前回から続く。その不況から逃れるための一時しのぎに政府は国債を発行するわけです。現在日本の国の借金は1千兆円を超えたと言われています。
日本の長期債務、借金は他の国に類を見ない、GDP比150%という異常な額に膨れ上がっています。返すメドすらたたぬこの借金は、すべて私たちの子孫に付回しされます。現役世代にはこの異常な国家財政に対する責任があるわけですがその原因を突き止めることなく、不況になれば国債を発行して一時しのぎの経済を回復させる。
本来は今まで書いてきたように不況の原因は一部の人達が交換財としての貨幣を保存してしまうために起こったことです。本来の解決策は保存してしまう人たちから富裕税として市中に戻せば解決するわけですが、自分が稼いだカネをなぜ税金で搾り取られねばならないのかと言う不満が残ります。ですが稼いだカネそれは市中から人々が必要としている交換財としてのお金を吸い上げているわけです。
一つの大きなパイ、それを市中の交換財とすればその限られたパイをより多く少数の人が持っていってしまえば、後の残りを皆で分けなければならないことになりますが、そのおこぼれさえあずかれないない人たちもいると言うことです。つまり労働できない人、失業者には国債を積み上げてもその恩恵がないことです。
経済が低迷し当然株が下がっている状態でも儲ける人がいると言うこともあります。ここでひとつの例題を引用して見ます。株式の逆張りという手法です。
これは 『逆張り投資の有効性」と言う文章から引用しました
例えば、2008年にはビルゲイツを抜いて世界一の大富豪になった米国の投資家ウォーレン・バフェットは、典型的な逆張り方の投資家です。バフェットは、本来高い価値があるのに割安で放置されている株を買い付けるスタンスを貫いています。バフェットが運営する投資会社・バークシャーハサウェイは、1965年から2007年末までで年平均21.1%もの利益を生み出しています。これはアメリカ版平均株価指数であるS&P500指数の同期間の利回り(10.3%)の2倍強にもなります!40年以上という長期間にわたり、これだけ高いパフォーマンスを上げている投資ファンドは、他には存在しません。ウォーレンバフェットは、世界一の投資家だと多くの人達から認められている存在なのです。
バフェットのほかにも、ピーター・リンチやジム・ロジャースなど、投資の世界で大成功を収めた人達は、その大半が割安な投資対象に集中的に投資する、逆張り型の投資を行っていました。投資だけで大富豪に成り上がった人達がこぞって逆張りスタイルなのですから、それだけで逆張り投資の正しさが証明されているようなものですよね。
ここで楢篠のコメント
ここで考えなくてはいけないのはこのときの市中の経済状況は極端に悪いことです。当然株は下がっているわけです。彼らは政府がその状態を国債を発行して、やがては経済を活性化させると読んでいるわけです。もしここで政府が何らかの経済対策をとらなければ、失業者は増大し企業は耐え切れなくなって倒産していく。より不況がどんどん進んで国民の不満が増大する、だから限界に来ている不況、国債を発行しても経済対策をするだろう。そこでヘッジファンドは割安で放置されている株を買い付け、逆に庶民が不況で苦しんでいる時に儲けているわけです。その儲けとは…
最初市中のカネを少数の人達がさらっていった所から始まっています。交換財としてのカネが市中から無くなった状態、株は下がり人々は心理的にも不況を体感するわけです。そこでヘッジファンドはやがて政府が国債を投入し、景気を上げざるを得ないと判断できるわけです。景気が上向けば現在安くなっている株を今のうちに買っておく。当然そこには先物も入っているわけです。
このような状態ではいくら国債を発行し市中につぎ込んでも砂に水を撒くように水はすぐ消えてしまいます。これが今の現状ではないでしょうか。
そして彼らが言う投資、それはカネにカネを生ませていると言う手法にすぎません。そしてそれによって市中から交換財としての貨幣をかすみ取って行く。そこから禿げたかファンドといわれるゆえんだと言えます。『 カネにカネを生ませる=市中のカネがより減少する』そして儲けた金を税金逃れで海外に…
タックスヘイブンは単なる脱税ではない『伊吹太歩,Business Media 誠http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1307/18/news001_2.html』より転載
こうしたタックスヘイブンの現状について、英フィナンシャル・タイムズ紙などで活躍するタックスヘイブンに詳しいジャーナリストのニコラス・シャクソンに話を聞いた。タックスヘイブンについての彼の著書『TRESURE ISLAND』は、ノーベル経済学賞を受賞者である経済学者ポール・クルーグマンが「興味深く恐ろしい」本だとして、ニューヨークタイムズ紙の自らのコラムで題材にしたほどだ。
シャクソンは、日本の国税庁による発表に「そうなのか! それはすごい発表じゃないか」と驚きを隠さない。そして、「今取材を続けている本で間違いなく日本についてさらに調べるつもりでいる。ただ取材にはあと2、3年かかってしまいそうだけどね」と笑った。以下、シャクソンへのインタビューだ。
――世界的にどれほどの影響があるのか?
