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高知への旅で癒されるひとつが、子どもたちに絶大な人気がある絵本作家で漫画家・やなせたかしさんの作品の数々。土讃線には車両の内も外もアンパンマンとその仲間たちの絵がいっぱいの列車が走ります。なかでも、特急列車だと高知駅のひとつ手前の停車駅・後免駅のホームに立つ「ごめんえきお君」と、詩碑「ごめん駅でごめん」は、とりわけ印象的です。
「ごめんごめんごめん」。詩を何度も読み返しているうち、すごく素直な気持ちになっている自分に気付きました。
アンパンマンのおとうさんであるやなせさん(本名・柳瀬 嵩。94歳になられたから、おじいさんといった方がいいかな?)は高知県出身。
後免駅のある後免町(現・南国市)の小学校から高知市内の中学、高校へと進みました。
故郷に対する思いは強く、やなせたかし記念館(愛称・高知アンパンマンミュウジアム)をはじめ、街角や後免駅が始発の土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線にある20の駅すべてで、可愛いキャラクターたちの「やなせワールド」が迎えています。後免駅の次の後免町駅は、やなせさんによって「ありがとう駅」の愛称がつけられました。
高知市内を走る路面電車の前面に掲げた行き先表示「ごめん」の平仮名文字に、観光客が「土佐は電車まで礼儀正しい」と感心したとか、楽しい話題になる「ごめん」。この地名「後免」は、江戸時代、土佐藩の奉行職だった野中兼山が用地を造成して入植者に土地を与え、租税や諸役を免除することで商業地域として発展させたのが起こりと言われています。
やなせさんらの尽力によって進む街づくり。
「素直に『ごめん』『ありがとう』を言える町」「少年の心になれる町」「優しい心になれる町」などのキャッチフレーズ。「ごめん」の言葉は、相手に対する謝罪というより、相手を思いやる言葉というわけでしょう。
ことしは大きな声で「ごめんなさい」と叫ぶ「第1回ごめんな祭」も催されました。
こんなキャッチフレーズや祭りが、土讃線に乗って全国に広がればいいな、と思うのはアンパンマンだけではないでしょう。<o:p></o:p>
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