『人間万事塞翁が馬』
コロナさんのお陰で思わぬ時間が出来、かねてから気になっていた作品にとりかかることができました。
友人Kさんから 「欅(ケヤキ)の板が有るので、愚公移山 と刻字して」 と頼まれたきりずっとそのままになっていたものが有りましたが、構想は日ごろから考えていましたので、時間が空いたこの機会にどんどんと進めることとしました。
書体は 誰にも読めるように行書 で、欅の板目の美しさ自然の色をそのまま活かして、沈みに入れる色は緑青で、、、
というおよそのイメージは膨らんでいたので、気が付いた時に神田の画材屋さんで岩絵の具の緑青は購入しておきました。
さて、誰にも読めるように行書ということは字配りが却って難題だったりしたけど、兎に角書いてみて、
次に、なななんと欅は硬くてかなり手ごわい相手でした、
が途中で投げ出すよりは自分なりにやってみるしかないと、進めました。
そして最後に仕上げの緑青は、師匠の安藤先生のアドバイス通り欅との相性は良く、、、
そんなこんなで漸くの思いで刻字作品出来上がりました。
愚公移山
愚公移山 → 愚公山を移す(ぐこうやまをうつす)
※出典:中国の戦国時代の典籍『列子』湯問編より
大きなことでも、根気よく努力し続ければ必ず成功することのたとえ。
愚公という老人の家の前に二つの大きな山があり、どこに行くにも迂回しなければ行けなかった。
不便なので山を切り崩し、平らにしようとしたときに嘲笑するものもいたが、何代にも渡ってやれば出来ると山を崩しては土を運び続けておりました。
そうしているうちに、そんな愚公のひたむきな熱意を感じた天帝が二つの山を移したという故事から。。。
尚、この言葉はKさんのご主人からのご希望でした。
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