この人生、なかなか大変だぁ

日々の人生雑感をつれづれに綴り、時に、人生を哲学していきます。

エディット・ピアフ~愛の讃歌~

2010-06-09 09:24:37 | つれづれ記
「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」を見た。三年前に公開された映画のようだが、そのときは知らずに、今回ムービープラスで見て感動した。
最初、有名な歌手の波乱万丈な生き様を描いた映画のようだが、はたしておもしろいだろうかと、半信半疑、探り探り見ていた。イタリアかどこか片田舎から始まった単調な映画のようにみえたので、チャンネルを変えてしまった。大分経って戻してみると、晩年のピアフが「Non.Je ne regretted rein.flv(いえ、後悔していないわ)」を歌うラストシーンだった。その力強いフランス語の歌に、ぐっと吸い込まれてしまった。
すぐに次の放映日を調べてじっくり見させてもらった。

webで調べてみると、ピアフ役はマリオン・コティヤール(Marion Cotillard:1975年フランス生まれ)という女優で、映画放映時ですら32歳の若さだったのである。
ゴールデングローブ賞を受賞した時の映像を見たらすらりとした美人ではないか、それが猫背の年老いたピアフを演じた同一人物とはとても思えなかった。恐るべき演技力、しかも迫力ある歌声はピアフ本人を凌駕していると言っても良かった。
「モンスター」のシャーリーズ・セロンにも驚かされたが、凄い女優がいるものだとこちらも感動した。

ピアフは幼い頃母に捨てられ、父方の祖母の経営する売春宿で育つ。愛情に乏しく、社会的な倫理観も育っておらず、その人生はわがままで薬漬けの破天荒なものだったが、唯一絶世の歌唱力が彼女の味方だった。
神は、このような傲慢で身勝手で下品な女にどうして人を感動させる歌声を与えるのだろうと考えると、一見ひどく不公平なことのように見えるが、じつは神の深い愛情が裏打ちされているのだと感じられた。
二物を与えられる者もいないが、何もかもダメな者もいないのだ。どんな人生であれ、必ず一度ぐらいは輝くときがあるのだ。

しかしマリオン・コティヤールは拾い物だった。
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