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新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

愚者のエンドロール

2013年05月22日 | 読書
古典部シリーズ「愚者のエンドロール」は素晴らしい。まさに「虚無への供物」につながるアンチミステリの傑作。本音でいけば、「虚無」が名作であることは理解できても、「愚者」のがはるかに好きである。えるちゃんの存在が大きい。

しかし、大監督ならいざ知らず、シナリオ完成しないまま撮影開始なんて有り得ないのだが、高校生の文化祭ならありうる……という所が最大のトリックかな。

「仕事にも役立つ」と、新社会人(たぶん)の文学少女さんにも薦めた。答えがそこに書いてあるのに、素直にそう受け取れない。校正の時に、文章の表現にこだわるあまり、肝心の誤字に気がつかないなんてことはしょっちゅうだね。

「少年探偵団」シリーズを卒業して、最初に手にしたミステリは、名探偵ホームズで小学生6年のときだ。大穴でも当てたのか、ごきげんな親父が、「ホームズが読みたい」というと、本屋にあった延原訳の新潮文庫を全巻買ってくれた。またたくまに読んでしまい、1カ月後にはクリスティやクイーンに手を伸ばしていた。しかし「孤島の鬼」「陰獣」で乱歩を再発見する。叙述トリックの初出は、クリスティでなく、乱歩のデビュー作「二銭銅貨」である。これは児童向けにも収録されていた。


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