1月4日 スポーツ報知
早大が史上最大の大激戦に競り勝ち、史上3校目の大学駅伝3冠を達成した。6区の高野寛基(4年)が東洋大を逆転して首位に浮上すると、7区三田裕介(3年)が広げたリードを守り切り、10時間59分51秒の大会新記録で優勝。2位・東洋大と21秒差の大会史上最も僅差な戦いを、スターぞろいの下級生と“雑草集団”の4年生で制した。「あの36秒がなかったら勝ててなかった」。早大の渡辺監督が、いの一番に示した勝因は、出場した4人の4年生の中で初めて駅伝デビューした高野寛基の6区の力走だった。東洋大との一騎打ちで首位を奪い、36秒差で7区につなげたタスキリレーだ。激しいつばぜり合いで、15・5キロ過ぎには凍結した路面に右足を取られて転倒。左ひじ、尻に擦り傷を作りながらも後続につなげた。
充実戦力の早大だが、チーム内での4年生の立場は肩身の狭いものだった。大学駅伝2冠のレースに出場した4年生は今回の中では5区の猪俣英希だけ。だが、1年・志方文典、2年・佐々木寛文がけがで欠場。最初で最後に意地を見せた高野は「東洋大に勝ちたいという思いで走った。前夜は心臓が破裂しそうなぐらい緊張した」。就寝前には、ふさぎ込む佐々木から頭を下げられ「落ち込むなよ。お前の分まで頑張ってくる」と約束して、路肩に雪が残る山下りに挑んだ。本来ならば高野が主将になる予定だった。だが、寝坊や遅刻癖があるため見送りにされ、昨年の夏合宿では初めてBチーム落ち。どん底からはい上がり、9月末に指揮官に「頼む」と6区を託された。そんな“雑草入魂”の走りが後続に連鎖。
渡辺監督は「エントリーした4人の4年生全員を起用したことが逆にチームの団結を深めた。箱根には4年生の力が結集しないと勝てないというところがある」と力説した。主将とアンカーの重圧を背負い最終区を21秒差で逃げ切った中島賢士(4年)は「本心は(重圧で)怖かったが、高野の力強い走りに勇気づけられた。自分も最後の最後にキャプテンらしい仕事ができた」と話すと泣いた。貴重な「36秒」は、18年ぶり総合V、そして早大初の大学駅伝3冠を呼び込む起爆剤となった。8、9、10の復路3区全てで区間賞を奪い猛追してきた東洋大を総合力で退けた、団結精神は後輩たちの心に響いた。次期主将の八木勇樹(3年)は「みんなの汗が染みこんだタスキの重さを感じた」と話した。魂のタスキは、しっかりと受け継がれる。
あのWが眩しすぎでしたね。伝統は受け継がれるということです。やはりお正月はこれを見ないと始まった気がしませんからね。その一方で箱根駅伝の復路を見ながらもう少しで仕事が始まるんだということを自覚する時間でもありますが…今年の箱根は本当に面白かったです。山の神が不調と言われながらもしっかりと存在感を示しましたし、最後のシード権争いは稀に見る激闘でしたし、名門日大が繰り上げスタートになるなど、今年も波乱が起きましたね。総合力と勝利への執念で優勝した早稲田大学には本当におめでとうございますと言いたいです。また、最後にコースを間違えながらも挽回した国学院の皆さんにもシード獲得おめでとうございますと言いたいです。個人的に一番印象に残ったのは上武大学のアンカーの選手ですかね。何十キロも走って相当疲れていたと思いますが、走り終わると深々とコースに一礼するあの姿にスポーツマンシップと言うか、人間の器の大きさを感じましたね。すべては箱根のためにと、一生懸命練習してきたランナーの晴れ舞台は今年も多くの感動がありました。また、来年に向けて厳しい戦いが始まっていると思いますが、お正月の風物詩ですので、来年もまた、感動を与えていただきたいですね。