シャクソン: 国際的に、とてつもなく大きな影響がある。タックスヘイブンの問題は、ただ単に脱税というだけではない。さまざまな法律に違反する。税法、刑法、金融規制法など、こうしたすべてのものに違反する現象だ。自国のルールを無視してカネを持ち去っている。
タックスヘイブンは世界経済の『副次的なもの』と見られがちだが、取材の早い時期で、この問題は世界経済の中心にあるのだと気付いた。もうひとつ重要なのは、タックスヘイブンはみんなが想像するような小さな島というのに限らないことだ。アジアでは香港がいい例だ。
――タックスヘイブンの国々にとって、ニューヨークやロンドンは「上客」だということだが、日本はどうか?
シャクソン: 日本については、実のところ詳細まで調べていない。でも興味はあり、もっと調べる時間があればと思っている。ほかのアジア諸国もそうだ。
タックスヘイブンの問題が日本にも重大な影響を及ぼしていることは間違いない。国際的にも注目されたオリンパスのケースがそれを物語っている。あの件にはケイマン諸島が関わっていた。だから、日本にも大きな影響があると考えている。
金融緩和がタックスヘイブンを活性化させる
全世界の富の、少なく見積もっても4分の1は、タックス・ヘイヴン(課税を著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域)に富を移し、税を免れている
。
日本の長期債務、借金は他の国に類を見ない、GDP比150%という異常な額に膨れ上がっています。返すメドすらたたぬこの借金は、すべて私たちの子孫に付回しされます。現役世代にはこの異常な国家財政に対する責任があるわけですがその原因を突き止めることなく、不況になれば国債を発行して一時しのぎの経済を回復させる。
本来は今まで書いてきたように不況の原因は一部の人達が交換財としての貨幣を保存してしまうために起こったことです。本来の解決策は保存してしまう人たちから富裕税として市中に戻せば解決するわけですが、自分が稼いだカネをなぜ税金で搾り取られねばならないのかと言う不満が残ります。ですが稼いだカネそれは市中から人々が必要としている交換財としてのお金を吸い上げているわけです。
一つの大きなパイ、それを市中の交換財とすればその限られたパイをより多く少数の人が持っていってしまえば、後の残りを皆で分けなければならないことになりますが、そのおこぼれさえあずかれないない人たちもいると言うことです。つまり労働できない人、失業者には国債を積み上げてもその恩恵がないことです。
経済が低迷し当然株が下がっている状態でも儲ける人がいると言うこともあります。ここでひとつの例題を引用して見ます。株式の逆張りという手法です。
これは 『逆張り投資の有効性」と言う文章から引用しました
例えば、2008年にはビルゲイツを抜いて世界一の大富豪になった米国の投資家ウォーレン・バフェットは、典型的な逆張り方の投資家です。バフェットは、本来高い価値があるのに割安で放置されている株を買い付けるスタンスを貫いています。バフェットが運営する投資会社・バークシャーハサウェイは、1965年から2007年末までで年平均21.1%もの利益を生み出しています。これはアメリカ版平均株価指数であるS&P500指数の同期間の利回り(10.3%)の2倍強にもなります!40年以上という長期間にわたり、これだけ高いパフォーマンスを上げている投資ファンドは、他には存在しません。ウォーレンバフェットは、世界一の投資家だと多くの人達から認められている存在なのです。
バフェットのほかにも、ピーター・リンチやジム・ロジャースなど、投資の世界で大成功を収めた人達は、その大半が割安な投資対象に集中的に投資する、逆張り型の投資を行っていました。投資だけで大富豪に成り上がった人達がこぞって逆張りスタイルなのですから、それだけで逆張り投資の正しさが証明されているようなものですよね。
ここで楢篠のコメント
