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風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「愛知県立芸術大学の開校50周年記念展『日本画歴代指導者の作品展』へ

2017-02-28 07:28:21 | アート・文化

愛知県立芸術大学(愛知芸大)が開校50周年を記念して、学校近くの名都美術館(愛知県長久手市)で開催している特別展「日本画専攻の半世紀~歴代指導者 珠玉の作品でたどる」を見てきました。
院展で東京芸大と肩を並べるまでになった、愛知芸大の日本画を率いてきた指導者たちの素晴らしい作品が並んでいます。3月12日(日)まで。

1966年の学校創立と同時に、片岡球子氏が61歳で美術学部の日本画主任教授となり、以後30年間にわたって後進を指導。とりわけ摸写研究に力を入れ、法隆寺金堂壁画模写展示館や文化財保存修復研究所の開設など、日本絵画の文化財保護にも多大な役割を担っています。

展示されているのは片岡氏はじめ日本美術院理事長の田渕俊夫氏、愛知芸大学長の松村公嗣氏ら18人の計36点。その中の1点、田渕氏が愛知芸大で教鞭をとっていた時代に居を構えた名古屋市近郊の長久手村(現在は長久手市)で、枯れ草を焼く風景を描いた「すぐろ野」という1976年制作の大作に引き付けられました。

当時、名古屋東部のこの一帯はベッドタウンとして急速に開発が進み、のどかな田園風景が次々に姿を消していくのを僕も目にしてきたものです。でも、縁のなかった絵はもちろん、写真にも残していません。記録としても貴重な作品を前に、己の来し方を反省しつつ見とれました。

名都美術館へは、地下鉄藤が丘駅から東部丘陵線リニモ杁ケ池公園駅下車、徒歩5分が便利です。

 

  


楽描き水彩画「教室スケッチ会②名古屋商人の聖地・四間道(しけみち)」

2017-02-26 08:00:00 | 日記・エッセイ・コラム
 




1610年代に、天下の覇権を握った徳川家康が豊臣方の残存勢力に対抗するため、信長の拠点であり尾張国の要であった清須城(現在の愛知県清須市)を地盤の強固な名古屋へ、家臣や町民ともども移転(清州越し=きよすごし)しました。これに伴って移住してきた商人たちが遺したのが「四間道」です。
名古屋市の町並み保存地区として、都心のちょっとしたオアシスです。

家康が建築資材などの運搬手段として現在の名古屋港との間に掘削、建設した堀川運河沿い。木材だけでなく、米屋や塩、酒、味噌などを扱うさまざまな商いの町として繁栄しました。
1700年に1600軒が焼けたといわれる大火を機に、尾張藩は防火と延焼防止のため幅4間(約7㍍)の道路を建設。これが四間道と呼ばれようになった所以です。

尾張藩の防火策は土蔵の建設にも及び、石垣の上に土蔵を造るように奨励して防火帯を強化、見事な白壁の土蔵が並ぶ問屋街に改造しました。
名古屋大空襲の被災も比較的少なくて済み、現在は土蔵や町屋を生かした懐石料理の店やレストラン、カフェなどが並び、落ち着いた散策路が続きます。

民家の軒下を飾る季節の花。所々にある雨水を貯めた水槽は、防火用水としてだけでなく、通りの打ち水にも活躍しているのでしょう。
再開発でビルが取り壊されて現れた老朽家屋。その背後には急速に建設が進む名古屋駅前の超高層ビルの姿も。ちょっと難しそうだけど、絵になる風景に次々出会いました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

楽描き水彩画「スケッチ会で名古屋城下町へ①『名古屋のパッサージュ』を夢見る円頓寺(えんどうじ)商店街」

2017-02-24 07:32:12 | 日記・エッセイ・コラム

 

 水彩画教室のスケッチ会で、名古屋都心の城下町の一角にある円頓寺(えんどうじ)商店街と四間道(しけみち)を歩いてきました。
ともに商人たちの歴史を留める町並み。以前にも教室でスケッチに来て、その後も個人的に訪れていますが、新しい街づくりに取り組む地元の意気込みを感じています。2回に分けて掲載、1回目は円頓寺商店街です。

