花と写真に興味、わからない!教えて!

花の楽しみ方。きれいな花、珍しい花、名前がわからない花など、
また、あなたが感じる感性、写す表現の写真基礎知識。

「ハマゴウ」夏の木の花!どんな花にも名前がある!

2017年11月19日 | 花の種類(夏)
「ハマゴウ」ハワイで最初に見つけた花だが日本にもあった木の花!夏の花の種類は豊富!



海浜植物は、海から内陸部の距離に応じて、植物の姿や種類が、
変わっていく特徴があります。
波打ち際は何も生えません。波打ち際から少し離れて一年草が生え、
さらに奥に多年草が生え、さらに奥に多年草と共に低木が生え、
ハマゴウは多年草と共に、低木に生える植物です。
さらに奥になると、クロマツなど、背の高い樹木が出てきて、
ハマゴウの生育場所にもなります。

ハマゴウは、砂浜でハマヒルガオと共に、普通に見られる、
植物の一つですが、海岸が護岸工事など、見られる場所が、
少なくなってます。

ハマゴウは、砂の上に広がって見えるのは枝で、
幹は見つけにくいです。砂の中に隠れていたり、幹は立ち上がらず、
地上をはっていたり、幹が意外と太いので、ビックリします。

花は夏のあいだ、小さな紫の花をつけて、香りがあります。
918年頃の本に、浜未浜比(はまはひ)という名前があり、
浜を這って繁茂する様子から、ハマハウ、ハマホウの古名もあり、
転訛して、ハマゴウと呼ばれるようになったそうです。
また、
ハマゴウの実には、特に芳香があり、ハマゴウの名前は、
浜香(はまこう)からきたという説もあります。



ハマゴウは、ユーカリの葉っぱに似ています。
世界に約250種あり、熱帯地方の東南アジア、ポリネシア、
オーストラリアなど、日本には3~4種が分布しています。

ミツバハマゴウが、奄美大島以南に分布。
セイヨウニンジンボクが、ヨーロッパから渡来。
ニンジンボクが、中国から渡来。

ハマゴウなどの海浜植物の特徴は、
海辺の厳しい環境下(強い風・潮風・塩分・強い日差し・乾燥・
貧弱な土壌養分)に適応するために、
風の抵抗を少しでも、受けないように、海からの風の方向と、
反対方向に枝を曲げて、成長しています。

また、強い風に吹き飛ばされないように、背丈が低かったり、
根を広く伸ばしてたり、地 下茎でつながってたりしています。
また、
真水を吸収するために、根が地中深く伸びています
強い日差しや乾燥に耐えられるように、葉の表面に光沢があったり、
葉が肉厚になってたりします。
さらに打ち上げられた海草を、枝で止めて土壌を肥やし、
それを栄養分として、取り入れています。

ハマゴウなどの海浜植物は、砂浜での分布に、
波打ち際から、波しぶきや潮風の影響を、
ほとんど受けない領域に、適応した分布が見られます。

ハマゴウは香りがよいために、香りの成分を利用して、
線香や薬草としても使われます。また種子を集めて枕にしたり、
酒に漬けたりして、香りを楽しむことが出来ます。


     
  • 別名 

  • 特色 海浜植物

  • 科  シソ科

  • 原産 東南アジア、オーストラリア

  • 花期 7~9月

 





いかがでしたか?

ハマゴウを最初に見たのは、ハワイ。
崖の上から海を撮影してたとき、周りを見ると小さな紫の花。
戻ってから図鑑で調べるとハマゴウ。

ハマゴウの北限が、どうやら関東から西、そして南下のようです。
三浦半島の海育ちでも、ハマゴウなど見た事がなかった。
泳ぐのに夢中で、砂浜に広がるハマゴウなど、
意識してなかったのかも知れないが、海水浴場には、
なにも植物がなかった。

三浦半島でも、ハマゴウの見られる海岸は、沢山はないそうです。
人が砂浜で踏み付けない場所で、城ヶ島では育たないそうです。
三浦半島の群生地は、黒崎の鼻で、油壺より北のほうですね。

愛知県の渥美半島の先端、伊良湖岬の恋路ヶ浜の群落は、
目を引くそうです。何回か出かけてるが気がつきません。
伊豆でも、見たことがありません。

但馬海岸には、かなり大きな群落が見られるそうです。
また香川県の有明浜では、ホウの木と地元では呼び、
浜辺一面に途切れることなく、群生しているそうです。
有明浜には、白花ハマゴウも、見ることが出来るそうです。

沖縄に行くと浜辺で見られます。
砂浜に群れを成し、小さな花のため目立ちませんが、
何気なく咲いていて、可愛らしい雰囲気のハマゴウです。
海岸を散策した時は、見つけてあげてくださいね。



「ハメリア・パテンス」夏の木の花!どんな花にも名前がある!

