お山のあしあと

子連れの山登り応援しま~す。
我が家のお山遊びがお役に立てれば嬉しいなぁ。
フル3:10:17 ハーフ1:28:02

八ヶ岳 編笠山 2006/1/1

2006年11月21日 | 八ヶ岳周辺

八ヶ岳 編笠山(2524m)

2006年 元旦 のち360度大展望

(前書)

ババちゃんへ “除夜メール”

 私、「煮物が美味しいよ」

ここで一句、「星空の、車中で“そば”を、ススルより、

       あたしゃ貴方の“そば”が良い。」・・・良いお年を。

返信のババちゃん、「それは良かったですわね。」

・・・ワッ、きびしーい、お返事!!

 

 (本編)

 AM5:10  気温 -5℃  お目目パッチリ。 

ココは観音平入り口。

さぁー、行くか!・・・ギュルルルルル~。

私の思いと反して“うんちょ”。・・・誰もいないし“キジ撃ち”か?

急発進させて、先程立ち寄った道の駅の“温水便座”(ふぅ~ カ・イ・カ・ン)

 

気を取り直して、ザッ!ザッ!ザッ! ついに出番です。

この日の為に新調した冬靴で、virgin snow road ・・・スッテーン!!

重いザックを背負ったまま、ものの見事にスッ転んだ私は、

仰向けでジタバタしている“亀”。

駐車場に続く路面はカチンカチン状態。気を付けなければ! 

ザックが無ければケガをするところ。・・・氷は滑る!

バーカ、当たり前田のクラッカー!!

 

 ヘッドライトはドコまでも続く暗闇と、

これから進むアスファルトの先をぼんやり照らしてくれる。

天から見れば、私は雑木林のU字溝の底にある、落ち葉のひとつか?

その天を見上げれば、真っ白い吐く息と“北斗七星”

・・・ヤッター、私は晴れ男。

天気予報も良いほうに外れたみたい。 小さくガッツポーズ! 

 

 暑いのぉ~! 

初めて挑戦する雪山にワンピーススキーウェアーというのは

やはり失敗なのか?

帽子を脱いで手袋をフリースに換え、首まで上げたチャックを

ヘソまで下ろして胸元を左右のザックの肩紐にかまして広げ、

中に一枚しか着ていないTシャツをまだ明けきれぬ夜風にさらしても、

まだ暑い!

完全に明けた新年。

私は雲空の下、マダラ雪模様の観音平。“初富士山”に敬礼!

 

ココで、右足の股間に嫌な痛み

・・・ルート確認中、暗闇の中から突如と現れた手ぶらのおじさん。

(超ビックリ!! ライトぐらい点けといてよねー!  心臓に悪いぜ。)

その後おじさんは、観音平から撒き道へ消えて

カメラでも登山でもないし、新年の散歩?摩訶不思議。

 

やっと八ヶ岳の玄関に着いた訳だけど、

マイカー登山に慣れている軟弱者の私。

改めて車の有難さが身にしみて、それに反して冬登山の静寂さも

忘れないでおこう・・・ナンテネ。

 

 誰~もいない。前はもちろん、後もいない。気楽な“単独行” 

サクサクと雪に隠れた登山道を一歩、一歩

“赤い目印”頼りに右へ左に。・・・なんだっかっなぁ~ 静か過ぎるぜ!

 手ぶらおじさんに引っぱられてオーバーペースだったかな?

右足股間の痛みが気になりだした頃に“雲海”到着。

地図、地図。→ フムフム。→ もうチョッとじゃない!

ふぁいと~! いっぱ~つ!

 

 オリョリョ、雪の深さが変わりだしたよ。・・・“押手川”到着。

腹へった! 行動食補給+紅茶(これが、うんめぇ~! 大正解。)

 サッサッ、何か下から人の気配。・・・ところが本格装備をした方は上から下山!

ギョ! お互いに熊にでも遭遇したみたいに・・・びく、ビックリ!

2、3言、軽い挨拶と「お気をつけて」程度で出発。

 

これからが超大変で、もう直登り!ラッセル ヒザ上!

「右の山の稜線が登るってことは、まだコッチも登りがあるってことだよなー。」

バンバン? だったのが、フーフー? へ変わり、 今は、ヒーヒー!!

10歩登っては休み! 10歩登っては休む! 

ココは8,000m級か?息が続かない!

・・・(やっだぁー、こんなの初めて!!)

 休む時はストックに額を押し付けて 肩でゼーゼー!

・・・酸素、酸素くれー!

足を踏ん張ってないと、このまま奈落の底に転がり落ちて行きそうな急斜面。

 

救いはやっと森林限界を超したの? 

青空が広がって、振り返れば“富士山”や“北岳”の眺望・・・力、モリモリ!

