新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃんとお父さんの日々。

『なつぞら』とあの作品たち

2019年09月05日 | コミック/アニメ/ゲーム
 以前お世話になった海外滞在の方が、講演旅行で一時帰国するという。講演会のご関係者に、「何かアイデアはないか」と意見を求められ、最近話題の作品から日韓情勢まで、長いメールを書いた。

 「使える所は何でも使ってください」ということで、メールの内容について言及することは、今後もない。ただ、講演のネタになることはまずないと思われる、極私的なエピソードの「さわり」だけなら、書いても差し支えはないかと思う。

 『風の谷のナウシカ』でブレイクする以前から、母と私は、宮崎駿の大ファンだった。『未来少年コナン』の感動は、それだけ大きかった。私は宮崎の名前はまだ知らなかったが、母はスタッフの名前もチェックしていたようだ。まんが家になったいとこいわく、母は「先見の明」の持ち主のかなりの「オタ」であったという。いとこは、私が母に買い与えられた『ピーナッツ』や『ピーター・ラビット』のコレクションに驚嘆していた。すべて初版で、当時はどちらもそんなに有名でなかったのだ。そういえば、母は手塚版ムーミンをさんざん酷評していたが、トーベ・ヤンソンのオリジナルを知っていたらしい。

 『紅の豚』で幻滅してからは、私はジブリから遠ざかった。『風立ちぬ』を観に行ったのは、宮崎駿が引退すると聞いたからで、「最期くらいは看取るか」というような気分だった。

 母のジブリ愛は死ぬまで不変であったらしい。30代半ばで、母はある作家に弟子入りし、その縁で網野歴史学にハマり、『もののけ姫』も観に行ったようだ。

 しかし、あれだけ宮崎駿が大好きだった母も、ある作品だけは、絶対に認めようとしなかった。私は見たかったのに、すぐにチャンネルを変えてしまうのだ。

 偶然だが、メールを送った人は、この作品の原作者とつながりのある方である。そして、母はこの原作の翻訳者と、間接的に接点があり、それが幼児期のトラウマに結びついていたことを、最近になって知った。

 作品のタイトルさえ見たくなかったのも、今なら理解できる。もちろん作品に罪はない。新訳もあるようだから、いつか読んでみようと思う。

 連続テレビ小説の『なつぞら』のオープニングアニメは素晴らしい。同僚の娘さんもこのアニメが大好きで、スキップさせてくれないらしい。私も、昼の社員食堂で、本編は見なくても、このアニメだけは見て席に戻ることが多い。モデルになった奥山玲子さんが手がけたのは、子どもの頃大好きだった作品ばかりだ。紙に鉛筆を走らせ絵を描く廣瀬すずを見て、「そうか、自分はこの人に育てられたんだな」と思うのも、「パブみ」の一種なのだろうか。『海街Diary』や『ちはやふる』しか知らないけれど、本当にいい役者になった。


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