久遠乃光

写真付きで日記や趣味を

ぶらり旅 In九州島めぐり

2017年07月09日 13時56分47秒 | 日記
記録的な豪雨による被害をもたらした九州北部。
安否不明者の捜索、住民の救出活動に
警察や消防、自衛隊、海上保安庁が一丸となって
全力を挙げているとの報道に、
一刻も早くと願っているのは日本人の共通の思いでもある。
特に「ぶらり旅人」にとっては、
まさに同日・同時刻をくぐり抜けたという旅工程、
振り返れば奇跡が起こったと表現してもあまりある幸運の旅に。

今回は悠久の時の流れを今に残す九州の島々への探訪。
なかでも玄界灘の荒波に洗われる壱岐と対馬は、
『魏志倭人伝』にも記されている
古代のロマン漂う島をゆったり、ぶらりと探索。

<ひつじ雲>


<九州佐賀国際空港>


<唐津城>

豊臣秀吉の家臣・寺沢広高が唐津に封じられ建てた城。
現在は、別名「舞鶴城」として唐津のシンボルとなり、
多くの市民に愛されてる。

<鏡山展望台>

奈良時代からさまざまな歌人が訪れ、
万葉の歌を残したと伝えられる標高284mの山。
山頂は虹の松原や、唐津市街を見渡せるビュースポット。
青い海と空、緑の松との美しいコントラストを望める。

<原ノ辻(はるのつじ)遺跡>

壱岐は九州本土の北岸、玄界灘に浮かぶ島で
古来から対馬とともに中国大陸、朝鮮半島との
対外交渉に重要な役割を果たしてきた。
大正時代に地元の研究者により発見され、
魏志倭人伝に記載されている国々で初めての遺跡とか。
平成12年(2000年)に弥生時代の遺跡として
登呂遺跡(静岡県)、吉野ヶ里遺跡(佐賀県)に次いで
国の特別史跡に指定。

<左京鼻>


一面芝生に覆われたなだらかな草原と、
玄界灘に面して続く約1kmもの切り立つ
海蝕崖のコントラストが見事。
この崖にひっそりと咲く花に自然界に舞うクロアゲハが…

<猿岩>

黒崎半島のさらに先端にある高さ45mの海蝕崖の玄武岩。
まるで猿が水平線の彼方を見つめているかのような
奇岩というより気紛れな自然の造形。高さは約50mあり、
壱岐誕生の神話を秘めて語りつなげている。

<黒崎砲台跡>

猿岩隣の小高い丘にある東洋一の砲台といわれる砲台跡。
対馬海峡を航行する艦船を攻撃する目的で設置されたとか。
普段は地下に潜り、海上からは見えない構造で、
一度だけ試射したそうですが、
北朝鮮のボクチンもこれらを戦争遺産とすべきでは…。

<はらほげ地蔵>
 
胸のところに供物をあげる丸い穴があるので、
はらほげ地蔵と呼ばれている。
満潮になると頭上まで海水にかくれ、
遭難した漁民の冥福のため、鯨の慰霊のため、
あるいは疫病退散祈願のためとも伝えられている。

<寺院と教会の見える風景>

丘の上に建つ、尖鋭な屋根と十字架が特徴の
「平戸ザビエル記念教会」と、
その手前に「光明寺」「瑞雲寺」が重なって見えるスポットだ。
外国との交流が深かった平戸ならではの、
日本と西洋文化が融合した風景となっている。


<九十九島遊覧船・パールクイーン>

九十九島は、佐世保港の外側から北へ25kmにわたり
島々が点在する海域のこと。島の密度は日本一。
その間を縫うようにパールクイーン号は進む。
元の島、鳥の巣島、横島、桂島等々。
九十九(くじゅうく)とは数がたくさんある
という意味で使われる例え言葉で、実際の島の数は208あるとか。
マストに乗り込んで探索!