円頓寺の商店街は長さ220㍍、幅8㍍のアーケード街。古くから大須、大曾根と並ぶ名古屋の3大商店街のひとつとして繁栄。名古屋城も焼け落ちた名古屋大空襲の被害も比較的少なく、戦後も市民の買い物と憩いの街でした。
しかし、時代の波に押されて激変。大須がさまざまな町おこし策で若者の支持を集め「全国区」に躍り出たのに対し、円頓寺は「シャッター街」に。
かつて走っていた路面電車が廃止され、現在は名古屋駅から900㍍ほど、地下鉄の国際センター駅から500㍍ほどという微妙なアクセスも響いたでしょう。大須商店街が地下鉄駅から地上に出るとすぐ大須観音の境内、という利便さとは随分違いますから。

こんな状況の打破に立ち上がったのが、若い商店主たちでした。
昭和の面影が残る民家や商店を改修。アーケード街は毎日午前11時から午後10時まで歩行者天国に。 ちょっとおしゃれな喫茶店や雑貨店が目につきます。ひょいと横丁に入れば、昭和の色濃い飲み屋小路「円頓寺銀座街」も。

大学生たちも加わり、空き家などを使った映画祭の開催。アクション歌舞伎を楽しみながら商店街で買ったメニューを飲食できる歌舞伎カフェ「NAGOYAZA」は、若者の人気スポットに。そのホームページは、英語版も設けて外国人観光客にも力をいれています。


アーケード出入り口の大通りの交差点では、学生たちの作品である信長、秀吉、家康の3英傑、そしてなぜか水戸黄門のモニュメントも目にしました。

60年以上の伝統がある円頓寺七夕まつりも、商店街が趣向を凝らして楽しさをアップしました。老朽化していたアーケードも50年ぶりに明るくリニューアル。パリの老舗アーケード街「パッサージュ・デ・パノラマ」と姉妹提携し、パリ祭を催したりしています。

それでもまだ、シャッターを下ろしたままの店が少なくありません。パリのパッサージュのいくつかを訪れたことがありますが、賑わいひとつをみても比較になりません。でも、商店街の歴史や心意気は引けをとらないはずです。若い商店主らの知恵と熱意と行動力が続く限り「名古屋のパッサージュ」も夢ではないでしょう。
今回訪れたのは、シーズンオフの平日。今度は賑わう日に訪ねたいと思います。

人気上昇中の歌舞伎カフェ「NAGOYAZA]

なぜか水戸黄門の像も

 

昭和の色濃い「銀座街」も

 

アーケード街は歩行者天国

パリ市内のパッサージュ

 


楽書き雑記「名古屋芸術大学の卒業制作展へ」

2017-02-22 07:27:30 | アート・文化

愛知県美術館を会場にした名古屋のアート専門大学3校の卒展シリーズ2週目、名古屋芸術大学第44回卒業制作展を見てきました。26日(日)まで。
同大学の作品は、県美術館のほか東区の市民ギャラリー矢田と大学西キャンパス(北名古屋市)でも展示。また大学院の修了制作展は28日(火)から3月5日(日)まで、市民ギャラリー矢田で予定されています。

美術学部の日本画コースと洋画コースは県美術館に展示。妹や鯉を描いた淡い日本画作品に見入ったあと、洋画の展示室に入って出会った立体作品に驚きました。
巨大な食パンだったのです。板を箱状に組んで全体をキャンバスにして焼き立ての食パンを描き上げ、カットしてトーストした2切れも展示してあります。その間には制作に使った絵の具や筆、ペインティングナイフなども展示され、ダイナミックな制作の様子を思い浮かべました。

「パンが好きなのでよく描いてきましたが、(卒展なので)思い切って制作しました。油絵具だけでなくメデュウムやジェッソ、砂も使っています」と作者の女子学生。

昨年暮れ、僕は愛知県美術館で所蔵品展「日本で洋画、どこまで洋画?」を見て、洋画という言葉はいずれ「死語」になるのではと思いましたが、この食パン絵画の作品も伝統的な洋画の概念を吹き飛ばす傑作です。

デザイン学部の作品は、多種多様。絵本や日用雑貨、子供の玩具、遊び場、衣装、町おこしなどの提案。思考を近道してしまうインターネット検索の時代、「個人情報」とは何なのだろう、人間関係の距離の取り方とは、などといった現代の日常をテーマにした研究…。
ある総合病院を取り上げ、患者サイドからみて、病棟別シンボルや診療科目別の分かり易い色分け、院内フロアの標示などの提案も。どの作品からも、研究や制作にかけた学生たちの意気込みに引き込まれながら、会場を回ってきました。

