香竹日記

書道の奥深さを楽しんでいます

悠然として南山を見る・富士山初冠雪

2020-09-28 21:45:55 | 漢詩
夕べはかなりの雨で寒く、寝具の秋バージョンに交換とか忙しかったね・・・
人里でこんな夜は 山 は雪と決まっている。

という訳で今朝は紺碧の空で久しぶりの太陽☀
こんな空気の澄み渡った気持ちのいい秋の日は、自然に陶淵明の詩が浮かんできます。有名すぎる一首を

飲 酒 二十首  其の五  陶淵明(365~427東晋の時代)

結盧在人境  
而無車馬喧  
問君何能爾  
心遠地自偏  
采菊東籬下  
悠然見南山  
山気日夕佳  
飛鳥相与還  
此中有真意  
欲弁已忘言  



盧を結んで人境に在り
而も車馬の喧しき無し
君に問う 何ぞ能く爾るやと
心遠ければ 地自ずから偏なりと
菊を東籬の下に采り
悠然として南山を見る
山気 日夕に佳く
飛鳥 相与に還る
此の中に真意有り
弁ぜんと欲すれば已に言を忘る



自分は隠者の生活をしていて、粗末な家を人里の中に構えている。
人里なのだが、車や馬の往来がそんなにやかましくない。
君に聞くが、どうしてそんなことが出来るのか。
心が俗界から遠ければ、地は自然とへんぴになるからだ。
おりしも秋の季節で、菊の花が咲き、その花を東の籬のもとで采る。
悠然と南の山を見る。
山の趣は夕暮れが素晴らしく、
鳥が連れ立ってねぐらに帰って行く。
この自然と一体となった何気ない情景、この中にこそ人生の真意が有る。
この真意を説明しようとすると、とたんに説明すべき言葉を忘れてしまう。


※ 我らが富士吉田市は南側に富士山がある、
市内のほとんどの家の窓から富士山が見える。

かつて石原慎太郎さんが講演にいらしたとき、『富士吉田は富士山を本丸とした城下町のようだ・・・』というようなお話をなさってくださいました(そこの部分しか覚えてないの)
そうですね、幹線道路の殆どが富士山に向かって走っています。。

そんなこともあって、私はいつもこの詩を自分の解釈に引き寄せて楽しむ。。



さて、麓の市内に暮らす友人トミーさん宅の庭はすっかり秋の風情
彼女はお仏壇に供える花は殆ど自宅の庭にあるそうです。いいですね!   
トミーさんいい写真を有難う!!


風鳥草               秋明菊
     



ほととぎす(白と紫)
 


勿論、トミーさんちの庭からも南には富士山が見えます🗻



では、いつものKさん提供の今朝の初冠雪の富士山をどうぞ 💛     
まるで水墨画の世界





昨年より24日早く、平年より2日早い 初冠雪 ✧♡
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