今回ご紹介するのは「流谷八幡神社(河内長野市)」が舞台である。此処は以前にご紹介(2/4付け記事)したように思うが、ご記憶だろうか。確か「とある神社の神事」・・・・というタイトルだったかと思うが。紀州との県境沿いに開けた小さな集落で、大阪の最奥地といった印象だ。戸数も僅かで、昔・昔には紀州徳川家が鷹狩りに良く来訪されたとか何とか。岩湧山への登山口でもある。この地はどんな経緯でか不明だが、以前は「京都石清水八幡宮の荘園」だったそうな。その縁で勧請された模様か、神社も八幡宮となっている。昔からの習俗が残るのは先の記事の如しだ。
古い歴史が存するだけに巨木も多く、スギ・クスノキ・イチョウ・・・・・の三種が聳えている。今回はイチョウをご紹介しようかと思う。イチョウの巨木は神社の一番奥まった位置に有り、少々足下が危険なのでご注意を。恐らくは数百年の樹齢かと想像されるが、かなりの巨木だ。大きさは幹周りが凡そ5メートル程度、樹高は30メートル前後あるのではなかろうか。神社自体が石清水八幡宮からの勧請と書いたが、荘園時代と推察すれば多分平安時代の頃だろう。若しもそうだとすれば、1000年近くの樹齢とも推測できるかなと。
イチョウは紅葉の時期が素敵なんだが、冬場に訊ねるのには相応の訳がある。落葉して丸裸の状態となった樹は全体像が把握しやすいのだ。それに何と言っても、この地のイチョウの特徴は「根っこ」にある。画像をご覧頂いた方が早いかと思うが、根が筋骨隆々というのか、まるで八岐大蛇がのたうち回っているかのような状態にある事だ。他のイチョウではまるで見られぬ現象である。推測だが、多分地下の状態が岩盤状であるのだろう。根が土壌を求めて彷徨い続けた結果かと思われる。この根っこを見るだけでも訪問の価値は十分存在するかと。
さて肝心の訪問ルートだが、国号371号線が最寄りだ。ご注意頂きたいのは、新国道が建設中で、河内長野駅前から走行すると新国道へと自動的に入り込んでしまう。旧道の371号線を選択し、「出合いの辻交差点」で右折するのがセオリー、ご注意を。道は狭いながらも普通車の走行は可能です。駐車場は神社に入る橋の手前に数台分有り、訪問客も少ないので多分大丈夫かと。尚、徒歩だと南海高野線の天見駅から20分前後の歩行でしょうか。