お彼岸に入った。本日は彼岸の中日つまり秋分の日だ。まさにお彼岸ど真ん中である。気候も秋らしくなってきたようで、朝夕は少し涼やか、被っていた夏布団もやや厚めの物に取り替えた。秋は好みの季節だ。好きな理由は様々あるが、何よりも過ごしやすい。果物が美味しいのも理由の一つだろう。種類はお好み次第だろうが、時期的には柿や栗から始まるかな。地域にもよるだろうが、最初に出回るのが渋柿、当地では「ヒラタネ」の品種が多い。無論、渋のまま賞味するのでは無く渋抜きを行う。個人的には焼酎の活用が多いが、業務用としては炭酸ガスの利用が多いようだ。袋に詰めた渋柿に炭酸ガスを注入し、一瞬にして渋を抜いてしまう。何よりも焼酎のように水分を使用しないので、柿が傷みにくい。
続いて出現するのが栗だろうか。当地では「丹波栗」の品種選択が多いようだが、粒の大きな見事な栗である。森の果樹園でも沢山の栗を植え込んでおり、イノシシと取り合いを行っている。次回の作業日は10月の1日、恐らくだがメインテーマは栗拾いとなってくるだろう。張り渡したネットに落下した栗がイノシシに食害されず無事である事を願いたい。栗は劣化が早い。出来れば落下したその日のうちに収穫したいのだが、早々都合良くも運んではくれない。何せ山の中腹、毎日栗拾いへと通うわけにもいかないのだ。
そうそう先日梨の話を取り上げたが、梨もこの季節だ。ご多分に漏れず、森の果樹園にも何本もの梨の木を植え込んでるが、実がなったのを見たことが無い。受粉には別品種の梨の木と蜂や昆虫の存在が必要だが、どちらにも恵まれなかった模様。ひたすら徒長枝の枝切りを行ってるばかりだ。梨も「20世紀梨」の全盛だったが、何時の間にか「幸水」や「豊水」に取って代わられたようだ。甘くて瑞々しい梨の出現は実に有り難い。
柿の実も美味しいのだが、贈答用には「富有柿」の出現を待つ。渋柿のヒラタネが9月、甘柿の富有柿は10月下旬からだ。毎年狙うのが九度山の柿、紀州北部の名産地だ。地元では「日本一の柿の里」と自称しておられるが、看板には偽り無しのようで・・・・・・・・せっせと九度山通いを続けている。大粒の丸々とした柿は秀逸の表現が適切なようで、しかも価格もリーズナブル、是非にご賞味あれ。当地にも富有柿は存在するが、やはり栽培技術の差異が現れるようでして・・・・・・ハイ。何処の世界も一緒ですが、やはりモチはモチ屋、長年の熟練の技が光るようです。