句言わずにちゃんとやっていて偉いんです。
ただのおばさんになるのはいや、でもあんまりがんばり過ぎてるのもちょっと・・・というのは凄く解る。町で久しぶりに会った同僚。一緒に働いていた時は地味な人と思っていたのに、洒落てあか抜けて見えるというのにショックを受ける菜月・・。
印象に残った部分
「久しぶりに美味しい物、外で」→じゃあ家で出してる食事はまずいって事?
「音姫」、息子に言われる「ばばぁ」
大浴場で前を隠さない上司や、先生にとまどう若者・・など、爆笑もんでした。
気軽に楽しく読めて、共感出来る部分が色々あって、女性向きの本
川上 弘美 / 2009-09
(内容・あらすじ)上原菜月は38歳。結婚生活にさしたる不満もなく毎日を送っていたのだが...。とある偶然から参加することになった女たちの不思議な集まり。奇天烈なその会合に面くらう一方、穏やかな日常をゆさぶる出来事に次々と見舞われて―。幾多の「難儀」を乗り越えて、菜月は平穏を取り戻せるのか!?コミカルにして奥深い、川上的ガールズトーク小説。「Google ブック検索」より
・・・・・・・・・・・・・・・
この後、「蛇を踏む」も読んだのですが、こちらは幻想的なつかみどころのない?お話。
芥川賞を受賞した作品とのことで、そういう感じもする作品かも・・。
私は普通に面白く読んだだけで、特にガツン!と来る程ではなかったかも。
「蛇を踏む」 (1999/08)
内容(「BOOK」データベースより)
藪で、蛇を踏んだ。「踏まれたので仕方ありません」と声がして、蛇は女になった。「あなたのお母さんよ」と、部屋で料理を作って待っていた…。若い女性の自立と孤独を描いた芥川賞受賞作「蛇を踏む」。“消える家族”と“縮む家族”の縁組を通して、現代の家庭を寓意的に描く「消える」。ほか「惜夜記」を収録。
川上弘美
センセイの鞄
「パスタマシーンの幽霊」「ざらざら」感想
「窓の灯」と「ニシノユキヒコの恋と冒険」 感想
latifaさんに乗せられて(笑)、私も最近久しぶりの川上さんを読んで、しみしみとした味わいを覚えていました。
これも、私みたいな凡庸なおじさんからすると、ごくありふれた日常に、魔女たちの競演というか、この世のものではないようなテイストが溶け込んでいて(そういう話じゃなかったでしたっけ)、川上弘美さんの世界でした。
「次の川上さん」も楽しみにしています。
うふふ^^ しみしみとした味わいだなんて、なんだか表現が良いですね~~
魔女達の競演、確かに
一筋縄じゃないマダム~な女性達のお喋りが、なかなか面白かったのでした。
こういう感じの中年男性バージョンも誰か作家さん、書いてくださらないかな?そういうのも是非読んでみたいんですけれど
コメントありがとうございました。
どんなシュチュエーションでも、きちんと川上ワールドしているところが凄いですよね♪
ともすれば下世話な話なのに、文学してて高級感さえ感じました。
川上ワールド万歳です(笑)
川上さんの小説は去年の暮れから、続けて色々読んでみたのですが、これが一番可笑しいというか、楽しく読める本でした。
>ともすれば下世話な話なのに、文学してて高級感さえ感じました。
そうそう。まさにそうですね。
下品にならない処が凄いです。