2017年11月19日 | 花の種類(夏)
「ハメリア・パテンス」熱帯アメリカの赤くても目立たない木の花!夏の花の種類は豊富!



ハメリア・パテンスは、なんだか舌を噛みそうな名前です。
また、名前も忘れそうな名前です。
ハメリア・パテンスが、どこに咲いてるかも、わかりません。

偶然見つけるか、見つかるかを、頼るしかありません。
植物園の温室が、良いと思います。

沢山の花の出会いがありますが、
専門家でない限り、情報もわかりません。
一つ一つの積み重ねが、知識を豊かにしてくれます。
こればかりは、あせっても出来ないですね。

その中から、知らない花を知った、喜びが生まれます。
今はデジタル時代ですから、きれいに写ります。
花の記録も出来て、楽しみが増えると思います。

ハメリア・パテンスに、小さな実が出来ます。
メキシコでは、ジュースに生産されているようです。



ハメリア・パテンスは、中央アメリカからブラジルに、
一年を通して、枝先に黄~朱色の筒状の花を、
次々に咲かせます。
日本では、あまり見られませんが、植物園や、
沖縄にも、少し植えてあるようです。

ハメリア・パテンスを見ると、大木になりそうですが、
大木にならず、3~4メートルの高さで止まり、
花は目線より少し高い位置に、咲いています。

花や木も目立つわけでないから、
植栽は、見逃すかもしれません。


     
  • 別名 

  • 特色 

  • 科  アカネ科

  • 原産 フロリダ、西インド諸島、ブラジル原産

  • 花期 通年

 



いかがでしたか?

ハメリア・パテンスは、京都植物園で見つけました。
花も小さく、近くに寄らないと、わかりにくいです。
偶然見つけた、花のひとつです。

偶然の花は、名前がわかりません。
まず名前を覚えて、花がどういう花かを覚えいく、
それでも花の名前も、花の姿も忘れます。

フィルム時代は、なんでもんかんでも、
写すわけにはいきません。
フィルムを持ってきてる本数に、制限があります。

それで、メモ帳を持ち歩いて、花の名前を書いて、
簡単なスケッチをして、色を書き留めておきます。
フィルムの整理の時に、メモ帳から、
花の名前を書きます。撮影場所を書く習慣がないから、
数年立つと忘れます。

デジタルになって、楽になりました。
小さな薄っぺらのSDカードで、容量も大きくなって、
もう、撮影枚数も、気にすることが無くなりました。
それで花の名札を撮影すれば、撮影後の整理に役立ちます。

さらにフォルダー毎に分類すれば、どこで撮影したかも、
わかります。花が好きで写真を写す人は、
みなさん、同じだと思います。

もの凄く便利な時代になりました。
花が好きという人たちが写真を写さないのは、
もったいないです。人間の記憶は、いつまでもありません。
写真を写して、人生の楽しみのひとつにしましょう。



「タコノキ」夏の木の花!どんな花にも名前がある!

2017年11月19日 | 花の種類(夏)
「タコノキ」蛸の足のような根っこの木の花!夏の花の種類は豊富!



熱帯には、面白い形の根っこの植物が、とても多く見られます。
タコノキ科、ヒルギ科の植物の、タコノキやガジュマルなどが有名で、
マングローブを形成してるオヒルギなどがあります。

もともと、根っこは地中にあるものですが、
熱帯では、地上に根っこを伸ばして、奇妙な形をしているのを、
見かけます。これを気根(きこん)と云います。

ジャングルなどの植物が、気根を伸ばして、生存競争してる姿で、
「絞め殺しの木」で知られるガジュマルも、鳥が運んだ種子が、
樹や岩などで発芽し、気根を旺盛に出して絡みつきながら、
生長していき、樹などを枯らしてしまいます。

ベンジャミンゴムノキやインドゴムノキなどの、観葉植物にも見られます。
気根は、空気中の養分や水分を吸収したり、支柱の役割をしたり、
目的は様々です。支柱として役割が大きい場合は、支柱根と呼びます。
十分な水分が得られない環境ですと、普段は気根を出さない植物でも、
気根を出します。シャコバサボテン、デンドロビウムなどがあります。

