6月29日の土曜日は、北堀江のアートハウスさんにやってきました…!
実はきょうは…
絵本作家のH@Lさんの新刊『サヨナラのきもち』出版記念の個展なのです…!
猫さんを主人公にした作品では、
『とらきちのいいところ』『ニャンタクロース』に続く三作目になるのでしょうか…
きょうは午後1時から1時間だけ在廊されるとぃうことだったので、ぉ邪魔しました…
なんと、絵本をぉ買い上げの方に、似顔絵を描いてぃただけるんだそうです…!
H@Lさんとの出会いは、あべのハルカス美術館で買わせてぃただいた、黒猫さんポストカード『あそぼ』でした…
それは「地域猫」の「クロちゃん」とぉ友だちになれたのと同時期でした…クロちゃんも、今年8歳の黒猫の女の子です…
「アンチ猫体質」の父にも懐いてくれた地元の黒猫さんの娘さんのようで、おやこ二代のつきあいになります…
クロちゃんと出会ってから、猫カフェに保護されたトッポギくん、グレーちゃん三兄弟、ミミちゃん、そして摩耶山の山猫・マヤーちゃん(マヤーは沖縄のことばで「猫」とぃう意味です…)と、猫さんの友だちが増えました…
今は摩耶山の中腹に暮らすマヤーちゃんと遊びに、毎週ぉ山に通ってぃます….これもH@Lさんの絵本に出会ったことがきっかけです…
H@Lさんにマヤーちゃんの写真を見てぃただいて、似顔絵まで描いてぃただけたのなら、どんなにすてきでしょう…
だから私も出かけることにしたのです…!
「サヨナラねこ」ちゃんのぬいぐるみブローチ、アクリルスタンド、クリアファイルも新登場です…!
どれもかわいい…! また宝物が増えてしまいました…
『サヨナラのきもち』は、森に置き去りにされた猫ちゃんが、大好きな家族を探しに冒険に出かけるものがたりです…
しかし、最後に、「ニャーオ…」と文字が入るだけで、この絵本には文字がぁりません…
ページをめくるうちに、私はオーストラリアの絵本作家ショーン・タンさんの「究極の文字なし絵本」『アライバル』(The ARRIVAL)を思い出しました…
『アライバル』原著は2006年初版、日本語版は、2011年3月の東日本大震災直後に発行されました…
今はもう閉店してしまった地元の本屋さんでこの本を手に取った父は、ページを開いた瞬間、魂を鷲掴みされるような深い感銘を受け、すぐにレジに直行したそうです…
幼いころから、私はこの絵本を繰り返し読んできました…
『アライバル』は不思議な人たちと、不思議な生きものたちが暮らす、不思議の国が舞台の物語です。主人公の男性は、故郷が思わぬ災厄に襲われ、家族を故郷に置いて新天地をめざすのです。言葉が通じない見知らぬ国で、主人公は苦労しながら、居場所や歓びをみつけ、そして──
この作品に登場する、へんてこりんでかわいい生きものたちが大好きでした…そして、話すのが下手なばかりに、学校では最初は「からかい」、その後は悪意に満ちた「いじめ」を受けてきた私にとって、この物語の主人公は他人事とは思えませんでした…
『アライバル』を思い出したのも、たんに文字がないとぃうだけでなく、「サヨナラねこ」ちゃんとも、どこか共通する境遇だったからかもしれません…
そんな感想を、たどたどしくぉ話してぃたら、なんと、アートハウスさんに偶然『アライバル』がぁったのです…! 絵本関連のイベントがぁったそうで…
H@Lさんの個展で、ソウル絵本に出会えるなんて…!
こんなこともぁるんですね…生きてこそ、です…はぃ
父がH@Lさんの新刊を3冊買わせてぃただきました…
「だからというわけなのですが、似顔絵はふたり分お願いできませんか?」
と、父があつかましくもH@Lさんにぉ願いをてぃました…資料に渡したプリントは、あっかんべえをしたマヤーちゃんと、私のツーショットでした…!
全く、ぉ父さんたら…! マヤーちゃんだけでぃいのに…
H@Lさん、父の変なリクエストを気さくに引き受けてぃただき、本当にぁりがとうございました…
見てください…!
H@Lさんには、この絵本の主人公のサヨナラねこちゃんも描いてぃただきました…!
こんな素敵なことはじめて…! 夢のようです…!