描かれた食パン(上)と使用した絵の具(下)

 

 


楽描き水彩画「東山動物園の仲間たち=鳥の王様・ハクトウワシ」

2017-02-20 07:28:36 | アート・文化


名古屋の東山動物園で鳥インフルエンザ感染が発生した時、僕の頭に真っ先に浮んだのがハクトウワシでした。園舎の金網の目が大きく、ハクトウワシのエサを狙ってスズメなど小型の鳥が中に入っているのを何度も目撃しているからです。約1カ月の休園が明けた1月13日には、ハクトウワシの園舎で元気な姿を見てホッとしたものです。

ハクトウワシは名前の通り頭が白く、羽を広げると2m以上にもなります。「鳥類のキング」と言っていい風格と容姿ですね。
アメリカの国鳥。国章をはじめ軍などの公的機関だけでなく、企業でもシンボルマークにしているところがあるとか。アメリカ国民がこの鳥をいかに誇りにしているか分かります。ちなみに日本の国鳥はキジですが。

こんなハクトウワシも、一時は乱獲や森林伐採などによって個体数が激減、一時は絶滅危惧種入りしましたが、徹底した保護策で次第に回復。絶滅危惧種からも除外されたそうです。


 


楽書き雑記「23日から名古屋市農業センターの『しだれ梅まつり』=気になる開花状況は?」

2017-02-18 10:23:33 | 催し

 

名古屋市農業センター恒例の「しだれ梅まつり」は23日(木)に開幕します。会期は3月20日(月・祝)まで。
園内のしだれ梅は12品種、700本以上。昨年は暖冬のため例年より約2週間も早い開幕でしたが、今年は平年並みといったところでしょうか。

しだれ梅の様子を見ようと今朝(18日)、農業センターに立ち寄ってきました。
園内には同様の思いからでしょうか。カメラを手にした高齢の男性や年配の夫婦連れらの姿が目につきます。

でも、肝心のしだれ梅は――。写真のように花を付けた早咲き種が数本ありますが、大半はツボミがふくらみながらも、開いているのはゼロか数輪がやっと。
「まだまだ、だね」「うーん、チラホラだよ」。家人や友人とのケータイでのやりとりが聞こえました。

名古屋の週間天気予報を見ると、最高気温が9度しかない日があるものの14度、15度という日も。それに品種によって開花がかなり違うので、早咲き種に期待しましょう。

数輪といったところです

これほど咲いていたのは2~3本でした



楽描き水彩画「芽吹きの春のプラタナスの木肌と奏楽堂」

2017-02-16 07:41:39 | アート・文化

 

芽吹きの春を迎えた名古屋・鶴舞公園のプラタナスを描きました。
プラタナスは何度か描いていますが、春の日差しを浴びる大きな幹の肌は面白く、魅力的です。今回はそのゴツゴツ感とスベスベ感が入り混じった木肌を大きく取り、背後に公園のシンボルのひとつ、奏楽堂を入れてみました。

樹皮が剥げ落ちた木肌は、全く規則性のないまだら模様。僕は勝手に「古地図模様」と呼んでいます。
色も濃淡さまざまな灰色、緑、褐色・・・。日差しを浴びて黄色やピンクに見えることも。だから、気ままに描けることも僕には魅力のひとつです。




楽書き雑記「名古屋造形大学の卒展・大学院修了展へ」

2017-02-14 16:41:20 | アート・文化

名古屋市と近郊に3校あるアート専門大学の卒展が愛知県美術館で、名古屋造形大学・大学院の卒展・修了展(19日まで)を皮切りに始まりました。若々しい発想とエネルギッシュな表現を味わうことができ、毎年楽しみにしています。
名古屋造形大のあと、名古屋芸術大が21日~26日、愛知県立芸術大が28日~3月5日まで、いずれも県美術館で開かれます。

名古屋造形大は日本画・洋画・彫刻・陶芸・コンテンポラリーアート・マンガ・アニメ―ション、それにグラフィック・インスタレーション・デジタル・建築・インテリア・プロダクト・ジュエリーの各デザインなどのコース。
どのコースの作品も学生展らしく、既成の素材や表現手法だけにとらわれず、独自の研究成果を創作に生かそうとしている姿勢が楽しくなります。