マングローブのように、泥湿地で育つ植物は、
土の中に酸素が不足するため、多くの植物が呼吸根を出します。
オヒルギの呼吸根は、膝を立てたような不思議な姿で、
特に膝根(しっこん)といいます。
また、ハマザクロなどは、地下を這う根から呼吸するため、
地上へ多数立ち上げ、タケノコのような姿で、筍根(じゅんこん)と云います。

気根(きこん)と言っても、植物の成長には、いろいろあります。



タコノキは、沖縄や小笠原に行くと見られます。
根っこがタコの足のように、地上にたくさん見られます。
タコノキは気根が太く、蛸が足をのばしているような姿で、
タコノキと名付けられています。

最初に見た人は、その姿の不思議さに、ビックリするでしょう。
小笠原父島の内陸部に入ると、大きなタコノキが、たくさん見られます。
タコノキですが、オガサワラタコノキと云って別種です。

沖縄は、離島に行くとタコノキやマングローブがたくさん見られます。
見慣れてくると、あまり不思議と感じられませんが、
いろいろな場所で、花を見たことがありませんでした。

慶良間諸島に行ったとき、偶然見つけました。
目立つ花ではなく、よく見てないと気がつきません。
沖縄や小笠原に行った時は、注意して見てください。
なかなか花が見られないタコノキです。


     
  • 別名 

  • 特色 

  • 科  タコノキ科

  • 原産 旧世界熱帯各地

  • 花期 6~7月

 



いかがでしたか?

旧世界熱帯各地という、聞きなれない言葉が出てきましたが、
新世界の反対語です。
コロンブスが、新大陸アメリカなどを発見するまでは、
ヨーロッパの人々に、存在が知られていなかった地域です。
発見を境に、以前を旧世界。その後を新世界と言ってます。

熱帯地域では、たくさん見られる気根ですが、温帯地域では、
樹の上から垂れ下がる気根をほとんど見ません。
イチョウの古木に、風変わりな気根が出ます。
イチョウの気根は、地面まで届きませんが、乳房状の突起が出ます。

植物の生態系の不思議さを感じます。
生存や子孫を残す、独自の方法を工夫してるんですね。



「キョウチクトウ」夏の木の花!どんな花にも名前がある!

2017年11月19日 | 花の種類(夏)
「キョウチクトウ」全部猛毒の木の花!夏の花の種類は豊富!



日本の三大毒草として、食べれば死に至る
トリカブト、ドクウツギ、ドクゼリが紹介されていますが、
みなさんが知ってるのは、トリカブトぐらい。

キョウチクトウは、街路樹や公園などにたくさん植わって、
身近にある木です。
ご存知トリカブトと身近なキョウチクトウでは、どちらが危険でしょうか。
もちろんトリカブトでしょうね。ところが違います。
キョウチクトウのほうが危険です。死亡しかねません。

トリカブトは、食べなければ事故にはあいませんが、
キョウチクトウはキャンプなどで、枝を折って、
箸の代わりや、串焼きの串の代わりにしたりすると、
死亡する危険があります。現実には、いくつかの事例 があります。

キョウチクトウは花、葉、枝、根、果実すべての部分と、
周辺の土壌にも毒性があり、生木を燃した煙にも毒性があります。
火災などで街路樹などが燃えれば、風下は有害ガスが発生して危険です。
また腐葉土も1年間は毒性が残るため、腐葉土にする際にも注意が必要です。

中毒症状としては、摂取した1時間後辺りに、疝痛(腹部の激痛)、
下痢、頻脈(心拍数が増加する)、運動失調、食欲不振などがあり、
症状が悪化すれば死に至ります。

キョウチクトウには、オレアンドリンなど強心配糖体が、含まれて強心作用があります。
オレアンドリンの致死量は、0.30mg/kgで青酸カリよりも上回ります。
福岡市では撤回されましたが、2009年12月「毒性が強い」として、
市立学校のキョウチクトウを伐採する方針を打ち出しました。



キョウチクトウは、18世紀に中国から日本へ入ってきました。
インド原産で熱帯性ですが、根付くと寒さに強く、
東北南部の戸外でも、越冬できる庭木に育ちます。

名前の由来は、葉っぱが竹の葉っぱに似てて、花が桃の花に
似ているから、「キョウチクトウ」と呼ばれるようになりました。
そんなに似ているとは思いませんが、キョウは、何からでしょうね。
一緒というような意味で「共」(キョウ)なのかもしれません。
または「夾」と言う字で、葉っぱの形が、細く狭い意味かも知れません。

現在は品種改良が進んで、一重咲きや八重咲き、ピンクや赤色、
縁取りがある覆輪の花びらが、楽しめるようになりました。
花を次々と咲かせ、100日以上も咲き続けるキョウチクトウは、
長期間楽しめる真夏の花木です。


     
  • 別名 

  • 特色 有毒植物

  • 科  キョウチクトウ科

  • 原産 インド

  • 花期 6~9月

 



いかがでしたか?