<追記>
ぶらり旅の先駆者、放送タレントの草分け・
永六輔さんが亡くなって(2016.7.7)1年。追悼の意も込めて
「上を向いて歩こう」「こんにちは赤ちゃん」など作詞家として
数々のヒット曲や著書「大往生」を始め、
交遊録の数々がラジオで紹介された。

その中での本人の語り。「商人」について。
「商という文字、まわりは人の意味なんです。
頭があって、両手があって、両足がある。その中に口と書いてあります。
商人は声を出さないとダメなんです。市場だってそうでしょ。
「安いよ、安いよ、おばちゃん、奥さん」という掛け声。
声を出すのはタダ。活気のあるところにお客は必ずきます。

それと第一印象が大事。
デパートのなかで、一番最初に挨拶を変えたのが西武。
それまでは三越も松坂屋も伊勢丹も、開店の時にずらっと並んで
『いらっしゃいませ』と頭を下げていた。
でも『いらっしゃいませ』という言葉には返す言葉がない。
そこで、午前中は『おはようございます』午後は『こんにちは』と、
ちゃんと返事のできる挨拶を心掛けた。
そう変えただけで客足が増えたというんです。
大きい声、小さい声、静かな声、やかましい声、美しい声、可愛い声、
いろいろな声を出すべきです。
同時に反応する声が出やすい語り、キャッチボールができれば商売は繁盛。
楽しい人間関係も築け、豊かな人生になっていけるはずです。ハイ、と。

大要、以上のような六輔節でした。
当たり前の話、分かりきった話、
でもいい話だなと、改めて「大往生」の先達に合掌。

ぶらり旅 in千葉

2016年11月03日 21時04分23秒 | 日記
僕はよく「ぶらり旅」をします
1年のうち100日以上も旅に出ます
えっ、旅が日常? そうなんです
といっても、車で1時間以上も走ると僕にとっては「旅」なんです
帰り道でも「これから家まで旅するぞ!」って
僕は「旅」にしちゃう
           ◇
旅の楽しみの一つは晴れた日の空の雲。
日々というより次々刻々と変化する宇宙のなかで
地球の空間に唯一「我が家」を持っている雲
自分の人生で同じ姿に二度と出会うことができない雲
その雲たちとの一期一会の対話を弾ませる楽しみが旅にはある

今日は急いで走ってるけど、風と競争してるのかな? がんばれ~雲
いいことあったみたいだね? 笑ってる!
どうしたんだい、そんな悲しそうな顔をして――
そんな雲の顔を見ながら話をしていると
時間は瞬く間に過ぎる
           




今日も雲と話をしながら着いたところが
千葉県君津市・清水渓流公園にある「濃溝(のうみぞ)の滝」
車を降りると雲が覆いかぶさり嬉し泣きをしての歓待。
見たかったのは観光協会のイメージ(写真上の2枚)だったのに

物語の幻想的なスポットを期待してたのに、
もう泣くのはやめてってお願いしたんだけど……
聞き届かなかった。実際は下の2枚、残念!




君津市の紅葉は11月中旬から下旬が例年の見頃だとか


雲の涙に打たれてまもなく、車を走らすと
空にはうろこ雲、いや、さば雲、いわし雲かな?


続いて立ち寄ったのが新日本百景のひとつ
南房総の紺碧の海に浮かぶ島・仁右衛門島(にえもんじま)
所有者の平野仁右衛門だけが住んでいる所から島名にしたとか


鋸山(のこぎりやま)山頂には「地獄のぞき」と呼ばれる崖がある。
山頂まで登ると。絶壁の上に突き出した岩盤があり
そこからは約100m下を見下ろすことができる
お~怖わ!


さらに足を延ばして江川海岸へと向かう
途中に見る夕日、雲たちの戯れ、これもなかなかの絶景



江川海岸

間に合った!
海から電柱が伸びているように見える不思議な光景
宮崎映画の「千と千尋の神隠し」の海の上を走る
電車のシーンのようなノスタルジックな景観を堪能する


ぶらり、今度はどこへ「ぶらり旅?」
そう、毎日が「旅」さ!

