衆議院教育基本法特別委員会の審議が今日からはじまる。
与党案のポイントを確認しておきたい。
自民党の一部がここ数年強く求めてきた「愛国心」表現問題については、自民党・公明党両党間の協議機関で非常に長時間の議論をしてきた。
公明党の基本的主張は「愛国心」を持つことは必ずしも悪いことではないが、自然に湧いてくる内面の感情ともいえる愛国心をいかなる形でも子どもたちに強要するのは、時代逆行である、ということ。
対象となる「国」が「国家、統治機構、政府」を意味するのであれば、それは戦前の国家主義に回帰する可能性があるので認めがたい、ということだった。
そこで、自公の合意をみたのがこの表現。
<教育基本法案第2条5>
伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
なぜこの案がいいのか。
<理由1>「愛する」という表現はあるものの、その対象になっている「我が国と郷土」には国家の統治機構が入っていないことがその前段の冠言葉で明示されている。
<理由2>後段部分で一国独尊主義を排し、「他国尊重と世界平和への貢献をめざす態度」を明示した。この表現により「自らの国だけ尊い」とか「自らの国だけ愛する」という偏狭ナショナリズム的な意味にはならないようになっている。
<理由3>条文の最後が、「心」ではなく「態度」になっている点。「心」と書いてしまうと、やはり国家権力が個人の内面世界に介入する印象を与えてしまう。
国の将来に関わる重要な議論の方向を見守りたい。
与党案のポイントを確認しておきたい。
自民党の一部がここ数年強く求めてきた「愛国心」表現問題については、自民党・公明党両党間の協議機関で非常に長時間の議論をしてきた。
公明党の基本的主張は「愛国心」を持つことは必ずしも悪いことではないが、自然に湧いてくる内面の感情ともいえる愛国心をいかなる形でも子どもたちに強要するのは、時代逆行である、ということ。
対象となる「国」が「国家、統治機構、政府」を意味するのであれば、それは戦前の国家主義に回帰する可能性があるので認めがたい、ということだった。
そこで、自公の合意をみたのがこの表現。
<教育基本法案第2条5>
伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
なぜこの案がいいのか。
<理由1>「愛する」という表現はあるものの、その対象になっている「我が国と郷土」には国家の統治機構が入っていないことがその前段の冠言葉で明示されている。
<理由2>後段部分で一国独尊主義を排し、「他国尊重と世界平和への貢献をめざす態度」を明示した。この表現により「自らの国だけ尊い」とか「自らの国だけ愛する」という偏狭ナショナリズム的な意味にはならないようになっている。
<理由3>条文の最後が、「心」ではなく「態度」になっている点。「心」と書いてしまうと、やはり国家権力が個人の内面世界に介入する印象を与えてしまう。
国の将来に関わる重要な議論の方向を見守りたい。