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SMILE★DOG(フレンチブルドッグ) 

愛犬「フレンチブルドッグ・くろまる」と「英ブルドッグ・歌舞伎」との生活。

犬だって梅雨を健やかに過ごしたい。

2008年06月28日 | トリミング事情
この時期になると、普段滅多にお手入れされないワンズのお客様が増える・・・涙
先日トリミングしにやって来た子は


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こんな風・・・。

あぅぅぅ~~~~~~~~っ


早く綺麗にしてあげなくては!
彼女のお顔は酸っぱい臭いがしており、全体が毛玉になっています。
目はご覧の通り完全にふさがっていましたし、耳の中の毛もぼうぼぅっ。
そして四肢にいたっては、完全なフェルト状。
皮膚を見ると、所々赤く炎症を起こしています。
脇や股の毛は、猛烈に絡み合い、皮膚が引き攣れた状態。
これが生まれてから3回目のトリミングの彼女をトリミング嫌いな子にしたくないので
少しずつコームを入れ、鋏で少しづつ毛玉をカット。
鋏を入れようにも、鋏の刃が負けそうに頑丈な毛玉もあり、
全身の毛玉を取るのに掛かった時間、何と2.5時間。
特急並みに急いで、2.5時間です。
何より耐えるこの子が大変です。
この子に負担を掛けていると思うと、申し訳なくもなるのです。
お手入れ中、彼女は終始じっと穏やかに私の顔を見、体を委ねていました。
これが終われば、体や肌の調子が良くなると知っているみたいです。
地肌スレスレまでびっちり毛玉となってしまった今回、顔以外の全身バリカン:2㍉
夏の強い紫外線が犬の肌に齎す影響を考えると、本当は全身バリカン掛けはお勧め出来ないのですが、今回の場合はしょうがありません。



トリミング終了後、全身モップ状態だった彼女はこんな風に
可愛いお嬢さんに変身しました。




普段少しずつでもお手入れされていれば、長い時間のトリミングに耐える必要はありませんし、その分ワンズのストレスも軽減される事となります。
自分と愛犬の生活パターンに合うカットをトリマーさんと充分相談し、それに見合ったカットにしていれば毎日のお手入れは格段にしやすくなる事でしょう。

犬の事を本当に思うトリマーならば、きっとお手入れの方法を何パターンか
教えてくれるはずですので、飼い主さんは是非相談なさる事をお勧めします!

愛犬だって、梅雨時期をすっきり過ごしたいはず!!!ですから~!

飼い主さん(私も含め)、自分の愛犬を気持ちよく過ごさせましょっっっ

命と向き合うという事。

2007年12月01日 | トリミング事情
私にトリミングの仕事が入っている日、その仕事風景を覗きに来る
19歳の女の子(以下Sちゃん)がいる。
彼女はトリマー養成専門学校の生徒さん。
彼女の家で飼われている二頭の犬達は、我が家のおとくいさんだ。
そんな訳で知り合い、彼女も無類の犬好きという事で話が合い、遊びに来てくれるようになった。もう1年半になる。

高校卒業してから何をすべきか、どう進路を決めるべきか迷っていた時、
SちゃんのママさんがSちゃんに 「トリマーはどうか?」 と一言。
それがきっかけとなり、トリマースクールへの道を進んだ彼女。


Sちゃんの事を知って行く内に、どうしても、どうしても、どうしてもっ!
彼女に伝えたい事が見付かり、一冊の本を渡した。
「時間があったら読んでみる?」
と聞いて。
「読んでみるね」と言うので、その本を手渡し、数週間が過ぎた。

久し振りに我が家にやって来たSちゃん。
読み終えた本を返しに来た彼女の第一声は
『なんでこんな本、私に読ませるの?』
だった。
今まで一度も自分の犬の死にも直面していないSちゃんに、この本を読ませるのは
まだ早いか???とも思ったが、読んでおいて欲しかった。




《ドリームボックス~殺されてゆくペットたち~》

読まれた方も多いでしょう?
淡々と描かれる様子が・・・逆にとっても恐ろしく感じられて、私は吐き気さえ覚えた。




こんな重苦しい題材の本を、これから犬仕事に携わろうとする女の子に読ませたのは、酷だったかもしれません。
がっ!
その後もSちゃんは、定期的に我が家を訪れてくれます。きっと彼女なりに、私の言わんとしている事を飲み込んでくれたのではないかと思います。
さすがSちゃん!
私の思いを感じてくれて、どうもありがとう。




