香竹日記

書道の奥深さを楽しんでいます

青風さん 新社屋の刻字看板に挑む

2021-01-24 19:43:26 | 刻字
夕べから降り出した雪が今日も降り続いていましたが
真っ白い小さな塊がふわりふわりと天空から落ちてくる 久しぶりに降った 雪に感動し、気になって今日は一日中外ばかり眺めていました。

こんな日はのんびり過ごすのがいいですね


 さて、我らが書道教室 晨光社のメンバーの青風さんが、ご主人の関係する会社の看板を依頼されていましたが、新社屋完成に間に合わせて出来上がりましたので紹介させていただきます。

① 先ずは構想を練って、文字を納得いくまで書き込み、

② 和紙で出来たトレーシングペーパーに、文字の上から細い筆にてカゴ字をとります。

③ それを板に貼ります・・・桂の板が刻字作品に適している。

④ この作品は凸刻で仕上げてますので、文字の側5mmくらい残して要らない箇所はトリマにて削ります。  
         



⑤ カゴ字の上からノミを当て文字を作っていき、同時に文字の周りもノミでセンス良く鑿り、終わったらペーパーをはがしてキレイにします。
 



⑥ 次に文字を残して、周囲に着色します(木材用水性塗料を使用)
彼女は何回も色を重ねてみたので結果、深みが出て渋い色調に仕上がりました。
               



⑦ プラチナ箔を(文字の上に)カシューにて慎重に貼っていきます
         



⑧ 一晩経ったら、プラチナに傷がつかない様に神経を使いながら羊毛で払います。
        
⑨ 仕上がりましたら準備しておいた額にセットし 早速、新社屋の入口にかけていただいたら完成です
     
        


落成式には市長さんをはじめとする多くの方々に眼に止めて頂き,
大変好評だったとのことです、
ありがとうございました  🙇

長い間の苦労もどこかに吹っ飛びますね (・∀・)イイネ!!


傍らで気にしていた私も、ここまで成長した彼女に拍手を送ります。
良かった 👏

                

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刻字作品 「愚公移山」

2020-05-08 23:15:46 | 刻字
『人間万事塞翁が馬』
コロナさんのお陰で思わぬ時間が出来、かねてから気になっていた作品にとりかかることができました。

友人Kさんから 「欅(ケヤキ)の板が有るので、愚公移山 と刻字して」 と頼まれたきりずっとそのままになっていたものが有りましたが、構想は日ごろから考えていましたので、時間が空いたこの機会にどんどんと進めることとしました。
 
書体は 誰にも読めるように行書 で、欅の板目の美しさ自然の色をそのまま活かして、沈みに入れる色は緑青で、、、
というおよそのイメージは膨らんでいたので、気が付いた時に神田の画材屋さんで岩絵の具の緑青は購入しておきました。

さて、誰にも読めるように行書ということは字配りが却って難題だったりしたけど、兎に角書いてみて、
次に、なななんと欅は硬くてかなり手ごわい相手でした、
が途中で投げ出すよりは自分なりにやってみるしかないと、進めました。

そして最後に仕上げの緑青は、師匠の安藤先生のアドバイス通り欅との相性は良く、、、
そんなこんなで漸くの思いで刻字作品出来上がりました。


愚公移山


愚公移山 → 愚公山を移す(ぐこうやまをうつす)
※出典:中国の戦国時代の典籍『列子』湯問編より

大きなことでも、根気よく努力し続ければ必ず成功することのたとえ。

愚公という老人の家の前に二つの大きな山があり、どこに行くにも迂回しなければ行けなかった。
不便なので山を切り崩し、平らにしようとしたときに嘲笑するものもいたが、何代にも渡ってやれば出来ると山を崩しては土を運び続けておりました。
そうしているうちに、そんな愚公のひたむきな熱意を感じた天帝が二つの山を移したという故事から。。。

尚、この言葉はKさんのご主人からのご希望でした。



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祝・(株)河野工業 設立

2020-05-08 16:30:41 | 刻字
そうですか、もうそんなになるんですね 

私が書道教室を始めて何年か経ち、時代と共に書道教室が活性化していた時代、お手伝いしてくださる方を探しておりました。

そう、ちょうどその頃、近くにお住いで琴のお師匠さんをしていた青琴さんの、小学3年生になった長男さんが入門してきました。
続いて、次男さんも入門 
そうだ 💡 「琴さん 教室がこのありさまですどうかお手伝いをお願いします 🙇 」

それから約四半世紀(教室は始めてから三十数年経ちます)、私の我儘によくぞお付き合いくださいました。
(まだまだ若いぞ、これからも宜しくお願いしますね)

さてさて、そんな彼女の二人の息子さんも大学を卒業し次男さんは関西の大手企業に、
そして頼れる長男さんがこの度、市内で会社を起ち上げました 💪
どちらの息子さんにも無事に男の子が誕生され、琴さんもいよいよご安泰。。

・・・その大切な琴さんから 
「息子が会社を起ち上げたので看板となるような刻字をお願いします」 と言われて、

気持ちは勿論十分すぎるほどあるんですが、日ごろ慢性的に仕事量が多く、なかなか取り掛かれずにおりました。

ところが『人間万事塞翁が馬』、折しもコロナさんのお陰で、東京での仕事が無くなり STAY  AT  HOME  家にいる時間が貴重な時間となり、刻字作品に取り掛かることが叶いました。


こつこつと孤独な時間(自分と向き合う大好きな時でもある)が何日も続き、いよいよ仕上げに近づいてきますとモチベーションがUPしてきます 
さぁ この白い紙を剝がし終わるといよいよ仕上がり・・・これまでの苦労を忘れる瞬間です!! 
   



取り敢えず外に立てかけてみました              

この刻字に使われた板は貴重な檜(ヒノキ)の一枚板で厚さは5センチ程もありました。作業を進める傍ら、懐かしさや安心感のある香りにつつまれ至福のときを過ごすことができ、それは思いがけない幸運に出会いました感謝♡

檜は地球上で日本と台湾にしか無く
語源は、尊く最高のものをあらわす「日の木」といわれています。

(株)河野工業 頑張ってね 🙌 🙌 🙌


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