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JKの退任と、W杯のハテナ。

2011年10月13日 18時09分25秒 | レフリー
 こんにちは
 今週末は雨だそうですね…僕は土日連戦で、県花園予選1回戦と関東大学リーグ戦のレフリーがあります。リーグ戦の方は人工芝のグラウンドですが、花園予選は土のグラウンド(高校の校庭)です。ジャージのチョイス気を付けなければなりませんね。白なんて使ったら大変なことになりますでしょう
 チームで、白のジャージ使っているところって、あまりみないですよね。理由は汚れが目立つからでしょう。大学なら天理くらいしか聞いたことがありません。そこでレフリーは白のジャージを良く使います昨年度2010-2011シーズンでは、日本協会公認A級A1級用にも、僕たちA2級以下のレフリー用にも、カンタベリー新作レフリージャージとして白が用意されていました。白は本当に重宝します僕の中でファーストジャージですかね。次に重宝するのは緑、黄色といったあたりでしょうか。しかし緑は、2008年に明るい緑が発売されて以来、フォレストグリーン(暗い緑)が2009年に発売されたのみでそれ以後A2級以下レフリーへの用意がありません。そして僕は2008グリーンを買い損ねてしまったので、2009フォレストグリーンを使っているのですが、これ、被るのです。フォレストグリーンなので黒系統とあまり判別がよくない。そんなわけで、明るいグリーンほど使い勝手がよくありません
 今年、2011カンタベリーレフリージャージの新色は「ネイビー」と「ワラビーズオレンジ」です。これまた被りやすい色を…



 日本代表を5年間にわたって指導してきた、ジョン・カーワンHCが退任しました。2勝を目標に掲げた今W杯は1分3敗に終わっています。ニュージーランドに実質Bチームをあてたことなど、大会に入ってからの批判も聞かれたJK(ジョン・カーワン)。以下日本協会Webページでコメントしています。
 “◎日本代表 ジョン・カーワン ヘッドコーチ
「日本ラグビーとともに、大変有意義な年月を過ごすことができました。就任してからの5年間で成し遂げた、チームの成長や成績を大変誇りに思います。私自身、この後も日本ラグビー発展のため、お役に立てることがあれば喜んで協力してまいります。
5年の間、ヘッドコーチの業務を行うにあたりサポートいただいた皆様、ありがとうございました」

 (日本協会ニュース http://sakura.rugby-japan.jp/japan/2011/id11451.html より)

 5年間、お疲れ様でした。ニュージーランド出身であるJKにとって、早春に起きた母国NZクライストチャーチでの地震、そして日本の東日本大震災という中でのW杯参戦となり、安定しない気持ちの中での業務であったと思います。
 またどこかのチームの指揮をとられるでしょうが、強豪チームの指揮官となった折には、ぜひ日本代表と対戦してあげてください!(笑)



 さてW杯といえば。毎年恒例で行われているレフリー研修が先日あり、もちろん話題はW杯一色。今年はワールドカップイヤーでありルールやルーリングの大幅な改正・変更はありません。そこで話題はW杯レフリングにつきます。フランス戦のはなし、トンガ戦アレジのシンビンのはなしもでました。
 ここに書いておきたいと思った話をひとつ、ふたつ。W杯とはもちろん世界最高レベルのラグビーをやっているところです。もちろんレフリーも世界最高の人たちがあつまって、試合をさばいています。
 そんなW杯で、いろいろなことが起きています。「これ、ペナルティじゃないの?」「なんでこんなに厳しいの?」疑問は尽きませんが、その中で非常に納得させられたことがあります。まず、