早大が史上最大の大激戦に競り勝ち、史上3校目の大学駅伝3冠を達成した。6区の高野寛基(4年)が東洋大を逆転して首位に浮上すると、7区三田裕介(3年)が広げたリードを守り切り、10時間59分51秒の大会新記録で優勝。2位・東洋大と21秒差の大会史上最も僅差な戦いを、スターぞろいの下級生と“雑草集団”の4年生で制した。「あの36秒がなかったら勝ててなかった」。早大の渡辺監督が、いの一番に示した勝因は、出場した4人の4年生の中で初めて駅伝デビューした高野寛基の6区の力走だった。東洋大との一騎打ちで首位を奪い、36秒差で7区につなげたタスキリレーだ。激しいつばぜり合いで、15・5キロ過ぎには凍結した路面に右足を取られて転倒。左ひじ、尻に擦り傷を作りながらも後続につなげた。
充実戦力の早大だが、チーム内での4年生の立場は肩身の狭いものだった。大学駅伝2冠のレースに出場した4年生は今回の中では5区の猪俣英希だけ。だが、1年・志方文典、2年・佐々木寛文がけがで欠場。最初で最後に意地を見せた高野は「東洋大に勝ちたいという思いで走った。前夜は心臓が破裂しそうなぐらい緊張した」。就寝前には、ふさぎ込む佐々木から頭を下げられ「落ち込むなよ。お前の分まで頑張ってくる」と約束して、路肩に雪が残る山下りに挑んだ。本来ならば高野が主将になる予定だった。だが、寝坊や遅刻癖があるため見送りにされ、昨年の夏合宿では初めてBチーム落ち。どん底からはい上がり、9月末に指揮官に「頼む」と6区を託された。そんな“雑草入魂”の走りが後続に連鎖。
渡辺監督は「エントリーした4人の4年生全員を起用したことが逆にチームの団結を深めた。箱根には4年生の力が結集しないと勝てないというところがある」と力説した。主将とアンカーの重圧を背負い最終区を21秒差で逃げ切った中島賢士(4年)は「本心は(重圧で)怖かったが、高野の力強い走りに勇気づけられた。自分も最後の最後にキャプテンらしい仕事ができた」と話すと泣いた。貴重な「36秒」は、18年ぶり総合V、そして早大初の大学駅伝3冠を呼び込む起爆剤となった。8、9、10の復路3区全てで区間賞を奪い猛追してきた東洋大を総合力で退けた、団結精神は後輩たちの心に響いた。次期主将の八木勇樹(3年)は「みんなの汗が染みこんだタスキの重さを感じた」と話した。魂のタスキは、しっかりと受け継がれる。
あのWが眩しすぎでしたね。伝統は受け継がれるということです。やはりお正月はこれを見ないと始まった気がしませんからね。その一方で箱根駅伝の復路を見ながらもう少しで仕事が始まるんだということを自覚する時間でもありますが…今年の箱根は本当に面白かったです。山の神が不調と言われながらもしっかりと存在感を示しましたし、最後のシード権争いは稀に見る激闘でしたし、名門日大が繰り上げスタートになるなど、今年も波乱が起きましたね。総合力と勝利への執念で優勝した早稲田大学には本当におめでとうございますと言いたいです。また、最後にコースを間違えながらも挽回した国学院の皆さんにもシード獲得おめでとうございますと言いたいです。個人的に一番印象に残ったのは上武大学のアンカーの選手ですかね。何十キロも走って相当疲れていたと思いますが、走り終わると深々とコースに一礼するあの姿にスポーツマンシップと言うか、人間の器の大きさを感じましたね。すべては箱根のためにと、一生懸命練習してきたランナーの晴れ舞台は今年も多くの感動がありました。また、来年に向けて厳しい戦いが始まっていると思いますが、お正月の風物詩ですので、来年もまた、感動を与えていただきたいですね。