街づくりや生活関連製品などへの提案など、興味深く頬が緩む作品も。
例えばジュエリーデザインで見かけた指輪形の車のキー。説明には「スパイ映画をイメージして考案。1000万円以上の高級車に」。僕には縁が無いにしても、夢物語ではなさそうです。

他大学の卒展でも同様ですが、見る側に自分の作品をより理解してもらおうとする姿勢も気持ちのいいものです。この日も何点かの作品の前で足を止めると、次々に作者が作品のねらいや創作過程、思いなどを説明。質問にも的確に答えてくれました。

ある街づくりの提案に「よく取材しているね。作品だけでなく、君たちが地域で動いてくれるといいな」と、感想を口にした時でした。
「ええ、私も休みの日には街案内をやっています」。笑顔で見せてくれたスマホには、のぼりを手に活動している写真がありました。やや意地悪にもとれる感想を口にしたことへの反省と、学生の行動力に拍手する思いでした。

 

 


楽描き雑記「僕もミョウガを植え替えました」

2017-02-12 08:00:00 | 日記・エッセイ・コラム

ミョウガの根の周りには他の草木の根がびっしり

先日「風とみどりに戯れて!」さんのブログ「ミョウガの植替え」を読んで発奮。僕も重い腰を上げ、庭の隅にあるミョウガを一気に植替えました。

枯れた立木を切り倒した後、切り株を中心に掘った直径120㌢ほどの超ミニ畑に、園芸店で買ってきたミョウガの苗を植えたのは7~8年前。庭の隅はミョウガに適した半日蔭だし、子どものころ住んでいた家にミョウガがあったのを思い出したからです。
ミョウガに大切な水気は乏しく雨水が頼りでしたが、一気に芽吹き、広がり、夏場の素麺や好物のカツオのタタキ、刺身の薬味、さらにはサラダにも加えるなど重宝してきました。

しかし数年前から花芽が減り始め、昨年収穫できたのはわずか3本。地面は固く、素人目にも根詰まりと分かる状態でした。でも植替えは面倒そうだし、ミョウガはスーパーで手軽に手に入るので放りっぱなしにしてあったのです。

掘り起こすと根が絡み合っているだけでなく、周りの木の根が侵入、さまざまな草の毛根がミョウガの根を包んでいました。少し掘り下げるとサバ土というのでしょうか、水はけや通気性が悪く栄養分も無さそうな土。これではまともに育つはずがありません。
作業を中断して、名古屋郊外のJAの店へ車を走らせました。


バーク堆肥や腐葉土などを買い込んで、超ミニ畑の土壌改良。植え付けも、貧乏人根性を捨てて、良さそうな根だけを選んで進めました。乾燥防止や雑草防止のためモミ殻でカバーも。
スコップやクワを手にしたのは久しぶり。折からの冷たい風がさほど気にならない1日でした。


掘り出したミョウガの根

ミョウガの生育を阻んでいた木の根や雑草の毛根

植え替えたあとはもみ殻で覆いました

 

 


楽描き水彩画「名古屋・名城公園の『オランダ風車のある風景』を描きました」

2017-02-11 07:37:41 | アート・文化



名古屋城北側の堀を鋏んである名城公園で、スケッチスポットとしても定番の「オランダ風車」を描いてみました。

園内にはフラワープラザや野外ステージ、野球場、四季折々の草花が彩る大きな花壇などがあり、ランニングや散策の場になっています。
以前、この風車を目にした時はオランダの広大な湿地帯にある風車群を思い浮かべ、名城公園には不似合いだな」と思ったものです。でも、何度か訪れるうちに「周りの大花壇や大きな木々とうまく溶け込んでいるな」と思うようにもなりました。

造られた流れに光る日差し。水面には風車の羽根も写っています。

このところ、わざと汚したような絵を描くことが多く「きれいな風景」を素直に描くことから遠ざかってきたせいか、新鮮な気分でした。

 

 


