「娼年」の娼夫リョウの続編。
高級娼夫クラブ「パッション」が摘発されて
オーナー美咲が逮捕されてから、1年。
リョウがオーナーとなって、「パッション」を
再開し、美咲も戻ってくる。
誰かが性描写で泣けるというのは初めてと
ありましたが、確かにそう思います。
はっきり言って娘の前でするとか、ありえない設定ですが
性欲は食欲と同様、人間が動物である限り、無くならない
欲望なんでしょう。
人間関係というより恋愛関係で疲れきりました。
昨日で、多分お終い。
あっちは屁とも思ってないでしょうけど、私は・・・
誰とも話したくないし、布団にくるまって引きこもりに
なりたいけど、明日は会社です・・・。
この本のカテゴリー・・・どうしようっていう本でした。
でも単に”読書感想文”に入れ込むのはためらいます。
一言で言って、「近親相姦」ドロドロ~です。
性描写もそれこそR指定した方がいいかもしれません。
物語は、わたし・花の結婚で、お父さん・淳悟と
別れる場面から始まり、16年前の出会いで終わります。
二人は親子といっても、最初から親子だったわけではなく、
淳悟25歳、花9歳のときに花が震災で”本当の”家族を
失ったあと、遠縁の淳悟が”親”として育てることに
なりました。
でも、私と男は、お互いに父であり母であり、
息子であり娘であり、恋人にまでなって
がんじがらめにお互いを縛りつけています。
確かにお父さん・淳悟がやっていることは、性的虐待ですが、
なぜか最後まで読めてしまいます。
著者は究極の愛を書きたいだけだったのかもしれないけど、
私は「家族」って何だろうって考えてしまいました。
花がこだわったように、ずっといることが家族ではないし。
家族だから話せないこと、出来ないこともあるし。
やっぱり血なのか。
自分が両親と血で繋がっていないなんて思ったこともないけど、
もしそうだったら、血が繋がった親とか気になるだろうし。
ほんとに、家族って何だろう。
動物だったら、繁殖・育児が終わったらバラバラだから
本能じゃない。
うまく言えないけど、なんかモヤモヤしたものが残る本でした。
横山秀夫は、「半落ち」等長編はイマイチと思っていましたが、
これは、感動できます。
御巣鷹山の日航機墜落事故を報道する新聞記者の
葛藤を描いています。
重い題材ですが、最後は爽やかな気持ちになれます。
日航機墜落については、山崎豊子の「沈まぬ太陽」を
読んでいたので物足りなかったけれど、あの日のことが
思い出されました。
落ちた時のこと、生存者がいたこと、
最後の手記を読んだときのこと・・・。
著者は昔実際に新聞記者として
日航機墜落事故を取材していたとのこと。
この葛藤は、彼の心からの叫びかもしれません。
日本
オリンピックが始まりました。
今日は、柔道48kgがありましたが、
谷選手は「ママでは銅」になってしまいました。
彼女のことは好きになれないけど、
あのガンバリは尊敬します。
どれだけの重圧があったことか。
今回のオリンピック代表選考も、実力より
経験部分が大きかったらしいので、
よりプレシャーは大きかったと思います。
今彼女は、長いクライマーズ・ハイの後かしら。
本当にお疲れ様でした。
少し前に読んだ「メリーゴーランド」で、ちょっと作風に
飽きてきてしまったけど、今までとちょっと違うときいて
読んでみました。
ちょっと怖いもの見たさで、一気に読破です。
キモカワならぬ、コワオモ?です。
千年近い樹齢をもつ、くすの樹が見てきた
人間の愛憎・生死が、時代を転々とさせながら
8つの切ない短編で綴られています。
決して温かい目線ではなく、自然界の厳しい目線で
描かれていますが、それだけに長い時の流れの中で
人間はちっぽけなものって感じます。
暗い作風で好みは分れると思うけど、考えさせられる本でした。
先週、部長の異動発令が出ました。
今までの部長は、仕事はとってもイマイチだったけど、
とにかくいい方でした。
頭には入ってなかったみたいだけど、とにかく
下に言いたいことを言わせてくれました。
でも、今度の方は他の部からも大変ねって
言われるほどの曲者。