「知らない」        という事は、罪です。
「知ろうとしない」     という事は、もっと罪です。


以前も書きましたが、ある動物管理事務所を訪問してから、
また、去年の広島DPの件以来、私の中で何かが大きく変わってしまいました。
その後も、崩壊した繁殖場で、酷い姿で発見・保護される犬達の数は、全く減っていない様ですし、飼い主自ら処分施設に愛犬を持ち込むケースも増えている様に感じます。


私達愛犬家は、もっとペット業界の裏側を “ 知らなければいけない。 ”
そして、動物に携わる仕事をするならば、
“  知る    ”  と言う偶然に輪をかけて
“ 知ろう   ”  とする作業をし、なおかつ
“ 知らせる ”   という努力をしなければ。



暖かな部屋、お腹一杯でスヤスヤ眠る、愛犬達の穏やかな顔の後ろ側に
無念な思いで逝く子達が今日もいるのだと・・・
忘れてはいけない気がするのです。
絶対に。

ブログつながりで出張トリミング

2007年06月25日 | トリミング事情
先日、このブログがご縁で出張トリミングに行って来ました。
ブログつながりのトリミング・・・実はこれが初体験ッッッ。むふっ
くろかぶまみぃの働きっぷりは
「シェリーちゃん&ランディー君のブログをご覧下さい!!!
(緊張により写真撮るのをすっかり忘れてきてしまいました。)

めちゃくちゃ人懐っこくて、我慢強く、可愛らしいシェリーちゃん、
お尻が取れてしまうんじゃないかと思うほどの、熱烈歓迎ぶりで迎えてくれました。
(これからあたしに嫌~な事をされるとも知らず・・・。)
と、その後ろで、密やかにしっぽをくゆらせながらのお出迎えはランディーさん。

シェリーちゃんのママ様は、お手入れについて熱心に質問して下さいましたよ~。こっちの方がたじたじになってしまう位。
その位熱心に聞いて下さると、ついついこちらも話が長くなり、時間が随分オーバーしてしまいました。なんとシャンプー剤のお話だけで30分強!

色んなタイプのトリマーさんが居ますが、

1、無駄な物を犬体に付ける事なく、
2、普段家にある物を上手に使って、
3、その子の良さを最良の方法・最良のシャンプー剤で引き出してあげる

と言うのが、くろかぶまみぃ流。
ワンちゃんの素肌重視、いかにストレス少なくお手入れ出来るか重視のトリミングです。

素肌が美しい人程、「何もしてません。」という、某CMのパクリではないが、
被毛やその中に隠れている肌が健康で美しい犬程、「何もしていません。」
なのではないかと思うんだよね。あたし。


ブログつながりのトリミング初挑戦という事、そして、初めてお手入れさせて頂くワンちゃんだという事で、前日は緊張の余り熟睡出来なかったあたし・・・。
お手入れ中も、もちろん大緊張で・・・
シェリーちゃんの訴えに気付いてあげられず、おもらしさせてしまいました。
シェリーちゃんはちゃんと私に教えてくれていたのに。何度も何度も。
「あたち、もう限界っっっ
と。
本当にシェリーちゃんに申し訳ない事をしてしまいました。
シェリーままさん、シェリーちゃん、どうかお許し下さいませ。

そして、こんな私をお呼び頂き、本当にありがとうございました。
改めて感謝で一杯です。

失語症

2007年04月20日 | トリミング事情
『家の子達トイレを全然覚えてくれなくて・・・しょうがないから今は
 玄関で飼っているんです。どうしたら覚えてくれるんでしょうね?』


・・・と言うご婦人が私の元を訪ねて来て下さった。


私はトレーニングに関しては全く下手な人間なので、どうしようかとも思ったんだけど、
とっても困ってる雰囲気だったし、可愛い愛犬を迎えていながら「家庭内別居」的な現状況をとっても淋しく感じたの。
そんな訳で私でも分かる事が少しでもあれば・・・と、お話を聞く事に。

トイレの失敗としてよく聞く所で言えば、泌尿器系の病気・ストレス・単なるトレーニング不足
・・・と、ド素人のあたしでも問題点は色々想像出来るんだけど、
話を聞いていくうちに、このご婦人とその愛犬の場合、
「単なるトレーニング不足なんでは???」と思われた。