 「なぜW杯は、ハイタックルに甘いの?」
 ハイタックルは昨年から厳罰化が進み、危険性の認められるものに関しては1発イエローも珍しくなくなっています。これは当然、ラグビーの安全第一を考えてのことです。
 でも今W杯大会、ハイタックル甘くないですか?選手けっこう上にタックルいっているのに、イエローどころかペナルティすらないこともありませんか?
 これに対する回答は明快。ワールドカップだからです。選手のフィジカルレベルもスキルも全然違う。世界最高に屈強な選手たちです。ハイタックル厳罰化は、あくまでも選手の安全を考えてのこと。W杯では、少々のハイタックルでも選手に危険は及ばない、と考えられたのではないでしょうか、ということです。
 ですから、国内では大学対抗戦もトップリーグも、引き続きハイタックルには厳しいはずです。国内ラグビーはあいにくW杯ほどスキルの高いカテゴリーではないのですから。

 「なぜ『故意の反則』に、カードの判断が厳しいのか」
 一般的にカードというと、先述のハイタックルのような危険なプレー、ファールプレー、不行跡などスポーツマンシップに反する行為や、反則の繰り返しなどに科されるというイメージが強いもの。故意の反則といっても、結局は悪質性に帰着するわけですなわちそれはスポーツマンシップに反する行為です。ですから悪質な故意の反則にしかカードは切られれないというイメージがあると思います。
 しかしW杯では、故意の反則に対するカードの判定が異常に厳しい。先のトンガ戦アレジのオフサイドもそうです。あれはオフサイドの判定自体が怪しいという話でしたが、もしあれが確かにオフサイドだったとしても、インターセプトを狙ったあまりのオフサイドで故意の反則とはなかなかに厳しい。なんででしょうか。
 それは、レベルの高いラグビーであるほどトライが取りにくいからなのです。W杯なんて決勝などはPG合戦になってる様相は容易に目に浮かぶわけで、とにかくトライが取りにくくなっている。しかしPG合戦で決してしまうのはラグビーとしてエキサイティングではない。ダイナミックなラグビーを促すためにも、トライを取ってもらわないといけない。そこで、トライにつながる攻撃を乱すような、故意の反則には厳しい判断がとられているのだそうです。
 ですから、国内ラグビーで故意の反則に対しあそこまで厳しいカードの判定はないでしょう。もちろん、いけないことですよ。でもペナルティを与えるだけでもトライが取れるラグビーのレベルです。

 よく、クラブや大学生、高校生の試合などで「このプレートップリーグではOKだったのに!」とか、「W杯では吹かれてたぞ!」みたいな声がありますね。確かに、ラグビーの根本的なところでは国内トップリーグでもW杯でもクラブでも同じです。でも、ペナルティの適用といった点で、W杯やトップリーグと同じにする必要ってないですよね。W杯にはW杯の、クラブにはクラブの吹き方があるわけです。誤解を恐れずにいいますと、トップリーグやW杯の基準を、そのままクラブや高校大学に適用することに無理があるのです。別にクラブを馬鹿にして言っているのではないですよ。それだけ、W杯やトップリーグのレベルが(相対的に)高すぎるのです。



 国内ラグビーは大学対抗戦、リーグ戦、トップイーストリーグ。10月29日にはこれらに遅れて、ついにジャパンラグビートップリーグが開幕します!こちらも見逃せませんよ~



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2 コメント

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Unknown (ruki)
2011-10-18 17:40:06
先日、地元のグラウンドで社会人の試合があり観戦しましたが、TVの位置からとサイドから見るラグビーは全然違いますね…(笑)
TVではわかっても現場にいると全くわからず、レフリーの方は凄い!と感じました。

W杯、準々決勝・準決勝とスピードもパワーもレベルが上がり虜になって見ていますが…。
先日のニュージーランドVSオーストラリア戦!
楽しみに観ようと録画を再生したら…『まもなく…』番宣のような番組を録画していてショックで落ち込んでいました…。
ソニーのプレイを見たかった。
それは (kuwahuru)
2011-10-20 20:44:20
>rukiさん

 僕もそれはレフリーを始めたときに思いました。今でも、たまに思います
 テレビで見ていると手にとるように反則が見えるのですが

 W杯NZL-AUS、それは悲劇ですね…でも僕も録画した割にはなかなか時間がなくて見られずにいます。日曜日の決勝までにはみたいところなのです

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