上が右と言えば、たとえ間違ってても右。
それを下にも強います。
私は、無駄なこと、明らかに間違ってることは
バカらしくてやってられないので、絶対ストレスたまりそう。
だからすっごく憂鬱。
千年たてば、人間のすることなんて、全部ちっぽけなことさって
ことで、今日の本は私の心に刺さったのかな
45歳の女性版画家 咲世子と17歳年下の青年 素樹の恋愛もの。
咲世子が年上であるがゆえに、心のどこかで冷静に終わりを考えているのすごくわかります。
8歳年下でも、若いころならともかく、40越えたら無理だなって思うもの。
逆に男性が17歳年上でも、そうは考えないだろうな。
でも、咲世子の「今日は明日よりも、いつだって一日若い。」
この言葉はいいなって思いました。
あと、「歳とると見えてくるものがある」こういえるような歳とり方をしたいな。
ドラマ「Around 40」のNO.1と2を観ました。
笑えるところもあるけど、すごい痛いドラマでした。
主人公聡子(天美祐希)と違って、そこまで誇れる仕事もないし、
人生設計は?って言われると、ほんとに痛い。
きっと、 6歳下の岡村(藤木直人)とくっつくんだろうな・・・。
でも、ドラマ以外ではなかなか出会いって無いんだよね
これから、観るか微妙です。
それにしても、天美祐樹は若い!今年41とは思えないです。
大塚寧々(まさに今年40)が35の役だけど、ずっと老けてました。
今映画にもなっているフランスの実話。
著者は、脳出血でロックトイン・シンドロームと呼ばれる、全身麻痺状態になってしまいます。
そんな状態でも、唯一自由に動かせる左目の瞬きだけで本書を「執筆」しました。
著者にも感動しますが、瞬きで意思の疎通を図ることを教えた人も素晴らしいです。
当時大きな話題となって、フランスだけでなく、世界28か国で出版される世界的なベストセラーとなったようです。
日本でも1998年に出版されてますが、あまり話題にならなかったらしく、2版は去年。
おそらく映画化されたからだと思います。
確かに文章に懲りすぎていて、比喩やシニカルな部分が多く、日本人には読みにくいかもしれません。
でも、頭の中は全く変わらないのに、片目しか動かない状態で、こんなに冷静に考えられるなんてすごいです。
自分だったら、気が狂いそうになると思いますが、それだって周りはわからないんです。
何しろ片目以外は動かないのですから・・・。
体は潜水服に閉じ込められているけど、気持ちは蝶のように羽ばたいて色々なところに行けるという思いのこもった題名です。
エッセイ集ですが、私は「手紙」というのに一番感動しました。
そんな素晴らしい精神力を持つ著者ですが、この本がフランスで出版された2日後の1997年3月9日、感染症で突然死去したそうです
ひな祭りに受けた試験は合格してました。
ほんとは25日に上長あてに結果配信だったのですが、当日ノーコメントだったので、てっきり駄目かと思ってました。
結局全く関係ない人から今日教えてもらいました
とりあえずはもう勉強しなくてよくなって一安心
久坂部 羊の「廃用身」読みました。
はっきり言って気持ち悪かったです。
廃用身というのは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足のことをいう
そうです。老人医療にあたる医師漆原が、廃用身となった老人の手足を切断
することを究極の治療法といって、手記を書くという形の小説です。
写真だとわかりにくいけど、後ろにご丁寧に著者略歴:漆原糺というページ
まであり、小説に出てくる出版社からの出版となっているので、危うくほんと
のことかと思ってしまいました。
ちゃんとその次めくると著者略歴:久坂部 羊とありましたが、手が込んでます。
戦争で手足切断も怖いのに、神経通ってないだけで、ちゃんと血も通って
いる手足切断場面はとっても気持ち悪くて読み飛ばしてしまいました。
小説の中でも、世間から非難を浴びるのだけど、やっぱり手足を切るって
相当タブーだと思います。でも、それすらも考えてしまうほど、老人医療の
世界では動かないからだを介護するのって大変なんだろうなあ。
