水兵本部広報局

明治時代の大日本帝国海軍 海兵隊について、これまで調べた事等を紹介するブログです。

海兵士官常服

2017-10-14 17:00:26 | 絵とか
色々忙しくて更新が滞ってました。
さて、本日紹介するのは随分前に描いた海兵士官常服のイラストです。
前回書いた略服の差分なんですがね。
手前の椅子に座っているのが佐官、奥で立っているのが尉官です。


こちらは砲兵科。
端の色が兵科色の赤色です。
どことなく米海兵隊のブルードレスを思わせるデザインです。
海兵士官の軍服は大禮服、常服、略服すべて紺羅紗で作られており、袖章や胸飾りによる区別以外は大佐から少尉補に至るまでほぼ同様の形をしています。
大禮服は常服と大差が無く、襟に金線が付され、金ボタンが10個に増える程度の違いしかありません。
砲兵科の金ボタンは桜花と3つ重ね並べた野砲の図柄が特徴で常服は8個です。
少佐の袖章は3本の中線で表され、中線の幅は4分5厘で線と線の間は1分5厘程の幅が空けられました。
剣帯は大礼帯と同様のものを用いていますが、明治7年9月に白帯に改正されました(2枚目)
バックルの意匠は佐尉官ごとに区別されており、尉官は銀色の櫻花、佐官は銀色の五三の桐が付されました。
共通点としては、縁の二重輪の間に「日本海砲兵隊」と刻印されている点で、歩兵科は「日本海歩兵隊」と刻印されていました。


続きまして歩兵科です。
この絵は袖章の関係で両名とも少尉補です。
兵科色の黄色に変わるだけで印象がガラッと変わります。
常袴の赤線の幅は砲兵科よりも細く四分五厘になります。
少尉補の常帽は尉官の常帽から金線を取り払ったものになっています。
金ボタンは桜花と3つ重ね並べた小銃の図柄で個数は上に同じ。
少尉補の袖章は各兵科の金ボタン3個を三角形に並べたものです。
黄色になるだけで印象がガラッと変わります。