楽書き雑記「名古屋の市バスの車内で見かけた『当たり前』のイイ話」

2017-02-09 07:54:14 | 日記・エッセイ・コラム

当たり前のことが、当たり前になされた心温まる光景――。つい先日、名古屋市内を走る市バスの車内で目にした話です。

名古屋でも昼間の市バスの乗客の多くは高齢者です。とりわけ、名古屋市の場合、市内在住の65歳以上の高齢者には市バス・地下鉄、それに第3セクターの鉄道「あおなみ線」などに、いつでも全線無料で乗れる「敬老パス」が年間の負担額1000~5000円で交付される、という全国に誇れる福祉制度があり、高齢者の利用は他都市に比べて多いはずです。他都市の住民から「名古屋の町は高齢者の姿が多い。しかも元気だ」との声を聞きますが、背景には気軽に外出できるこの「敬老パス」制度があると言えるでしょう。

それはともかく、この日も地下鉄駅へ向かう市バスの車内は通院だけでなく、買い物やイベント、図書館、趣味のレッスンなど、老後のエンジョイに出かける高齢者がほとんど。前乗り・後降り車両の前部にある7~8人が座れる優先席と車いす用を兼ねた席は全部埋まり、後部の一般席もほぼ高齢者で埋まっていました。

ある停留所で、杖を手にした高齢の男性が乗ってきました。
すかさず、優先席にいた70歳前後の男性が立ち上がると「杖の客」の肩に手をかけて席へ誘導。自分は一般席へ向かいました。運転席からアナウンスが聞こえます。「ありがとうございます」。

次の停留所で、今度は女性の高齢者。手には杖が見えます。
優先席の70代と思える女性が立ち、入口に近づくと杖の女性の手をとって、ゆっくりと席へ案内しました。再び運転士の「ありがとうございます」のアナウンスが流れました。

やがて終点。最後部の席にいた僕も出口へ向かい始めた時でした。少し前の席で立ち上がった若い男性が振り返り、僕の姿を見ると「お先にどうぞ」の合図。僕も「ありがとう」の言葉を掛けて先にバスを降りました。

「こんなこと当たり前じゃないか」と思われるでしょう。僕も特別のこととは思いません。市バスや地下鉄に乗るたびに見かける光景といってもよく、僕もしばしば一般席の若者から席を譲られていますから。
それでも、地下鉄のホームへ向かいつつ思ったものです。「今日もイイ日だな」。

 

名古屋の市バス(本文の光景を目撃した路線とは関係ありません)

 

 


楽書き雑記「名古屋市高年大学(鯱城学園)のクラブ合同作品展」

2017-02-07 16:46:22 | 催し

名古屋市が60歳以上の市民を対象に開設している名古屋市高年大学(鯱城学園)の専攻学科で学ぶ以外に、さまざまなクラブ活動を楽しむ学生たちの合同作品展が、名古屋市民ギャラリーで開かれています。12日(日)まで。

鯱城学園は1986年に開学。社会・生活・創造・地域の4コース・10の専攻学科からなり、2年間学びます。
学生たちがコースで学ぶかたわら楽しんでいるのが、クラブ活動。全学生が何らかのクラブに所属することになっており「コースでの勉強より、部活の方か楽しい」という学生が少なくありません。

今回で22回目を迎えた作品展に参加しているのは写真、陶芸、水彩、水墨、短歌、書道、絵手紙、パソコンペイント、ペーパークラフトの計9クラブ。国際・園芸・健康などといった学科を学ぶ一方で、お絵かきや園芸、書など新しいことに熱中する老後。楽しさが伝わってきます。

 

 


楽描き水彩画「名古屋港水族館で『水族館ガール』の仕事を描きました」

2017-02-05 12:08:03 | 催し

 

色鮮やかなウエットスーツ、背にはボンベ。手にしたスポンジで壁やアクリルガラスをゴシゴシ擦ります。洗剤は使いません。名古屋港水族館で目にした、職員による水槽内の掃除風景のひとコマです。 

昨年、放映された「水族館ガール」といったテレビドラマなどの影響もあって、「水族館の仕事」はとりわけ女性たちの間で人気の職種のようですが、仕事の内容は想像しただけでもさまざま。

窓口の切符販売から客の案内、イベントの企画、館内アナウンス、迷子の保護・・・。最も「狭き門」といわれる飼育員も、エサやり、魚の健康調べ、水質検査、繁殖、いろいろな研究など。エサやりといっても、大量の魚肉を細かく切ったり、冷凍エサを解凍したりと容易ではないでしょう。