寝てる子供は重いっていうように、動かないだけに、ますます大きく重く感じ
られてしまうのは想像にかたくありません。
最後、この医師は壮絶な自殺をとげるのですが、この久坂部 羊って人も
大丈夫かしらって思いました。医師らしいけど、「破裂」に「廃用身」と、
ちょっと自分が診てもらうのは怖いかも。
久坂部 羊の「破裂」読みました。
面白かったけど、いろいろ考えてしまいました。
この著者は阪大医学部の方なんですね。
きっと、痛恨の症例とやらは多少ふくらませてあっても、事実なんでしょう。
私ももとは医者志望だったけど、他人より絶対うっかりミスとかボケが多いので、
絶対なんかすごいことやりそうって思ってやめました。
たぶんもし医者になっていたら、痛恨の症例の女医になってたかもしれません。
だけど、医者も人間だから、絶対間違いはあるし、会社みたいに後からチェック
とかないから、怖いですよね。
取り返しがつかないし。
去年久し振りに高校のクラス会があったのですが、結構医者になっている友達が
ちょっとした失敗とかを軽く話していて、違和感感じました。
もちろん、みんな少しでもよくしたいって頑張っているのはわかるけど、会社での
普通の失敗のように話すのって、ちょっとねって他の友達と後で話してしまいました。
あと、どうしても自分の知っている人かそうじゃないかで、やっぱり真剣度は違って
しまうって言ってる人もいました。(それは同級生ではないけど)
でも、友人に直接診てもらうのは診てもらう場所選びますよね(^^ゞ
まあ、いいお医者さんを紹介してくれるのが一番いいかな(笑)
話はそれましたが、この小説の主題は冒頭の医療過誤にメスを入れると思って
いたら、違いました。
高齢者医療、安楽死について書きたかったみたいです。
高齢者医療はとっても微妙です。
この前もなんかテレビで高齢者が保険料払えなくって、医療も受けられないから、
所得によって保険料も変えて低所得者を救うって政治家が議論してました。
どっちかと言うと、また取りやすいサラリーマンから搾取して、政治家とかは
ちゃんと抜け道があって、損はしないんでしょって白けた気分でした。
そうはいっても自分も通る道だし、一概に無駄と切り捨てられないですよね。
確かにどんどん高齢者社会になっていて、私たち若い世代はとられるだけ
とられて、いざ自分が年取ったら全く無視されそうで悲しいわ。
年金みたいにね。
確かに安楽死はする権利ってあってもいいかもしれないです。
考えることはできても、他は何も動かない状態になってしまったり、ものすごい
苦痛が続いたりしたら・・・
死ぬのは、2度と目覚めないつまり2度と知覚できないということで、私はとっても
怖いけど、安楽死を考えてしまうかもしれません。
動けなかったら、考えた結果も言えないかもしれないけど。
でも、この著者の書き方はちょっと視点があまりに血が通ってなくって怖いです。
逆説的問題提起なのかしら。
実はちょうど1年前祖母が脳梗塞で倒れて、ほとんど寝たきりになってしまいました。
一時期は命も危ないかもということで、家族で福岡までお見舞いにも行きましたが、
あまりに変わり果てた姿に呆然としました。
キムタクがカッコイイ!と必ずドラマをかかさず見ていたおばあちゃん、
お洒落でおしゃべりも大好きだったおばあちゃん
美味しいものが大好きで、腰が悪いからやせないとだめですって言われても、
何も食べてないのにねえって言い張っていたおばあちゃん
なのに、喉とかがマヒしてしまって食べたり話したりできなくなってしまったのです。
今は胃ろうもして、母が会いに言ったりすると笑ったり、声は出せるらしいけど、
それ以上の回復はないそうです。
そして、今の病院って治療しないといられないそうで、介護している叔父さんは
いられるところをとってもいろいろ探し回ったとのこと。
この著者の理論だと、ポックリいける方が幸せということですが、本当に
そうなのか私にはわからないです。
去年お見舞いに行ったときも、とっても嬉しそうなのは、わかりましたもの。
思わず長くなってしまいましたが、ちゃんと考えていかないといけないことだと
