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風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「第11回富士山百景写真コンテストの作品展を鑑賞=興味ひく審査員の講評」

2016-06-14 16:46:21 | 催し


グランプリ 「台風一過」 伊藤清治


金賞「黄金富士」 中野俊之


金賞 「味覚の秋」 酒井平八

    
    銀賞 「巣立ちの頃」 星野輝一

銀賞「『ひかり』と『のぞみ』」 真山昭彦

世界文化遺産である富士山を含めた情景をカメラに収めた「富士山百景写真in名古屋」を、名古屋・栄の名古屋市民ギャラリーで鑑賞してきました。
「写真にするにも、絵にするにも、富士山ほど難しい課題はない」。よく耳にする言葉ですが、作品を拝見して果敢に挑んだ勇気と力量に敬意を覚えました。
作品展は19日まで。

この写真コンテストは、富士市や富士宮市、周辺の地域振興、観光振興などを目指す事業所、市民団体らで構成する富士山観光交流ビューローの企画で今年11回目。

富士山への関心を深めてもらおうと名古屋市民ギャラリーでも作品展を開いています。

今回は、応募総数2077点の中から選ばれたグランプリ1点、金賞・銀賞各2点、銅賞3点のほか入選作品や審査員特別賞などが展示。近くの中日ビル2階のエスカレーター横の壁にも一部がされています。

作品を見ながら、僕がとりわけ関心を持ったのは優れた作品に添付された審査員氏の講評です。
狙いや構図、画像処理、プリント、さらには画像加工技術の発達・・・。審査委員氏も、撮影者以上の真剣勝負になるのでは、などと思うからです。

コンテスト部門のグランプリに輝いた伊藤清治さんの「台風一過」と題する、濁流が笠雲のかかった富士山に向かって挑むように跳ねる作品の評は――
「納得できる飛沫のチャンスを待ち続けた執念に敬意を払う。日本の気象の複雑さも表し、緊張感がある」

金賞「味覚の秋」(酒井平八さん)には「斜光線で柿の木を立体的に見せるなどスキのない構図。非凡なセンス」。
富士山を背景にアオサギの巣を写した銀賞の「巣立ちの頃」(星野輝一さん)には「よくぞ見つけた。富士山を取り巻く生物の多様性を訴える重要な作品」と評しています。

銅賞の飯田龍治さん「秋の気配」には「シャッタースピードを1/15秒にすることで風の動きが表現され、富士山の涼しさがみえてくる」とありました。

もちろん、評には称賛だけではなく、提案・注文もあります。
「素晴らしい構図だが、遠くの人物の姿が中途半端。粘ればもっといいタイミングがあったのでは」「余計な要素を入ると焦点がぼけてしまう」「富士山と桜並木のバランスは絶妙だが、手前の大きな日陰が春の優しい日差しの印象を弱めている」

富士をバックに藤の花を大きく入れた作品には「富士山に負けないだけのボリュームたっぷりな藤が素晴らしい。欲を言えば、藤の花をもっと画面からはみ出るような構図にして、あふれんばかりの藤の花をイメージさせれば文句なしに良かった」
まさに僕が学ぶ絵の世界と同じ。大いに勉強になりました。

    
    銅賞 「登山道」 鈴木 勝

銅賞 「夕照に染まる」 鈴木豊


銅賞 「秋の気配」 飯田龍治






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