文藝春秋には塩野七生さんのコラムがありますが、3月特別号に「仕分けで鍛える説得力」というタイトルが・・・
古代からの政治・戦術に詳しい方は、この事業仕分けをどのように分析されるのだろうと、思わずじっくり読んでしまいました
共感しました
塩野さんが提案されている「対事業仕分け作戦」は、私たちが実施側の方に常にお願いしているものでもあったのです。
その1 「各省庁の高官たちの、説得能力の絶望的なまでの低さ」
大変厳しいご意見。その背景には、説明し説得する必要に迫られてこなかったことを挙げています。これには全く同感です。国に比較し、地方自治体では直接住民が説明責任を要求してきますので、そのおかげでかなり鍛えられています。聞き応えのある議論ができる自治体も増えています。(なお、このコラム中に誤解されないように解説すると、1事業1時間とは決めておらず、40分のものも、1時間30分も要した事業もあったのです。こちら側も事業の重みによってメリハリをつけていますから)
その2 「省内で優先順位をつけること」
これは、やや官僚たちにかわいそう、と思える部分もあります。優先順位をつけるためにはまず、この国がどこを向いて進むのか定まっていなければ、国家政策という大きな舵は切れないということです。もちろん事務レベルで判断できる優先順位もありますが。
その3 「敵が予想していなかった戦術を用いる」
しかし、地方公務員も優秀で、こんなふうに教わらなくても、いろいろ工夫して対策を練る自治体がかなりあります。増額要求したり、削減を自ら提案したり、入れ替わり立ち代り説明者を変え、ベストの布陣で対応する・・・ なかなかやるもんだ、と思える自治体も
国の事業仕分けで、いろいろ批判されて、さぞ悔しい思いをされている官僚の方も多いでしょう。
しかし、官僚がダメなのではなく、むしろ、こんなに反響の大きいものだから十分な作戦を練って対応しようとする認識が足りなかったのが原因なのではないでしょうか。
優秀な作戦を練った地方自治体の例や、自民党で実施した政策棚卸しでの例などがあります。他者から学ぼうとする謙虚な姿勢、大事だと思います