イルカを調教するドルフィントレーナーだって、ドラマ通り、いやそれ以上の厳しさかもしれません。絵にした水槽内でのダイバーの掃除も、壁やアクリルガラスの汚れを取るだけでなく、エサの食べ残しやフンの除去もあります。水中の冷たさだけでなく、生理現象を我慢することも免れないでしょう。

もちろん「水族館ガール」の仕事はひとつのことだけを担当するのではなく、いくつもの役をこなさねばなりません。動物園や農業センターなども同様ですが、生物に関わる仕事の大変さを思いつつ絵筆を進めました。

掃除中の水槽内の魚は外に出したりはしません。この水槽でもダイバーの周りを小魚が泳いでいましたが、小さすぎて描き入れるのをやめました。また、掃除を終えると、作業を見守っていた我々に気づいてニコッと笑顔を見せてくれましたが、水中メガネ越しの表情を描くのは難しすぎてできませんでした。


 

 


楽書き雑記「展示会場に流れるアンサンブル演奏の調べ=名古屋市民ギャラリーでギャラリーコンサート」

2017-02-04 17:49:25 | アート・文化

クラリネットについての説明も

絵画や陶芸、書などの作品が並ぶ展示施設に流れるフルートやクラリネットの生演奏。4日午後、名古屋市民ギャラリーで約45分ずつ、2回に分けて開かれたギャラリーコンサートです。
美術鑑賞と音楽。近年、美術館でこの一見場違いにもみえる試みがなされており、同市民ギャラリーでも数年前から年に1度開いています。

演奏したのは、市内南区の南文化小劇場を練習場として一昨年6月に誕生した「みなみシニア吹奏楽団」のメンバー。最初に集まったのはわずか4人だったそうですが、口コミもあって現在は約50人になったそうです。
団名の通り大半は定年退職したシニアですが、かなり後輩のメンバーも。指揮者に迎えた柴田祥さんの指導で週2回の練習を重ね、初めて楽器を手にしたという人もメキメキ腕を上げて、定期演奏会のほかに地域の催しなどで実力を披露しています。

市民ギャラリー7階のホールで演奏したのはフルート3人、クラリネット5人のみなさん。
「アメリカンパトロール」を皮切りに「さんぽ」「早春賦」「みかんの花が咲く丘」などを、楽器の説明も交えて演奏。最後に会場のみんなで「ふるさと」を合唱しました。

作品展を見に訪れた市民たちが立ち止まって鑑賞、歌い、そして拍手。「絵を見に来たら、素敵な音楽も聞けるなんて。きょうはすごく得した気分です」「場違いとか違和感なんて、全く感じませんでしたよ」

市民ギャラリーでは「賛否両論あります。反応やご意見を聞きながら、回数を増やすことも検討課題にしたいと思っています」と話していました。

 

 


楽書き雑記「梅の香求め名古屋・名城公園フラワープラザの『梅まつり』へ」

2017-02-02 14:34:37 | 日記・エッセイ・コラム







梅の季節がスタート。名古屋城そばの名城公園内にあるフラワープラザで2日から始まった「梅まつり」を、初日にのぞいてきました。まつりは25日(日)まで。入場無料。

梅園ではなく、公園内の建物内でのまつり。10数種類、約40本が根元をワラのコモで包んだ状態で並んでいます。初日は開花していない梅もあり、梅の香りに包まれるというほどではありましたが、梅を使ったお茶や菓子の店もあって楽しめました。

案内役のスタッフに尋ねました。
――短期間の館内展示のためか、コモを巻いたままでの展示ですね。

まつりの梅は、3年計画で作っています。今年の梅は3年前から今日に備えて育ててきたわけです。栽培園では普通の植木と違って、高めの盛り土を作って、根が横に広がらないようにし、まつりの直前にここへ持ってきます。
コモを巻くのは乾燥を防ぐためもあります。

――まだ開いていない蕾が多いようですが、(最終日の)5日までに咲きそろいますか。
大丈夫です。館内のエアコンの温度を調節すれば、あっという間に咲きますよ。
(なるほど、入館してからあまり時間が経っていないのに、心成し花数が増えているように思えました)

公園内のあちこちにある花壇の草花もかなり開花。雲間からのぞく日差しも、ずいぶん春らしくなったことに気づきました。





外では菜の花も咲いていました