今ではキョウチクトウの街路樹を、たくさん見るようになりましたが、
以前はイチョウ、プラタナス、ケヤキが主流でした。
高速道路が出来始めて、公害に強いのか、急激に増えてきました。

猛毒の植物が、身近な所に植えられているキョウチクトウですが、
野外活動で調理に用いたり、子供が触ったり、
噛じったりしないように十分に注意を払ってください。
過度の恐怖心を煽るのは良くないですが、植物の特性を正しく知って、
適切な用途や距離感で、植物と長く付き合うようにしましょう。

広島市の花は、市民の応募から生まれた花が、キョウチクトウです。
原爆投下後、75年間草木も生えないといわれた焦土に、
いち早く咲いた花で、当時復興に懸命の努力をしていた市民に、
希望と力を与えてくれたキョウチクトウが、選ばれました。

開花は夏で、特に8月6日の平和記念日の頃に、花の最盛期を迎え、
たくさんの花を咲かせる美しさは、市民にとって、
ひとしお感慨深い、復興のシンボルだと思います。



「ミヤマヨメナ」夏の山野草の花!どんな花にも名前がある!

2017年11月19日 | 花の種類(夏)
「ミヤマヨメナ」園芸種ミヤコワスレの原種の山野草の花!夏の花の種類は豊富!



ミヤマヨメナとヨメナの違いは、
ヨメナは昔から、春には葉っぱを摘んで食べ、
秋には花を楽しむ路傍の花ですが、
山中で見かける似た花を、ミヤマヨメナと呼んでいます。

ミヤマヨメナの花期は5-6月で、秋咲きのヨメナより早く咲き、
キク科の花としては珍しいです。
背丈は低く50cm止まりで、ヨメナよりずっと低い。
葉っぱの鋸歯は、はっきりしない葉もあり、
ヨメナ同様かなり退化して、よく見ないと分からない。

江戸時代の草木図説には、お嫁さんの菜っぱという意味から、
嫁菜(よめな)があてられいるというそうです。
牧野植物図鑑に「この類中では最も美味で、
然も優しく美しいから付く」と記されている。



ミヤマヨメナは、春に開花する、数少ない野菊の一つです。
キク科の種類の名前を覚えるのは、かなり難しいです。
似たような花で、どれがどれだかわかりません。

ミヤマヨメナは、珍しく春から夏にかけて咲き、
他の野菊が盛りを迎える10月頃には,
すっかり花期を終えている状況ですから、
初夏に山中で見つけても、わかると思います。
また、冠毛(かんもう)がまったくないのが大きな特徴で、
他の野菊と識別することができるそうです。

紫色のミヤコワスレは人気があります。ミヤマヨメナの園芸品で、
ミヤマヨメナは白色に近い花ですが、花色の濃いものを選別して、
品種改良された花です。
ミヤコワスレは、江戸時代以降は野春菊と呼ばれていて、
ミヤマヨメナもミヤコワスレも、いつから呼ばれるようになったか、
不明だそうです。
野春菊は、江戸時代の本草学者 貝原益軒が「大和本草」に、
野春菊と記さています。

ミヤマヨメナは、埼玉県では準絶滅危惧種になっています。
岐阜県の竜吟峡の湿地帯辺りには、群生しているそうです。
     
  • 別名 ノシュンギク

  • 特色 春に咲く菊

  • 科  キク科

  • 原産 日本固有種

  • 花期 5~6月

 


ミヤコワスレ

いかがでしたか?

ミヤマヨメナは、初夏に咲いて秋のキク科と、
区別できるからと言っても、どこで見られるか、わかりません。

植物園で見られます。
「箱根湿生花園」
「筑波実験植物園 」
「日光植物園 」
「六甲高山植物園」
「京都府立植物園」
その他の植物園でも、見られると思います。

山中で、偶然見つけられると良いですね。