しんば賀津也 デイリーコラム

静岡選出の参議院議員が日々の活動を綴ります。

【プレス民主号外】民主党予算はバラマキか?

2011年02月28日 | 日記
 平成23年度予算案の審議をめぐって与野党内の駆け引きがうごめいている。野党は「予算案」をバラマキと批判するが、その指摘は、半分正しくて、半分正しくない。民主党が掲げた子ども手当てなどのマニフェストを実施するためには約3兆6千億円が必要といわれているが、その財源確保のためには赤字国債には一切依存していない。野田財務大臣が主張するように、その財源は、歳出削減による約2兆3千億円と、税制改正による約1兆3千億円で捻出している。安易に赤字国債に依存することなく、安定財源を確保しながら着実に実施していると言えるのであるからバラマキとの批判は正しくない。

◆民主党予算の「光と影」
 確かに、現在の我が国の予算案は2年続けて「国債発行額」が「税収」を上回るという異常事態が続いている。単年度の税収入よりも国債による借り入れの方が多いのだから財政健全化とは程遠いのが実情だ。
 しかし、この傾向が始まったのは平成21年度予算から。つまり自民党最後の「麻生内閣」による予算編成だ。当時は予算案でこそ「税収」>「国債」であったが、一転して決算時には「税収(約40兆)」<「国債(約53兆円)」と約13兆円も国債発行額が税収を上回ってしまった!リーマンショックの危機的状態だったとはいえ、自民党麻生内閣によるこの予算編成こそ“バラマキ”といわれても仕方のない代物だった。戦後の我が国の予算で国債発行額が税収を上回ったのは終戦直後の昭和21年度の一度だけだったのだ。
政権が交代した平成22年度は約37兆円の税収に対し、国債発行額は約44兆円で、その差約7兆円。麻生内閣の予算からその差を約半分まで持ち直させた。そして、政権交代後、民主党による初の予算案である平成23年度案は約41兆円の税収に対し、約44兆円の国債発行と、その差は約3兆円まで縮まっている。無論、依然として「税収」<「国債」の不健全な状況であることは違いないが、自民党政権末期のマイナス約13兆円の状態から約3兆円まで収支改善を着実に進めているのも紛れもない事実だ。
 しかし、今年度の予算編成の問題点も明白だ。それは、今年度の手法では、恒久財源が担保されておらず、来年度以降の予算編成が継続可能でないことだ。来年度以降も毎年、2兆円を超える歳出削減ができるわけがないし、消費税を含めた税制改正なくして、今後の予算編成は不可能になる。たとえば、社会保障費の不足分2.5兆円は「JR特例業務勘定」の1.2兆円と「財政投融資の取り崩し分」1.3兆円でなんとかやり繰りしたが、来年度以降は通用しない。

◆「敵」を見誤る三流の政治
審議拒否をしたり、予算関連法案の通過の邪魔をしたりして内閣を追い込もうとするのは野党の“性”かもしれない。しかし、与党を長年経験し、国家を運営する厳しさを知り抜いているはずの自民党が、旧態依然の非建設的野党となり、政局中心の政治に導こうとするのはいささか悲しい。今の日本には時間がない。我々が真剣に向き合わなくてはならないのは「他党との政局争い」ではなく、「景気回復」であり、「財政再建」であり、「安定した社会保障」であり、「過酷な国際競争」であるはずだ。今は「菅内閣の危機」ではなく「日本の危機」であることを、すべての国会議員は肝に命じなくてはいけない。

◆1.7兆円の無駄削減の重み
 民主党に対する世論の批判は高まるばかりだ。しかし、忘れてはいけない事実もある。それは行政刷新会議の「事業仕分け」によって約1兆7,498億円もの税金の無駄づかいを明るみに出した点だ。政権交代がなかったらこの1.7兆円余の税金の無駄は延々と隠され、続けられていたのだ。
 野田財務大臣が言った。「簡単に“1兆円の無駄”といいますが、1兆円がどれくらいか実感がわく人がどれだけいるでしょうか…」
 私は1兆円を見たことがない。いや、1000万円ですらも現ナマで見たことがない。1兆円は…。1兆円を積み上げれば高さにして10,000メートル。富士山の約3倍だ。重さにして100トン。とても一人で持てる重さではない。夢のような話だが、毎日毎日1000万円を浪費したとしても、約300年かかるのが「1兆円」という額なのだ。批判をされようが、政権交代によって今まで闇の中にあった無駄が明らかにされ、隠されていたことを透明にし、説明する政治に確実に変わったことは事実だ。この1.7兆円がそれを物語っている。

 この春には統一地方選挙が実施される。私は、自信を持って改革を続行し、同じ志を持つ仲間たちを地方政治の壇上にも押し上げていきたい。


第10回国政報告会

2011年02月26日 | 日記
本日は、多くの方々にご参集いただき「しんば賀津也国政報告会」を開催させて頂くことができました。10回目の節目を迎えた今回は、川勝平太静岡県知事が「理想郷ふじのくに」に対しての情熱溢れるご講話と、知事らしい「平太節」での叱咤激励を賜りました。
会の最後には、島田市・榛北選出の大池幸男県議、掛川選出の戸塚久美子県議、菊川から県会に初めて挑戦する細井貴光君と共にガンバロー三唱を行い、来るべき闘いに向けて会場全体で思いを共有させていただきました。本当にありがうございました。今後とも、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

軍事的安全保障分科会

2011年02月23日 | 日記
座長を務めている軍事的安全保障分科会が行われました。4回目となる今回は自衛隊の人的基盤について、防衛大臣補佐官の任に就かれている西元徹也氏に講師をお願いしました。講演の後、活発な議論が行われ、有意義な会となりました。

国会見学・らん展ツアー2011

2011年02月22日 | 日記
毎年行われている「国会・世界らん展ツアー」ご一行が参議院議員会館の事務所に来て下さいました。今までは考えられなかったですが、事務所に40名弱入ってくださいました。椅子が足りなくてご迷惑をおかけしましたが、今までの議員会館では考えられない人数です。今年は、国会と東京ドームで開かれている世界らん展に加え、リニューアルした羽田空港もコースに入り、なかなか濃密なツアーになったようです。お疲れ様でございました。

台湾訪日団との意見交換

2011年02月21日 | 日記

日台関係を議論するシンポジウムが先週末東京で開催され、このシンポジウムに出席された台湾の行政・民間・学術界の代表者一行から参議院議員会館で表敬を受け、日本・台湾の外交課題や東アジアの安全保障などについて意見交換をさせていただきました。台湾の中で最も好感が持てる国は日本という統計が出ましたが、この現状を維持向上し次世代にとっても良好な関係を築く必要性を改めて感じました。