ぶらり旅 In日光

2016年09月28日 14時39分41秒 | 日記
たとえば突然「夕日が見たい」と思ったとき、
すぐに車を走らせた自分が懐かしい。
学生時代はそうだった。

それがいつしか――
海の底にいるような感じ。
ただじっと、じっと、ただそこにいる。
熟年世代の憂鬱でもある。

けれど、心のどこかでは十分わかっていること。
海の上は明るい光が満ちていること。
終わりのないトンネルはないこと。
森の出口はどこかにあること。
わかっているけど、前に進むことをためらう。

しかし、ふと頭を上げ、ぼんやり遠くを見てみれば、
なんと針の穴のような小さな窓から
ひとすじの明るい兆しが……
このささやかな灯をとらえてみれば
やがてそれは希望の光へ、そして勇気の力となって
人生をより充実させていくのだろう。

さあ、目を閉じ大きく息を吸って……
しばらくすると
無数の光が見えてくる、誰にでも
これがためらって見えなかった新たな生きざまの光
人生の光、心のターニングポイントだ
とらえてみよう、遠慮なく。
ためらいを脱ぎ捨てて――

こんな光に巡り合えたひととき
日光市を訪れ出会った「月あかり 花回廊」
しばし心の癒しとなれば

<月明かりの泉=水面に映える明りの演出に絶句>


<和傘華浪漫=月明かりの情緒たっぷりの空間>


<紫藤華くぐり=藤の花のあかりのトンネル>


<月・星・惑星=宇宙の無限大を心に>


<ふくろうの森=「福来ろう」と縁起を担いで>


<和傘と竹の芸術=お月様もほっこりのひと時に>

ぶらり旅 in白神山地

2016年07月28日 16時41分03秒 | 日記
そのうち
そのうち
べんかいしながら
日がくれる

※「相田みつお」は著書「一生感動 一生青春」に〝そのうち″を繰り返しているうちに、結局は何もやらなかった、とならないようにと警鐘する――

人生とは〝時間との闘い″と言った人がいる
その時間を大切に、時間の中に
感動をもっと、もっと、もっと……
動けば感じる、感動が生まれる
そして、たくさん、たくさんの感動は、
きっと自身の〝人生の星″として輝きを放っていく

そうだ、感動を求めて〝旅だ!″



●癒しの空間へ――「五能線」
青森県・川部駅と秋田県・東能代駅を結ぶ全長147.2kmの
五能線は、一度は乗ってみたいローカル線として人気。
人気の「リゾートしらかみ」に乗車し、日本海沿岸をのどかに走る
さざ波が打ち寄せる砂浜があるかと思えば、
奇岩怪石の連なる海岸が現れる。変化の多い車窓からの風景。
せわしなく過ごしている自分には、最高の癒しの空間。



●十二湖巡り
十二湖は白神山地の西側に位置し、
江戸時代・宝永元年(1704年)の大地震によって、
地盤が陥没して形成されたといわれている。
その時できた湖沼は33を数えたが、小さい池は森の中に隠れ、
大きな池だけが12見えたことから
「十二湖」といわれるようになったとか。
白神山地要素の木々や植物で形成される森林の中で、
野生の動物や野鳥、小さな昆虫なども加わり、
太古より豊かな生態系を育んでいる。

<滝壺の池>
水の透明度が高く、
緑の水面に映し出された木々の姿が
より幻想的な雰囲気を作り出すおとぎの国へと誘う
共に生きる同志が共感を称えているかのように。



<青池>
十二湖のなかでも神秘的な人気のスポット。
まるで、青いインクを流し込んだような色をしている。
なぜ青いのかは未だに解明されていないとか。
見ていると吸い込まれそう。白神山地に訪れたら必見。



<宿泊=青森ロイヤルホテル>
津軽平野を一望するあじゃら高原山頂に建つ、
リゾートホテルを思わせる白亜の外観のホテル。
露天風呂は青森ヒバを思う存分に使い
雄大な大自然と贅沢なつくりが極上の時間へと誘う。


●大自然の「お・も・て・な・し」
友人の勧めもあって早朝4時にホテル周辺の散策に。
そこで見た、な・な・な~んと
〝天空の城″〝雲海の城″ まさしく絶景!
見事な大自然が織り成す絵巻に感動! 感動! 感動!

