コニタス

書き留めておくほど重くはないけれど、忘れてしまうと悔いが残るような日々の想い。
気分の流れが見えるかな。

you may say. I'm a dreamer,

2014-10-26 01:14:51 | 鞠水
ははは。英語だよ。典拠が判らない人は検索してね。

前に予告したとおり、10月22日(水)、四日市に出張
 

高校2年生約60人に向かって模擬授業、ではなく、学部学科の説明。
進路指導の先生は、そういう学問が就職にどう役に立つかを話して欲しいと仰る。生徒達の事前の質問も、多かれ少なかれ、「何を学べるか」「それが何の役に立つか」ということ。そして、終了後のアンケートには、入試の話もして欲しかった、と。
実際、アンケートの結果を見ても必ずしも肯定的では無く、求められた話をしてないな、と言う印象は裏付けられた。

ただ、それでも私は自分の話がまずかったとは思っていないし、全員にとって今すぐ役に立つような話をすることも出来ない。というか、つまりそういう話をしたのだからね。

そうして、嬉しいことに、聞いていて下さった先生から、「非常に楽しく、嬉しく、聞かせていただいた」というお礼のメールを戴いたばかりか、学級新聞に記事を書いたと仰る。
許可を得ているのでここにも掲載。


高校生達は、今、まだ私の言葉をうまく消化できないかも知れない。しかし、すぐそばに居る教員がしっかり、まっすぐ受け止めて下さったのだから、希望はある。


ところで、事前の質問の中にちょっと毛色の違うのがあった。

ガチで勉強が始まるのはいつからなのか。

これ、どういう意味でしょうね。
大人達は、勉強したくない高校生の本音が出てるね、と言って笑う、よね。
で、多分、そうなんだろうな、とも思う。
しかし、実のところ、自分が受験生だった頃、同じコトバが頭の中にあったとしたら、意味は全く逆だった。

いつになったら本気の学問が出来るんだろう。

先日の説明会でも話したけれど、大学に受かったとき、新歓の人かだれかに「大学に入ったら何をしたいですか?」と問われて即座に「勉強」、と答えてぽかんとされた。でも、それ以外に何も思いつかなかったのは本当だ。

受験勉強らしい受験勉強などしなかったけれど、それでも授業は与えられる物だった。で、大学に入ったらもう少し主体的に何か出来るのかと期待もしてたけれど、やっぱり与えられた物で、初めて自分のやりたいことをやったのが卒論だった。
それが、結局進路を決めることになった。


あとでまた書くつもりだけど、SCCのワークショップで、「就活に際してあえて厳しい道を選びたくなるコピー」という課題があって、講師の杉山さんは、本音では選ばないだろうそういう道を、あえて選びたくなるような、と言う説明をした。それがマジョリティなんだろうか、と思った。
厳しいか楽か、というのは座標軸がちょっと違うと思うんだけど、厳しい道を選びたい人は沢山いるんじゃないかと思う。

高校生だって、ホントは「ガチで勉強」したいんじゃ無いのかな。
でも、それを表に出すのはなぜだか恥ずかしいことになってる。

真面目が何故悪いんだろう。
いや、真面目じゃ無いかも知れない。大いに享楽的であって良いと思う。
学問は、最大の娯楽だよ。

説明会のあと、農学部の卒業生で、鈴鹿で農業をやっているH君と合流し、作業場や畑を見せてもらった。景気よく松阪牛を食べながら、私からしたら途方も無いような「計画」を聞く。彼は至って本気、昔っから、大マジで、楽しんで、全力疾走し続けてるから、多分、実現するんだろう。
 

若者たちは、今日動き出した。
捨てたもんじゃない。
責任ある大人達も、頑張らねばいかんのです。



そうして今日は、池袋で二兎社の新作「鴎外の怪談」を見た。

荷風 ああ、日本人は不真面目だ! 肝心なことにおいて、ことごとく不真面目だ!
平出 ヤケになるな。真面目に考えている日本人もいる。
荷風 真面目な奴はだいたい無能だ。
平出 なんだとぉ……
荷風 言ってみろ。この日本において、真面目が不真面目に勝ったことがあるか?




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2 コメント

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補足 (こにた)
2014-10-27 09:03:09
ちょうどG型大学、L型大学の件が話題になっているのでまとめサイトをリンク。
http://matome.naver.jp/odai/2141414404057677501
最初のところに資料もある。

改めて「大学」と言うことについて考える必要があるし、国家の未来図と教育の役割について、真剣に考えないと。
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そうそう (こにた)
2014-10-27 22:24:27
最後に質問を、と指名された生徒は、「シャンプー何使ってますか」と。
こういう質問が出てくる教室の雰囲気は良いですね。
恐いゲストだったら、あるいは、強圧的な学校だったらあり得ないでしょう。

で、私は正直にヘアケアについて答えつつ、ブラシの話をしました。
この件は
http://blog.goo.ne.jp/koneeta/e/a4818e3d69b62a80bef82fa0eae503d7
参照。
自分で価値判断しましょう、と言う話でもあり。
返信する

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