エアロゾル研究室(おさだ)

山へ海へ極地へ、エアロゾル研究にいこう!

行くモノ来るモノ

2008-08-30 10:59:06 | 研究室の様子
なんだか雨が続いています。

昨日はこの界隈もかなり降っていて、28日昼から29日朝までで200mmちかく降っていたようです。屋上にバケツを置いてサンプリングしていますが、ともかく重たかった。

さて、今週は他所へ旅立つモノ(電顕)と来るモノ(自動雨水採取機)がありました。



電子顕微鏡(SEM/EDX)は、金沢大の岩坂先生の後を追って旅立ちました。お弟子さんの松木君(金沢大の特任助教)が作業監督にきていました。月日の流れるのはあっというまです。プラ研跡地1号館の4Fにこの電顕がきたのは99年8月。それから9年ですか。学生さんが何人もこの装置のお世話になって、修論・D論を仕上げ、いくつも論文を書いたので、コストパフォーマンスとしては良い方でしょう。


一方、【来た】のは自動雨水採取機。



雨が降ってきたら蓋が開いて、タンクに溜まるようになっていますが、もう一ヶ、雨の降っていないときに降ってくる乾性沈着(降下煤塵)を取れるようになっています。黄砂の沈着は湿性が多いのか乾性が多いのか、ダストの沈着としてはどんな季節変化になるのかなど、この装置で測ってみようと計画しています。納品時に雨が降ってきて、動作試験としてはいいやら悪いやら・・・


だしてくれ~~


白鳳告書④~珍しいもの~

2008-08-29 21:39:30 | ツン★デレ日記
せっかくなので、観測の最中見ることが出来た珍しいものを載せます。

まず、太陽をぐるっと一周回る虹。


これは虹と言って良いのかわかりませんが...
観測期間中はほとんど曇りか霧かで、この日は本当に珍しく太陽が見られた日でした。
因みに転がっている方が私です。

つづいてゴンドウ鯨。

ボスにはバンドウと勝手に変えられてましたが、ゴンドウです。
イルカみたいな鯨でしたが、船に寄ってくるのは珍しいとか。
大量にいて(20~30匹くらい)、群がる様子はかなり不気味でした。

ゴンドウの翌日には、それよりサイズの大きい鯨(おそらく2頭)が見られました。
潮を吹く姿はいかにもクジラです。
船員さんはミンクの類だとか、でも結構大きい気が...
 

珍しくもないかもしれませんが、遠くでは鳥が浮いていました。

飛んでるときは群れで過ごしているわけではなさそうなのですが、海しかない海でどうやってお互いを見つけて集まるのか、なんだか不思議です。


最後にこれが最も珍しかったような...

どこからともなくピーヒョロロ~♪
笛の音をたどってみるとそこには...!!!

岩手のお祭りの笛らしいです。


白鳳告書③~船での生活・様子~

2008-08-28 23:15:13 | ツン★デレ日記
あれこれ書こうとすると長そうなので、一挙まとめて船の様子...

写真は出港翌日。白鳳丸は初めての乗船者で、船内見学に行きました。


見学では、発電機の騒音がものすごくて説明が聞こえなかったのが印象的でした。
山岳などでは電力に気を使うためか、多くの観測機器などを平気で動かせていることに驚きました。船は陸から切り離されても生活できる環境が整った、小さな社会や工場のようなものですね。

下写真はCTD(塩分・水温・深度)測定器+採水器を沈める様子。

乗船している研究者は、大気よりも水の専門の方(とは言っても生物から微量金属、物理測定など扱うものは様々)が圧倒的に多く、特にCTD観測には多くの方が関わっている様子でした。皆さん寝る間も惜しんで採水・分析等されているのには圧巻です。
観測点では特に合間なくスケジュールが組まれており、どこそこで観測が行なわれていました。
左はセジメントトラップを沈める様子。右はCO2フラックスブイ。


大気組みも海洋観測のサポートをすることがありました。
私は乱流計(写真は撮り忘れた...)のお手伝いをしましたが、この時運が悪かったか、”ボキッ”と音と共にウィンチの軸が折れました。
頂き物の写真ですがその時の様子

私はサポートどころか唖然とするしかなかったのですが、海洋観測の皆さんと船員さんが物凄い手際のよさで非常事態に対処している様子が見れてお腹いっぱいになりました。
直らないだろうといわれたウィンチも次の測定点までに元に戻っていたのには吃驚。

さて、船での夜の生活。
観測が落ち着いた日には、環境研の大木さんが持ってこられたたこ焼き機やパン焼き機が大活躍していました。
若干代わり映えのない生活に飽きたころで、みなさんが本当に大木さんリスペクトでした。

でもだんだんたこ焼き機でパンを焼いたりタコだけ焼いたり、意味わからなくなってきましたけどね 笑

釧路

2008-08-27 17:42:28 | 研究室の様子
8/21夜から23日にかけて、釧路の白鳳丸へいってきました。
上田さんにメンテしてもらっていたアンモニア計の片付けです。

作業は22日の早朝から昼過ぎで終え、23日は帰りの便までの間、昆布森方面や湿原を回っていました。



写真は、昆布森で昆布を干しているところです。休憩中のおじさんに話を聞いたところ、「ここの昆布は食べる昆布、北海道の場所によって昆布の用途も違う」とか、「霧が多いのは7月までで、8月は天気の良い日もあるので乾く」とのこと。村の皆さんが総出で作業といった感じでした。


白鳳告書②~大気観測~

2008-08-25 20:04:04 | ツン★デレ日記
報告第2弾は、まずは大気観測に関して、と思ったら気分悪かったためかよい写真が少ないので船酔いに関してをプラス。

さて、われわれ大気観測組みが一番多く過ごすのが、写真の矢印にある船の一番上の階(5甲板)。

もちろん写真で見える前方部分は操舵室ですが、その裏には1研と呼ばれる観測機器がひしめき合う部屋(写真撮り忘れた..)があり、その上の屋上(アッパーデッキ)には空気取り込み口となる煙突があったり、各大学のサンプラー(でっかい掃除機やら霧採取器やら)がひしめき合っています。


今回の海域はこの季節、下の写真のように霧がよく出るため、1研のデータを眺めつつ、何やら怪しげなサンプラーを抱えて試料を採取するのが私の主な観測でした。


船自身の汚染を避けるために大気観測部屋が一番上なのですが、上の階ほどよく揺れる場所とも言われています。
食事は一番下の1甲板、居室は2甲板で、階が変わるたびに揺れ方や匂いが変わると、ウエーッとなります。

ここで、私なりに学んだ船酔いとの付き合い方、1研で気持ちよく過ごすための法則はこんな感じ
 1、食後は必ず、胃が落ち着くまで休んでから階段を上る
 2、満腹は禁物
 3、調子に乗って油断しない
 4、揺れる前に薬、先手必勝
 5、2日酔いと船酔いのドッキングには要注意animal9