<八甲田山からの旭日>




<雲海に浮かぶ岩木山>



●十和田湖
<発荷峠より望む湖水>


●奥入瀬渓流
自然林におおわれた奥入瀬渓流
千変万化の水の流れが生む躍動感あふれる景観を展開。
森林美に魅せられて今回3度目となるが
水量が多く、趣の異なった格別の景観を演出。



<銚子大滝>


●花の渚・種差海岸
北限植物と南限植物が咲き乱れるといわれるスポット。
春の花は枯れ、夏の花への転換時期だけに
咲き乱れる風景には会えなかったのが心残り。



スパシーバ in ロシア

2016年04月15日 18時38分21秒 | 日記
ヨーロッパとアジアにまたがり、
世界最大の広大な領土を持つ国・ロシア。
自然環境と人々のおおらかさが魅力の国ともいわれている。
私にとっては神秘の国。成田から約9時間40分の空の旅で、
やっとやっと、たどり着いたモスクワ。

モスクワ空港から乗り継ぎ手続きをして、
再び約1時間15分をかけて✈サンクトペテルブルクの夜景が広がる。

旅の緊張感もあってか持病の腰痛も気にならず? プルコボ空港に到着。
観光バスにて約40分、ホテルへ直行。ここでちょっぴり疲労感が…
でもスーペリアクラスのホテルだけあって外観室内もなかなか豪華、満足。

<西欧に開かれた窓――サンクトペテルブルク>

ドイツからの開放の「勝利の記念碑」そして
この人はタクシーを止めようとしているのかな?「レーニン像」


1830年の「モスクワ凱旋門」


ロシア革命の記念碑に、ロシアに来たんだ、という実感が……。

血の上の教会


ピヨートル大帝の青銅の騎士像


●エルミタージュ美術館
今回の旅のメインでもある。心に焼き付けるように
創立50年の世界でも名高い美術品ばかりをコレクションした美術館に見入る。
モネ、ルノアール、セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ、ピカソをはじめ
西洋絵画などなど、約350万点以上もの文化遺産と美術品が展示。
そのいくつかを写真に収める。

ポール・ゴーギャン「実を持つ女」


アンリ・マティス「会話」


パブロ・ピカソ「アブサン好きの女」


レオナルド・ダ・ヴィンチ「花を持った聖母子」


ミケランジェロ「うずくまる少年」


ディエゴ・ヴェラスケス「朝食」


レンブラント「ダナエ」


ティツィアーノ「改悛のマグダラのマリア」



これら壮麗な宮殿とその内部を飾る美術品に心打たれる。
この他、彫刻や絵画、線画、タペストリー、彫刻、ガラス製品、ブロンズ
及び銀製品、貴金属性の宝飾品など大量に。

●エカテリーナ宮殿



ピョートル大帝の妃・エカテリーナ1世のために建設されたのが起源。
1752~1756年にかけての大改築によって変身を遂げた、
華麗なバロック様式が特徴の宮殿。
なかでも「琥珀の間」は、
かつて壁一面が琥珀のパネルで覆われていた前代未聞の部屋。
868本のキャンドルが灯され
黄金色の輝きを放つその姿には、ため息が出るのみ。
これらをカメラ映像で記録しましたが、ここでお見せできないのが残念。

●ピヨートル大帝 夏の宮殿の庭園
フランスのベルサイユ宮殿がモデルとされている大宮殿の前に広がる庭園。



150を超える噴水からなる庭園は、
“上の庭園”と“下の庭園”に分かれており、
上の庭園の噴水は、煌びやかな刻像たちが彩りを添え、
下の庭園の噴水は、フィンランド湾に向けて水路が公園の中央を走る。


(噴水は5月半ばからとか。目を閉じイメージを…)

<約1時間15分をかけて✈古代と現代が共存する都市――モスクワへ>



●クレムリンと赤の広場
「城塞」の意味を持ち、ロシアの多くの都市のある中でも
最大かつ有名なものがモスクワのクレムリン。





赤の広場の内部には様々な時代の宮殿や聖堂が群立しており、
当初「炎の場所」また「火事」と呼ばれていたが、
スラブ語で全てに美しいものを意味するクラースネヤ(美しい、赤い)
という名称が付けられたといいます。
中でも16世紀半ばに、武器の制作と保管をするために建てられた
武器庫は目を見張るものばかり。残念ながら撮影禁止でした。

ともあれ神秘の国・ロシアの滞在時間は限られていましたが、
文化、芸術を大切にする国っていいですね。
これからも人と人との交流で様々な障害を取り除き
日本とロシアが領土問題等の壁はあっても
元々人間が作った壁です。超えられないはずはありません。人知を超えて
安穏・平和な共存共栄できる世界を、と念ずる旅となりました。