ここで考えなくてはいけないのはこのときの市中の経済状況は極端に悪いことです。当然株は下がっているわけです。彼らは政府がその状態を国債を発行して、やがては経済を活性化させると読んでいるわけです。もしここで政府が何らかの経済対策をとらなければ、失業者は増大し企業は耐え切れなくなって倒産していく。より不況がどんどん進んで国民の不満が増大する、だから限界に来ている不況、国債を発行しても経済対策をするだろう。そこでヘッジファンドは割安で放置されている株を買い付け、逆に庶民が不況で苦しんでいる時に儲けているわけです。その儲けとは…
最初市中のカネを少数の人達がさらっていった所から始まっています。交換財としてのカネが市中から無くなった状態、株は下がり人々は心理的にも不況を体感するわけです。そこでヘッジファンドはやがて政府が国債を投入し、景気を上げざるを得ないと判断できるわけです。景気が上向けば現在安くなっている株を今のうちに買っておく。当然そこには先物も入っているわけです。
このような状態ではいくら国債を発行し市中につぎ込んでも砂に水を撒くように水はすぐ消えてしまいます。これが今の現状ではないでしょうか。
そして彼らが言う投資、それはカネにカネを生ませていると言う手法にすぎません。そしてそれによって市中から交換財としての貨幣をかすみ取って行く。そこから禿げたかファンドといわれるゆえんだと言えます。『 カネにカネを生ませる=市中のカネがより減少する』そして儲けた金を税金逃れで海外に…
タックスヘイブンは単なる脱税ではない『伊吹太歩,Business Media 誠http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1307/18/news001_2.html』より転載
こうしたタックスヘイブンの現状について、英フィナンシャル・タイムズ紙などで活躍するタックスヘイブンに詳しいジャーナリストのニコラス・シャクソンに話を聞いた。タックスヘイブンについての彼の著書『TRESURE ISLAND』は、ノーベル経済学賞を受賞者である経済学者ポール・クルーグマンが「興味深く恐ろしい」本だとして、ニューヨークタイムズ紙の自らのコラムで題材にしたほどだ。
シャクソンは、日本の国税庁による発表に「そうなのか! それはすごい発表じゃないか」と驚きを隠さない。そして、「今取材を続けている本で間違いなく日本についてさらに調べるつもりでいる。ただ取材にはあと2、3年かかってしまいそうだけどね」と笑った。以下、シャクソンへのインタビューだ。
――世界的にどれほどの影響があるのか?
シャクソン: 国際的に、とてつもなく大きな影響がある。タックスヘイブンの問題は、ただ単に脱税というだけではない。さまざまな法律に違反する。税法、刑法、金融規制法など、こうしたすべてのものに違反する現象だ。自国のルールを無視してカネを持ち去っている。
タックスヘイブンは世界経済の『副次的なもの』と見られがちだが、取材の早い時期で、この問題は世界経済の中心にあるのだと気付いた。もうひとつ重要なのは、タックスヘイブンはみんなが想像するような小さな島というのに限らないことだ。アジアでは香港がいい例だ。
――タックスヘイブンの国々にとって、ニューヨークやロンドンは「上客」だということだが、日本はどうか?
シャクソン: 日本については、実のところ詳細まで調べていない。でも興味はあり、もっと調べる時間があればと思っている。ほかのアジア諸国もそうだ。
タックスヘイブンの問題が日本にも重大な影響を及ぼしていることは間違いない。国際的にも注目されたオリンパスのケースがそれを物語っている。あの件にはケイマン諸島が関わっていた。だから、日本にも大きな影響があると考えている。
金融緩和がタックスヘイブンを活性化させる
全世界の富の、少なく見積もっても4分の1は、タックス・ヘイヴン(課税を著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域)に富を移し、税を免れている
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