マヤーちゃんたら、きげんのぃいときにしか「もふもふ」させてくれないのに、私はサヨナラねこちゃんといっしょに抱っこさせてもらってぃますよ…!
人懐っこく甘えん坊なサヨナラねこちゃん、クールで「ツンデレ」のマヤーちゃん、ふたりの対比もすてきです…!
H@Lさん、ほんとうに、ほんとうに、ぁりがとうございました…
一生の宝ものにします…!
絵本は、若いご夫婦が、町はずれの森に、茶トラの猫さんを置き去りにするシーンからはじまります…
ぁんなにかわいがってくれて、ぁんなに楽しく、しあわせに過ごしてきたのに、いったい、このご家族に何がぁったのでしょうか…
ぉ母さんは、ぽろぽろ大きな涙を流しながら、サヨナラねこちゃんに、カリカリを山盛りで与えてぃるところです…
サヨナラねこちゃんは、大好きなぉ母さんを無邪気な瞳できょとんと見上げるだけです…
車のかたわらでふたりを見守るぉ父さんは、いったい何を考えてぃるのでしょうか…
サヨナラねこちゃんは、その場から走り去る母さんたちの車を、一生懸命追いかけます…
ひとりぼっち…
ぉ母さんにもらったカリカリは、さっきから木の上で見てぃたカラスさんたちに追い立てられ、食べることができませんでした…必死に逃げるサヨナラねこちゃんです…
すると、森の中で暮らす猫さんのグループに出会います…友だち発見!
サヨナラねこちゃんも笑顔になって、仲間に加えてもらおうとするのですが、ボス猫さんたちに群れから追い立てられてしまうのです…
このシーンは、六甲山の風吹岩や摩耶山の掬星台でグループで暮らす猫さんたちを思い出して、辛く切なかったです…
六甲山や摩耶山で暮らす山猫さんたちは、阪神・淡路大震災で「主人」を失ったり、飼い主に捨てられた猫さんたちです….
私の親友のマヤーちゃんは、摩耶山の掬星台で生まれた、今年4歳か5歳の猫さんです…
マヤーちゃんは、人に飼われたことはぁりませんが、猫好きのハイカーさんたちのぉかげで、人の「やさしさ」や「温もり」も知ってぃます…
ふだんはツーンと無視されてしまぃますが、かしこくてやさしい「ツンデレ」さんで、雪の日や雨の日は、雨宿りできる場所に案内してくれるんですよ…
崖の下のくぼみ、ベンチの下、ぉ地蔵さまの祠、「猫サイズ」でないと入れない場所ばかりですが、そんなところもかわいくて…最後は「仕方ないにゃあ」とぃう感じで、隠れ家にしてぃる山小屋に案内してくれるのです…
吹雪の日もぁりました…吹雪がおさまるまで、山小屋でマヤーちゃんといっしょに過ごしたぁの日のことは忘れられません…
最後に、『サヨナラのきもち』のあとがきを転載させてぃただきますね…
ひとりでも多くの人にこの絵本が手に取られ、ひとりでも多くの人にこの絵本とH@Lさんのメッセージが伝わりますように…!
『サヨナラのきもち』あとがき
2020年、新型コロナウイルス蔓延を受け、生活に癒しを求めてペットを飼う人が増えました。
しかし、ペットフード代や医療費が払えなくなり、ペットを手放したり、コロナの終焉と共に「遊びにいけない」「思っていたより大変」「臭いが気になる」など、身勝手な理由で、飼育放棄が相次ぎました。
ぼくは、行き場を失った命のニュースを耳にするたび、お腹を空かせてたたずむ犬や寒さで震えている猫たちを想像し、スケッチブックに描いては、この子たちの想いを絵本にするとこころに誓いました。
『サヨナラのきもち』は、こうして生まれたのです。
このお話の冒頭では、飼い主が泣く泣く愛猫を手放します。
一体どんな理由があったのか……猫は街はずれの森に捨てられてしまいました。
それでも猫は飼い主を探します。
猫は、飼い主と過ごした楽しかった時間をしっかりと覚えていて、誰よりも大好きな飼い主といつまでも一緒にいたいと願ったからです。
ペットにも“こころ”があります。
喜びます。怒ります。そして、悲しみます。
傷ついたこころは、私たち人間と一緒で簡単には治せません。
この猫は、このあと、どのような人生をたどったのでしょう。
エピローグは、あなたのこころだけが知っています。