MRIのすべて(all about MRI)

磁気共鳴イメージング(MRI)に関するさまざまな経験や知識を提供しつつ今後の展望を切り開きたい.

MRIの歴史的論文(28)

2006-04-16 22:40:26 | Weblog

勾配エコー法の解説は,まだまだ終わったわけではありません.そう簡単ではないのです.

勾配エコー法(この日本語自体,たいへんマイナーな言葉で,多くの日本語の文献ではグラジエントエコー法と呼ばれています:傾斜エコー法はもっと少ない)の理解には,いくつかの方法があります.また,勾配エコー法の理解には,定常状態ばかりでなく,初期状態から定常状態への変化も追う必要があります.

初期状態から定常状態への変化は,4月13日と14日に示したように,核磁化の分布を,計算機シミュレーションで追いかける方法があります.ただし,これでは,核磁化の全体を直感的に把握するのは困難です.

そこで,核磁化の動きを直感的に理解する手法である,spin phase diagram(スピン位相図)という手法を紹介しましょう.

これを理解するためには,まず,3個のRFパルスによる,stimulated echoを知る必要があります.その紹介は,また明日.


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