 先程出会った方のトレースに沿うように進んで助かっているようなもので、

それでも踏み跡は、見上げる空から私を蹴落とすように迫って見える!

左右の木々は低くなって間隔は広がったといってもまだまだ上へ!

視界は白と青のコントラスト。・・・眩しいぜ!

 

 これって、おっかしーよー!! 登るほどに角度が急になってくるよー!

それに皆さんのHPでは最後の○○分は岩場で廻りは何も無いはず!

ズボッ! ストック、足、手が、埋まる埋まる!!(積雪推測1m)

登るというよりも、両手、両足をもがき、ハウように

・・・あっ、思い出した! 

 

 スキーデビューの時

私、「先輩、優しく教えてくださいね。」   

先輩、「オウ、まかしときな!」

 

私、「先輩、まずは?」   

先輩、「まず? リフトに乗るんだよ。」

私、「えっ、リフト? “ハの字”で体重の掛け方とかぁ~

 下で・・・や・さ・し・く。

 私、「せ、先輩! リフト始めてです!」

先輩、「前の人を良く見てるんだな。」

 

私、「・・・ドキドキ、  あれぇ~、先輩、ストックがー

先輩、「安心しな、次の人が持って来てくれるさ。」

 

私、「せ、先輩! どうやって降りるんですか?」

先輩、「1,2の3で腰を上げんだよ。」

 先輩、「1,2の3」・・・スイ~

私、「1,2の3,の4?」・・・ずしゃ~ 

ビービービー・・・リフト停止!

先輩、「ったく、リフト止めんなよな!」

ピュ~~ 連れてこられた・・・ココはいきなり頂上!

 

私、「先輩、ど、どうやって降りるんですか?」

先輩、「どうやってって? 滑って降りるに決まってんじゃねーか。 じゃぁな~」   

私、「そんなぁ~、先輩ー!!」   

先輩、「着いて来なー!」

パラレル、パラレル、 ターン、ターン!

・・・なんて出来るかい!

 

1回目、ターン・・・ドキドキ、 ま、曲がった。

2回目、ターン・・・マ、マグレだ! ま、また曲がった。

3回目のヘッ尻ターン? 加速がつき過ぎて・・・ま、曲がんなーい!

あれぇ~~~! ゲレンデから谷へ落っこちた私。・・・死ぬかと思った!

この時、ゲレンデにもがくように這い上がったっけ!

 

七0転八0倒! 濡れた手袋から湯気を出して下った私へ

先輩、「寒ぶ! オイ、いつまで

待たせるんだ!」(鬼ー!!)

さらに先輩、「両足の板が外れるなんて、

見事じゃねぇか。」

だってさ(涙、トホホ)

 

 右手のストックを、力一杯グイッと後へ送るとパーン!! と弾けるように視界が開けて・・・目に飛び込んできたのは“青空” 一瞬眩しい!! 

 

ドコよ、 な、ナニがあったの?? 視線を左に移すと、何やら人工物?

木で作られた標識にハッキリ “編笠山2524m”

 

「フォー!! 俺はやったぞ!! 

頂上フォー!!」 

天へ両手を突き上げ“ロッキーポーズ”!!

何と表現して良いのか・・・ 分かっています。自己満足の達成感!!

後を振り返ると・・・ババーン!! 

手に取れるようなそこに、八ヶ岳の峰峰!!

 

風は無いものの、さすがは冬山の八ヶ岳。

デジカメを連射しただけで、素手の右手はとんでもなくジンジン!

慌てて手袋付けたり、擦ったり・・・ひゃぁ~、気を付けなくっちゃ。

 左から富士山、 北岳、 御嶽山、 乗鞍岳、 穂高岳と北アルプス、 

そして八ヶ岳!! 360度 大眺望!! ・・・来てヨカッター!!

 ハハ~ン。思った通り “戦後最大の大雪” は日本海側がおもで、

南アルプスは家から見える富士山と一緒。 

この時期は雪が少ないんだな!そして明日登る“甲斐駒ケ岳”が黒々と見えたことが何より嬉しい。

 

正月の南アルプスは雪がまだ少なくては案外楽勝かも来年はドコにしょうかな?・・・と。(正直思いました。)

 

 下りは嬉しくて、嬉しくて、駆け足のようにガンガン。

観音平からは、超“打ち下ろしロングホール”みたいな芝生道を、

心はルンルン!スキップしながら

♪口笛はなぜ~、遠くから聞こえるの♪ 

(アルプスの少女ハイジ)

振り向けば、さっきまでいた八ヶ岳がキラキラ!

 ♪早~く、来い来い、 温泉とビール♪ (お正月)

 が、こんなことが、あんなことに!!

 

その後は“甲斐駒ケ岳”へ続く

 

(終り)

 


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