まず、自分家の愛犬のオシッコ(ウンチ)サインが分からない、と言う。
それから、褒めるタイミングが分からない、とも。
マニュアル本によって、叱ってはいけない!と書かれている物も、粗相をしたら新聞を丸めて床を叩いて叱る・・・なんて物もあるので、どうして良いんだかさっぱり分からんくなったらしい。

マニュアル本を買って勉強はしたらしいが、マニュアル通りにはいかないらしい。
そらそうだ。相手は生きてるからぁ~!
人間の性格だって十人十色と言う様に、犬だって色んな子がいるはずだよね?
家のカブ君も、ウンチサインは皆無に等しい。
唯一、ウンチをする寸前に「む”ほッッッ」と小さく呟くのがウンチのサインだ。苦笑

で、私、何が言いたかったんだっけ・・・???(爆)


このご婦人の様に私も、トレーニングに行き詰まる事がある!キッパリ。

だけど、その都度思うのは、
「この子達の言葉を分かろうと努力してみっか!!!」という事。
迷った時はいつもこう念じて(笑)落ち着く事にしてる。
人間みたいに決まった言語を喋る訳じゃないけど、
でもさ、こっちだって分かろうとしなきゃ、なんにも始まんないじゃ~ん。
自分家の子の事は、その子のパパママがいっちばん良く分かるはず!

愛犬達はきっと、いつもパパママに話しかけてる。
どうしてオモラシしちゃうのか。
どうして吠えちゃうのか。
どうして喧嘩しちゃうのか。
どうしてビクビクしちゃうのか。

私達の目を見て、懸命にサインを送っている犬達。
私はそのサインを少しも見逃さない様に、
犬達の言葉を見失って失語症とならない様に、
過ごして行きたいなぁ~って思うのデス。

(ちなみにこのご婦人の愛犬達、百発百中とはいかないまでも、トイレを上手に使えるようになってきています♪玄関飼い脱出はそう遠くないぞ~ッッッ。)

折れてしまったあたしの気持ち。

2007年01月30日 | トリミング事情
去年の夏の話・・・。

それはインターネット販売でその家にやって来た、酷いアレルギー持ちのウェスティー。

この子がまだ6ヶ月の頃からずっと、定期的にトリミングさせてもらっていた、大切な愛しい命だった。トリミング大嫌いな子で、毎回少しずつ少しずつ、お手入れ好きに仕立てた。
アレルギーのせいで全身の被毛は半分位抜け落ちてはいたが、瞳が真ん丸でクリクリでお鼻も黒豆みたいで・・・何より愛嬌があった。
いつでもケケケっ!と笑っている、そんな子だった。
手をがぶり!とやられた事もあったがそれでも何だか憎めなくて・・・何故だか大好きで大好きでたまらなかった。


その子が去年の夏、死んだ。
死んだ・・・というより、『殺された』と言う方が正しいかもしれない。
飼い主の手で、
《安楽死》
と言う、人間側に都合の良い言葉の殺し方で。

アレルギーで苦しいだろうからって・・・
毛が抜け落ちて可哀想って・・・

痒くても痒くても、そんな事位我慢出来る子だったよ。
飼い主さんが傍に居てくれたら、そんなのいくらでも我慢してたよ。
いつも、飼い主さんがお迎え来てくれるの、窓の傍でずっと待ってたもの。
毛が抜けたって、そんなのどうでもいい事だよ。
飼い主さんが居てくれたら。


この事があってあたしの心は、ポッキリと大きな音を立てて割れてしまった。
・・・と言うよりも、粉々に “砕けた” と言う感じだろうか?

自分の手で数ヶ月前までお手入れし、撫でて、褒めて、心を通わせた子。
その子を助けてあげられなかった。
もし安楽死処分する前にこの話を聞けていたなら、間違いなく家の子にしたのに・・・と、やるせない気持ちで一杯になった。
あたしは何てチッポケなんだろう???


あれからもうすぐ半年。
家のコルクボードには、お手入れ後で綺麗になったあの子の写真が今も貼ってある。
生きていた頃と同じ、「ケケケっ!」と笑った様ないたずらな顔の写真。

死んだ子は二度と生き返る事はないし、割れた心もきっとくっつく事は無い。
犬達を見るのが辛くて、仕事を辞めてしまおうか?と未だに迷いがあるのも否めない。
だけど、これから自分が出来る事。やるべき事。
毎日毎日大切に、考えながら生きていかなくちゃと、そう思う。
それからあんな子が居たんだという事も、ずっと覚えていようと思う。

生きているんだもの・・・あたし、頑張らなくちゃね。