思います
この人の本は、はじめに「疾走」を読んでしまったので、ちょっとグロテスクな感じで敬遠してました。
でも、そのあと「ビタミンF」とか「トワイライト」を読んでそうでもないのかなと思って、「流星ワゴン」も読んでみました。
全くのファンタジーだけど、すごく考えさせられました。
そのときは気がつかないけど、その後を左右する重要なシーンというのが絶対存在するって。
ほんとにそうです。
あのときああ言っていればとか、言わなければとか。。。
この話はそれに気づいても、戻っていく現実は変わってない泥沼状態という厳しいものでした。
でも、その時を大切にしていくということで、前向きになっていてよかったです。
それから、この本の一番の主題(なんだろうな)お父さんとの交流も、もちろんよかったです。
ちょっと気になるのは、この著者は30代後半をすぐに人生の挫折地点にするんですよね。
これはちょっと憤慨です。
確かに人生折り返しかもしれないけど、周りの人を見てもそんなにしょぼくれてないわ。
スパークスの「きみに読む物語」を読みました。
なんとこの話もアルツハイマーでした。
でも愛の力で、アルツハイマーによる記憶喪失も追い払ってしまったという実話。
こんなに会った瞬間から、双方恋に落ちるなんてうらやましい。
それも何年も変わらず・・・。
和訳があまりに直訳で、興ざめの部分はあったけど、いいなあと思ってしまいました。
でも、アリーの婚約者からしてみれば、ひどい話だけど・・・。
<o:p> </o:p>
この著者は、「メッセージ イン ア ボトル」の人でした。
これは、結局男性は前に愛した人に導かれるように死んでしまって、次の愛にはいけないという悲しい話だったけど。
人はそんなに強くいつまでも同じ人を愛し続けられるのかしら・・・。
映画にもなった若年性アルツハイマーの話。
老いるということは、また赤ちゃんに戻っていく。
でも赤ちゃんなら、みんなまず可愛いと思ってくれるけど、
老人だとそうはいかないから、介護は難しいって聞いたことあります。
老いる過程での痴呆は、それは血流とかが滞るからだけど、
アルツハイマーは正に脳が機能停止してしまうとのこと。
回復はない。
ぼけると本人はわからなくて、つらくないから長生きすると
聞いたことがあるけど、どうなんでしょう。
この本では、自分が自分でなくなる恐怖から、死期も早まる
という書き方だったけど。
私も死期はわからないけど、自分でなくなることを知覚している間は
すごく辛いと思います。
死ぬっていうのがわかっているのとどっちが辛いだろう。
(今、象の背中を読み始めたのです)
でも、本人もつらいけど、まわりも同じくらい辛いですよね。
両親がどんどん年取ってどうしても頼りなくなっていくのだって、
さびしくて辛いのに。
まわりにもし若年性アルツハイマーの人がいたら・・・。
私はちゃんと相手を尊重した態度をとれるのか、自信がないです。
ところで、この本を書いた荻原浩って「神様から一言」の著者だったんですね。
随分前に、読みました。
お客さま相談室の話。主人公が成長していくって話で結構じんわりきました。
どこの会社でも、あんまりいいイメージないところですよね。
でも、今はCS、CSっていわれてるから、うちの会社でも、
イメージあげようとしてるけど、やっぱり苦情を聞くって
相当ストレスだろうと思います。
とにかく、苦情は一方的なんですよね。
でも、本当のクレーマーは、見返りを暗に要求してるみたいですね。
たしかに、腹が立ったときは言葉だけでなくなんかお詫びして
もらいたいと思うのが人間かも。
前に、近所のパン屋で買ったパンに、ゴキブリがそのまま入ってたけど、
お詫びは同じパンでした。
一口かんだら、黒いものが出現したのに、そんなところのパン
食べる気にならないです。
2度とそこではパンは買ってません。
横浜のシェーキーズでは、おいたコートの上に茶色のねずみがいました。
思わずキャーキャー叫んだけど、申し訳ありませんでした。だけでした。
飲み物一杯だけだったんだから、無料にしてくれたって・・・
(私も代替要求してますね(笑))